さぽつぴ日記

天然系主人・Sapo(娘)・Tsupi(私)の三人の生活を不定期更新中!

指輪

2020-03-11 16:13:42 | 日常

みなさんには、こんな経験がないだろうか。

「指輪が小さくなった」

正確には

「指が太くなって指輪が入らなくなった」

ということなのだけれど。

 

結婚したときの私は華奢だった。

でも、年月を重ねるごとに、体重は増え続け、指も太くなった。

結婚して5年目くらいに、指輪屋さんにお願いして、1サイズ大きくお直ししてもらった。

旦那さんは、

「幸せ太りだね♪」

と本気で嬉しそうに言った。

 

それからも、ほぼ5年ごとに指輪のサイズは、更新され続けている。

 

去年、3月の始めに旦那さんが言った。

「そろそろ指輪のサイズ、調整した方が良くない?」

プールに行くために指輪を外そうとしたら、これがなかなか外れず、

悪戦苦戦している私を見てそう言って笑った。

 

それから数日後の3月10日、祖母が天国へと旅立った。

 

私は、祖母にとって初孫だった。

おまけに、唯一の女の子の孫だった。

どれくらい可愛がられていたか、書かずにもおわかりいただけると思う。

でも、今、みなさんが想像された100倍以上、私は可愛がってもらった。

 

祖母はサービス付き高齢者住宅で暮らしていた。

その部屋の荷物のほとんどは、母と伯母が処分した。

荷物は多くはなかったが、だからこそどれも思い出の残るものばかりだったろう。

辛いことは、みんな二人が引き受けた。

母と伯母は、

「二人で相談した」

と言って、私に祖母の指輪とネックレスを渡してくれた。

「あなたが使わなくなったらSapoちゃんに渡してあげて」

と。

 

今、私の左手の薬指には祖母が最期までしていた指輪がある。

旦那さんは、

「指輪のサイズ、調整したほうが良くない?」

ともう言わない。

祖母の指輪は、私にはまだ少し大きいから。

祖母のおかげで私は安心して幸せ太りできるというものだ。

 

ありがとう、おばあちゃん。

 

祖母の一周忌に寄せて