「旦那さんは、私の知る限り最も優しい人だ」
と、私は思っている。
先日、旦那さんの「定年退職」についての記事を書いた。
旦那さんの定年退職についての記事は こちら
そのとき、いただいたものの一つに、珈琲がある。
「アルバイトのお嬢さん方からいただいたんだよ」
と嬉しそうな旦那さん。
見れば、カフェインレスの珈琲だ。
いまどきは、カフェインレスを好む人も多い。
なんて気がきくお嬢さん方だろう。
超・優しいけれど、けっして気がきくタイプじゃない旦那さんが、
支障なく仕事をして来られたのは、こんなお嬢さん方のおかげに違いない。
ただ、そのときには、まだ開けたばかりの珈琲があったので、
いただいた珈琲は開封せず、冷蔵庫でそのまま保管しておくことにした。
で、今朝。
いよいよ頂いた珈琲を淹れようと冷蔵庫から袋を取り出して気が付いた。
・・・あっ、これ、豆だ・・・・
てっきり挽いてある珈琲(粉)だと思っていたら、豆のままの珈琲だった。
当然、豆のままでは、珈琲は淹れられない。
我が家にも珈琲メーカーはある。
しかし、その珈琲メーカーには、ミルがついていない。
どうにか、あるもので豆を挽けないかと考えてはみたが、
どう考えても無理である。
・・・しかたない。ミル、買って来よう・・・。
いただいた珈琲でなければ、他の方に飲んでいただくということもできたろう。
でも、せっかくお嬢さん方が旦那さんのためにと用意してくれた珈琲だ。
飲めないなんてことになれば、旦那さんは、
「贈ってくれたお嬢さん方にもうしわけない」
と言うに決まっている。
「一応、旦那さんにも断っておいた方が良いだろう」
と思って、旦那さんに、珈琲が豆であることを伝えた。
すると旦那さん、
「豆かぁ~」
と笑った後、しばし考えて言った。
「せっかくいただいた珈琲だものね!
大切に飾っておこう!」
・・・えっ・・・?
・・・いや、いや・・・
・・・飾ってどうする(笑)・・・
ひとあじ違う旦那さんの優しさが、私は好きだ。
さて、旦那さんが戻る前に、珈琲ミルを買ってくることにしよう。