今日は来週の課題などが山積みなのにも関わらず、シンシナティのダウンタウンに歩いていってきた。
だいたい大学のキャンパスからは徒歩で40分ぐらいの距離だった。
シンシナティという街は以前のブログでも説明したかもしれないが、過去の工業化の時代にオハイオ川という河川に近いという長所を活かして一時期はかなり発展していた。有名なP&Gなどの本社が位置し、一説にはシカゴと同じぐらい発展した時期もあったそうだ。しかし工業化の波が過ぎ去った後はうまく方向を転換出来ず、過去の活気は薄れ、富裕層が郊外に移ることによって中心街の衰退が見受けられた。富裕層の多くは白人なのでこの事実を(ホワイト・フライ)という。その空洞化した中心街を埋めるように黒人やヒスパニックなどが占拠した状態となっている。しかし彼らは貧困層のため多くの人たちで一部屋を共有しなければならなかったり、住宅の改修をする資金がなかったりなどで住宅は次第に悪化するばかりだった。
大学と中心地を結ぶ中間地点にはオーバー・ザ・ライン(通称OTR)と言われる、ここは全米でも有数の歴史的な街並みが残っている所が存在する。昔は多くの多くの富裕層が住んでいたということらしいが、現在は一般に黒人の低所得層が住み着いている場所である。この場所では犯罪が極めて多いことで有名だ、ただの強盗とかスリとかだけでなく殺人が起った現場を友達の一人が目の当たりにしたそうだ。その為、住宅の1階部分にも鉄格子などが張り巡らされていて侵入を防ぐような仕掛けになっているところも多い。今でも犯罪が耐えないこの場所だが数年前に比べると警察や地域の人々をはじめとする人たちのおかげで治安がずいぶんと良くなっていると聞く。下の2枚の写真はその場所で今朝撮った写真だ。1枚目は気づかないかもしれないが建物の右側のガラスがほとんど割られている。
以前に都市計画の本で読んだことがあるのは、現在は情報化の影響で家にいても仕事ができるようになりわざわざ都市部に集まって仕事をしなくても良くなってきている。ニューヨークや東京、ロンドンなどの超大都市は経済の密集化という原理でそれによって効率性などで恩恵を受けるから別として、シンシナティのような中小都市が生き残る為には何が必要かというと、クールな都市であると書いてあった。ではクールとは何か?他の都市にはないようなユニークな都市であるということだ。例えば日本なら秋葉原がいい例、他のどんな街を見回してもなかなか同じ例が見当たらない。しかし、このようなシンシナティにも少しずつ変化が見られるようになった。行政と民間が協力しながら少しずつシンシナティという街を塗り替えている。市民や学生団体は草の根的な運動をしている。例えば上の写真の建物の横にきれいな庭が見えるけど、これはある学生団体の活動で余分な敷地のゴミを取り除いて庭を造ったもので景観的にも、犯罪の予防にも貢献している。他には空き家の一階部分を木材など壁で補強して、その上からきれいにペイントすることで建物を犯罪の巣から守るだけでなく、落書きなどの防止にもなる。
またシンシナティ市もクールな街づくりをする為にいくつか新たなプロジェクトに踏み出している。特に話題となっているのがストリートカーと呼ばれるバスの一種のようなものの導入と、自転車レーンの新設、ワシントンパークのリノベーションで。ストリートカーはオレゴン州のポートランドにも導入されているもので、車の使用率を押さえることや二酸化炭素を削減することに貢献する。下の写真はミュージックホールの向かい川のワシントンパークと呼ばれる公園のリノベーションである。完成までに2、3年掛かるけど完成した時はとてもきれいなんだろうなと期待が高まる。これらの動きのおかげで周りの地域にまた活性化をもたらす原動力となっている。そしてクールな街になれば若くて才能のある人たちを自然と惹き付け、その人たちがまた街を活性化するという好循環を生み出していくことになる。
さて、自分の課題としてはシンシナティという街の変わり目の時期に幸運にもこの場所に来た都市計画の学生として何か出来ないだろうかと最近考えるようになった。学生ということで影響力も乏しく、資金も少ないということで出来る行動はかなり限られているのではないだろうか。まず考えられるのがインターンやボランティアを通じて地域に貢献していくこと。これもとても立派なことなのだけど、わざわざ都市計画を勉強している学生でなくても多くの人が出来るということと、インパクトがなかなか目に現れる形で見えてこない。でも今はこのアイデアしか思い浮かばない、もっといいアイデアはないだろうか。まずは今週の火曜日に開かれる住民参加型のシンシナティ市の都市デザインのディスカッションに参加してよいアイデアを発掘したいと思う。
KEEP CINCINNATI BEAUTIFUL!
だいたい大学のキャンパスからは徒歩で40分ぐらいの距離だった。
シンシナティという街は以前のブログでも説明したかもしれないが、過去の工業化の時代にオハイオ川という河川に近いという長所を活かして一時期はかなり発展していた。有名なP&Gなどの本社が位置し、一説にはシカゴと同じぐらい発展した時期もあったそうだ。しかし工業化の波が過ぎ去った後はうまく方向を転換出来ず、過去の活気は薄れ、富裕層が郊外に移ることによって中心街の衰退が見受けられた。富裕層の多くは白人なのでこの事実を(ホワイト・フライ)という。その空洞化した中心街を埋めるように黒人やヒスパニックなどが占拠した状態となっている。しかし彼らは貧困層のため多くの人たちで一部屋を共有しなければならなかったり、住宅の改修をする資金がなかったりなどで住宅は次第に悪化するばかりだった。
大学と中心地を結ぶ中間地点にはオーバー・ザ・ライン(通称OTR)と言われる、ここは全米でも有数の歴史的な街並みが残っている所が存在する。昔は多くの多くの富裕層が住んでいたということらしいが、現在は一般に黒人の低所得層が住み着いている場所である。この場所では犯罪が極めて多いことで有名だ、ただの強盗とかスリとかだけでなく殺人が起った現場を友達の一人が目の当たりにしたそうだ。その為、住宅の1階部分にも鉄格子などが張り巡らされていて侵入を防ぐような仕掛けになっているところも多い。今でも犯罪が耐えないこの場所だが数年前に比べると警察や地域の人々をはじめとする人たちのおかげで治安がずいぶんと良くなっていると聞く。下の2枚の写真はその場所で今朝撮った写真だ。1枚目は気づかないかもしれないが建物の右側のガラスがほとんど割られている。
以前に都市計画の本で読んだことがあるのは、現在は情報化の影響で家にいても仕事ができるようになりわざわざ都市部に集まって仕事をしなくても良くなってきている。ニューヨークや東京、ロンドンなどの超大都市は経済の密集化という原理でそれによって効率性などで恩恵を受けるから別として、シンシナティのような中小都市が生き残る為には何が必要かというと、クールな都市であると書いてあった。ではクールとは何か?他の都市にはないようなユニークな都市であるということだ。例えば日本なら秋葉原がいい例、他のどんな街を見回してもなかなか同じ例が見当たらない。しかし、このようなシンシナティにも少しずつ変化が見られるようになった。行政と民間が協力しながら少しずつシンシナティという街を塗り替えている。市民や学生団体は草の根的な運動をしている。例えば上の写真の建物の横にきれいな庭が見えるけど、これはある学生団体の活動で余分な敷地のゴミを取り除いて庭を造ったもので景観的にも、犯罪の予防にも貢献している。他には空き家の一階部分を木材など壁で補強して、その上からきれいにペイントすることで建物を犯罪の巣から守るだけでなく、落書きなどの防止にもなる。
またシンシナティ市もクールな街づくりをする為にいくつか新たなプロジェクトに踏み出している。特に話題となっているのがストリートカーと呼ばれるバスの一種のようなものの導入と、自転車レーンの新設、ワシントンパークのリノベーションで。ストリートカーはオレゴン州のポートランドにも導入されているもので、車の使用率を押さえることや二酸化炭素を削減することに貢献する。下の写真はミュージックホールの向かい川のワシントンパークと呼ばれる公園のリノベーションである。完成までに2、3年掛かるけど完成した時はとてもきれいなんだろうなと期待が高まる。これらの動きのおかげで周りの地域にまた活性化をもたらす原動力となっている。そしてクールな街になれば若くて才能のある人たちを自然と惹き付け、その人たちがまた街を活性化するという好循環を生み出していくことになる。
さて、自分の課題としてはシンシナティという街の変わり目の時期に幸運にもこの場所に来た都市計画の学生として何か出来ないだろうかと最近考えるようになった。学生ということで影響力も乏しく、資金も少ないということで出来る行動はかなり限られているのではないだろうか。まず考えられるのがインターンやボランティアを通じて地域に貢献していくこと。これもとても立派なことなのだけど、わざわざ都市計画を勉強している学生でなくても多くの人が出来るということと、インパクトがなかなか目に現れる形で見えてこない。でも今はこのアイデアしか思い浮かばない、もっといいアイデアはないだろうか。まずは今週の火曜日に開かれる住民参加型のシンシナティ市の都市デザインのディスカッションに参加してよいアイデアを発掘したいと思う。
KEEP CINCINNATI BEAUTIFUL!