カネボウの関連会社として制度化粧品を製造販売していたカネボウ化粧品。紡績産業の衰退を化粧品の製造販売で補ったというのが歴史だと思います。日本の化粧品メーカーで制度化粧品を製造販売してきたのは資生堂、カネボウなどです。そのほかにコーセーなどがありました。花王化粧品は歴史が浅く、前記制度品メーカーに比べたら、新参勢力です。
昨日のNHKニュース報道によれば、美白商品化粧品の原料に、過去において色素を破壊する原料と同種の原料を使用していたとのことでした。しかも、学会で過去の原料が色素破壊の要因としてきた論文を根拠として問題がないかのごとく引用していたことも指摘されました。書いた山口大学教授も自分の研究結果が捻じ曲げて引用されていると指摘をしていました。
また、カネボウ化粧品は利用者、皮膚科の指摘も受けていたにもかかわらず、その指摘を無視して製造販売を中止することなく、販売し続けた結果10000人を超える白斑症状を引き起こしてしまいました。カネボウ化粧品の企業姿勢、倫理観、危機管理体制は異常であり、このような姿勢は東京電力の福島第一原発事故とそっくりです。利益のためには自らにとって不都合な情報を遮断し、対応をしない。その結果、地域、利用者、市民に多大な被害、不利益をもたらす大手企業の姿勢は批判されて当然ですし、政府のおざなりな対応(製造販売を許可した)も検証されるべきです。
<カネボウ化粧品の問題>
カネボウ化粧品が、美白化粧品で肌がまだらに白くなる白斑の問題を受け、社内の幹部会議で対象製品の自主回収を決めた後も、回収発表の7月4日まで1週間近く出荷を続けていたことが2日、分かった。多くの販売店は発表当日まで問題を知らず、その間も通常通り店頭で販売していた。結果的に被害拡大を招いた可能性がある。
カネボウは「相談窓口の開設などに時間が必要で、出荷を止めてしまうと事前に情報が外部に漏れて混乱を招く恐れがあった」(広報・ブランディンググループ)と説明するが、消費者庁は「消費者を後回しにした」(幹部)と批判している。
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