“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

カジノ解禁による成長戦略の幻想

2013年11月03日 12時30分16秒 | 臼蔵の呟き

安倍、自民党は頭がおかしいか、集客、利益になれば何でもありの世界に入っています。彼らの思想、利益追求がいかに退廃的で、反社会的な思想かを物語る代表的な行動です。北海道の小樽市で開催されたカジノ誘致に関する会議には道知事、小樽市長も参加しました。また、小樽市以外でも釧路、苫小牧市などが誘致に名乗りを上げています。

地方都市の人口流出、過疎化、商店街の衰退は目を覆いたくなるような現状があります。その衰退を逆手に取り、カジノ誘致により何とか町の人口減少、衰退を止めたいと政治的な思惑が表面かしています。反社会的と自ら法律で規定した賭博の解禁を特区、法によって解禁するなどは狂っているとしか言いようのない政治姿勢です。そもそも、地方都市の衰退、人口減少は地域の特性に応じた産業の育成を怠り、若い労働者が働く場を確保できないことが底辺にあります。また、都市部における若い労働力確保のために一次産業から労働者を吸い上げて、大手企業、多国籍企業が人材確保するために取られた過去の政策によって起きた現象です。

なぜ、地方都市の人口減少、過疎化が進んだかを分析し、対策を立てるのではなくて、客寄せパンダのような安直な方法で集客、人口減少を食い止める手立ては麻薬のようなものです。結果的にはその地域、産業は発展することはありえず、さらに地域は疲弊し、長期的に見たら衰退になる趨勢をとめることはできません。そのことは原発に依存し、原発関連産業以外は育たずに、原発事故により地域汚染、住民の避難、地域産業が壊滅的な打撃を受けたことを見ればあきらかです。このような道知事、市長を選出した道民、小樽市民にも責任がありますが、カジノの誘致で北海道経済、小樽市の経済発展は出来るものでないくらいは考えたら分かることです。

北海道の場合は、漁業、農産物、再生可能エネルギー、観光などの資源を組織的に連携させて、加工業などを配置して、付加価値をつけた商品開発などを行うことによって発展させることができます。また、再生可能エネルギーは日本で必要な電力の半分をまかなうだけの潜在的な能力、条件があるといわれています。ところが、送電網の容量が小さく、東北、関東に送電することができない状況が続いています。このような状況を道政、政治が改善することでカジノ、原発に頼らない地域、社会、経済を作り出すことが出来ます。地域条件は異なりますが、その地方、自治体にあった地域産業を地道に育て、支援する政治の実現が課題です。

<社説>

カジノ解禁はまだ議論が尽くされたとは言えないのではないか。

 超党派の「国際観光産業振興議員連盟」(カジノ議連)が、カジノを中心とした統合型リゾート(IR)の整備に向けた法案を、今臨時国会に提出する見通しだ。政府も成長戦略の一つに外国人観光客の増加を掲げており、その有望な手段として前向きに考えているようだ。刑法で禁じられた賭博の施設であるカジノの解禁へ、一歩を踏み出す公算が大きい。

 特区を設けて、その中で解禁するとみられ、既に東京や大阪などが誘致の意向を示している。道内でも釧路、小樽、苫小牧の3市が手を挙げ、高橋はるみ知事も道内への誘致に積極的だ。

 しかし、当然ながらカジノについては、ギャンブル依存症の温床となり、犯罪や自殺の増加を招くといった懸念が根強い。暴力組織が関与することへの不安や、青少年への悪影響を指摘する声もある。地域振興策として誘致するのであれば、住民にその副作用を含めた判断材料を示した上で、議論を重ねる必要がある。

 カジノは約120カ国で合法化され、豪華な大人の社交場というイメージがある。

 解禁されれば、滞在型観光を後押しし、観光客を増やす原動力になる可能性がある。地域活性化の起爆剤となり、雇用創出につながるというのが、推進派の主張だ。1960年代に外国人向けのカジノを解禁した韓国は、2000年に自国民向けにも1カ所認めた。その施設は、年間300万人が訪れるほどの人気を集める半面、ギャンブル依存症が社会問題化している。このため、解禁論の中には外国人専用とする考え方もある。だが、外国人客が想定通り増えるかどうかは未知数だ。アジアの富裕層を狙うにしても、マカオやシンガポール、韓国などの有力施設と競合することになる。

 いったん外国人向けに建設し、目算が外れて厳しい経営を強いられれば、日本人に解禁されることも予想される。地方は活性化策を探しあぐねている。道内も事情は同じだ。北海道は自然の景観と北国の気候に育まれた秀でた観光資源を持つ。それを求めて北海道にやってくる外国人観光客は増加している。カジノを含めた観光ルートが北海道の魅力を高めるのか、逆に従来のイメージを傷つけてしまうことはないのか。メリットとデメリットを慎重に見極めなければならない。


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