今日午前中農作業をしていると、妻が「白い伝書鳩がいるよ」と指差した。手を休めかわいらしい仕草に見入ってしまった。ちょこちょこと庭先を歩き回り、木の実らしきものをついばんでいる。近寄っても恐れる様子もなく、これは大事に育てられている鳩に違いないと直感した。妻は「縁起がいい。良い事があるかもよ」とささやいた。しばらくは、白い鳩に見とれてしまった。
昼過ぎ「大変、大変ちょっと来て」私を呼んだ。あわてて外へ出ると縁起のいい白い鳩が、わが家のコメをネズミから護るため設置していた稲倉の粘着ネズミ取りにひっかっかっていた。足を取られてバタバタともがいていた。私はすぐに粘着ネズミ取りをはがしたが、足と羽の一部に付着したネバネバが取れない。灯油で洗ってネバネバを取ってやったが、すっかりおびえた様子。しばらくは竹藪の中に隠れて出て来ない。夕刻、飛び立ったのだろうか竹藪に姿はなかった。
足環に「能代・中央 柴田」と飼い主名があった。レースの途上だったのだろうか。無事に戻ってくれればいいと願う。大事に飼われた伝書鳩、飼い主が待っている所へ戻れ。