山形県にはいくつもの峠がある。古道の改良を重ねて交通の要所になっているものもあれば、細々と歴史をきざんでいるだけのものもある。酒田と最上郡北部、金山町を結ぶ金山街道と呼ばれていた道路がある。昭和29年に峠区間が主要地方道酒田金山線に指定され、昭和49年に国道7号線と国道13号線を結ぶ全線が県管理の国道344号線に昇格している。酒田・観音寺間は交通が多く、今安田バイパスも調査されている。
観音寺から先は、だんだん道が細くなり北青沢トンネルを過ぎると厳しいカーブの連続である。それでも、改良が加えられ通年開通になったのが十数年前である。急峻な峠道の改良は費用がかかる。トンネルにすれば、すぐ近くなのだが、もどかしい。
青沢越えは紅葉の季節である。山深い急峻な峠道に美しい彩がほどこされていた。便利さ超える見応えもいいかも知れない。