福島から秋田へ山形県の背骨を貫通する東北中央自動車道は急ピッチで工事が進められている。約9キロメートル、東北最長の栗子トンネルは今年開通の見通しである。
赤湯トンネル(1776m)も数メートルを残し掘削が完了する。トンネル工事はハッパ工法がとられ、24時間体制で工事が進められている。視察で工事現場に入る事が出来た。ハッパで岩盤を砕き、鋼鉄のシールドで補強、セメントで固定し、長いアンカーボルトを岩盤に差し込み更に補強する。漏水シートを貼って仕上げコンクリートで整える作業を繰り返し、1日数メートルづつ進んでいく。最先端から仕上げ工程までを見る事ができた。
赤湯トンネルの南側、白竜湖付近は全国でも有数の軟弱地盤で、地底岩盤まで100mもあると言う。工事は真空圧密工法がとられ、シートで密閉状にした道路地盤にパイプを差し込み真空ポンプで水分を取り出すと言うもの。300日位ポンプを動かし、路盤が安定した所に盛土で高速道路を造っていく手法がとられた。
山形県高速道路のミッシングリンク解消の先が見通せるようになってきた。ただ、庄内側は止まっている。