山形新聞主催の庄内県勢懇話会が鶴岡市で開かれた。「地球環境問題と日本のエネルギー情勢の最新動向」について東京大学准教授松本真由美さんの講演だった。
地球温暖化が世界各地の異常気象の頻度と水準を押し上げている。その主たる原因がエネルギーに伴うCO₂の温室効果ガスの排出が75%を占める事から再生可能エネルギーへの転換が世界の課題となっている。
私たちの人為活動で、今までの50年間で世界の平均気温が1℃上昇されたとされている。このままでは2100年には2.6度~4.8度上昇し大規模被害が予測される。IPCCは再生可能エネルギーの導入と変革で気温上昇を2℃未満に抑える事は可能だとしている。
気温上昇を1.5℃に抑える事ができれば気候変動の影響は大きく回避されるとして、2050年頃までにCO₂排出量を実質ゼロにする必要があるとしている。その戦略の柱は洋上風力発電と見られている。
国は能代港を風車組み立て等の拠点となる基地港湾に指定した。酒田港は遅れて県や市による「酒田基地港湾等カーボンニュートラルポート連携会議」を設立し、脱炭素に向けた港湾機能の高度化や産業集積に走りだした。