先日、図書館で、ナショナルジオグラフィックを見かけて
懐かしくなって手に取りました。
昔勤めていた会社の本棚に、仕事の資料も兼ねて
毎月たくさんの雑誌がならんでいたのですが
その中にこの本もありました。
図書館のバックナンバーの中に、ジェーン・グドールさんの特集が入っていて
つい吸い込まれるように、彼女の写真に見入ってしまいました。
タンザニアのゴンベ国立公園で(当時はゴンベ・ストリーム猟銃保護区)
チンパンジーの研究をされている彼女の昔の写真は
初めて見たときに感じたのと変わらず
なにか独特の静逸感が写真の彼女から感じられて
心ひかれる人も多いような気がします。
以前テレビで短い時間、
ジェーン・グドールさんの対談インタビューを見て
彼女の出した声に衝撃を受けました。
写真のように静かで細く美しい女性が
スタジオ内でチンパンジーの鳴き声を出したとき、
スタジオ内に響き渡った
わたしたち人間が喉から出す叫び声でも、歌のようにお腹から出す声でもない
野生の動物がお腹の底から出す、森中に響き渡る叫び声。
雑誌を読んで、ナショナルジオグラフィックとの深い関わり、
ナショナルジオグラフィックが撮影した
彼女の研究と彼女の森での生活の撮影内容に
具体的な指示があったことや
放映された映像の説明に
事実と反する内容もあったことなどを知りました。
世間はそのつくられたイメージを抱いている限り
私の言うことに耳を傾けてくれる・・・・
そしてそのことがチンパンジーの保護をはじめ、
私がやりたいことを実現する上で役に立つと思った、
というグドールさんの言葉。
事実から離れて動いていく、人間の世界と
まず何より、チンパンジーの森での暮らしが保護されることと。
現在は野生の個体にさわるのは適切でないと記されていた
グドールさんがチンパンジーに触れ、
また、触れられている写真は
人の言葉が入れないような、静かな世界でした。
※ 「ゆりかご」 ペン
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