「Goodbye Santa Maria」 Pen Acrylic Paper 410x318mm
展示中の作品です。
宮沢賢治の物語「オツベルと象」より。
人間の都合で辛い仕事を課せられた象のお話し。
最後は仲間の象が助けてくれます。
辛い労働の毎日、小屋の窓から見える月に
さよなら、と言葉をかける象。
たくさんの動物の命で生かされているのに
毎日の生活の中で
そんな優しい犠牲を忘れていることを
思い出させてくれる賢治の作品。
インド哲学・仏教学者の中村元さんの
わたしが唯一読みやすかった本に
人間の選択について書かれていました。
他の動物を食べることで生きている動物と、
人工合皮のように
蛋白質の合成化が成功するかもしれない
選択のできる人。
宮沢賢治の物語の中には
生き物のいろんな痛みが出てきます。
真正面から書かれていて心に響きます。
目に見えない、見ないようにしている痛みを
見るための大切な物語ですね。
*
今週末は26日(土)12:00-17:00
27日(日)12:00-15:00前後在廊の予定です。
27日(日)はアトリエローゼンホルツさんで
絵の展示と蚤の市が開かれます。
ぜひ遊びにいらして下さい。