だったらお前がやってみろ

「対案の無い批判はするな。」という事を20代の頃に仕事以外ですがお世話になった尊敬する社長さんに言われたことを今でも覚えています。
誰かの批判というのはたまに耳にしますが、「それに対してあなただったら何か良い対案があるの？」という事については何も答えられないのだったらそれはただの悪口です。
ありがちな話かもしれませんが、30代で会社員だった頃は私も自分の会社にいろいろと不満を持っていて上司と意見が合わない事も多々ありました。

「対案の無い批判をするな」という事は「だったらお前がやってみろ」というのと同じではないかと私は思っています。
つまらないストレスを抱えてずっとそこでくすぶっているなら自分のリスクで行動した方がずっと気持ちが楽です。
15年前のこの時期はジム開業の為に会社を辞めて融資の話や土地や建物の契約、いろいろな業者との打ち合わせ、ジムのシステムやオペレーションを考えたりと何も経営の事がわからない人間がよくここまでこなせたなと自分でも思えるほど必死でした。
今と違い、個人でのフィットネスクラブはビジネスモデルも成功例もまわりでは聞いた事も無い時代だったので、応援してくれていると思っていた人たちからも陰では「あいつはもう終わったな」という声も耳にしました。
毎年この時期はあの頃の事を昨日の事のように思い出します。

あの時会社を辞めてから15年が経ち、あの時の自分に今の自分が聞かれたとしても「だったら自分でやってやろう」という気持ちでやった事は間違っていなかったと胸を張って答えられます。
気がつけば最近は「だったらお前がやってみろ」と言う前に「だったら私に任せて下さい。」という人が私の周りにはたくさんいます。
今でも事あるごとにあの社長はあの時こういう事を言っていたんだなと感謝の気持ちで思い出す事があります。