今日は僕にとって4度目の卒業式でした。卒業式ってやっぱり特別な日。学生にとってはもちろんだけど、先生にとっても特別。一つの終わりというか、節目というか。
最初の卒業式は、そもそも卒業生のほとんどが知らない学生ばかりで居心地悪かった。二人ほどなついていた学生がいたくらいかな。でも新鮮だったし、次の年は感動できるのかな、と仄かに期待。
二度目の卒業式は、自分が受け持った学生初の卒業式。初めてってことで、やっぱり感慨深かったな。でも、全然教えられなかったな、と自分の技術不足を感じ、満足感というより不完全燃焼感の方が強かったなぁ・・・
三度目の卒業式の時は、少し落ち着いて仕事を全うしたかなという実感はあったと思う。けれど、やっぱりなんか先生らしい仕事を何一つやれなかったなぁという気持ちでいっぱいだった。だからか、卒業生との別れを悲しむよりも、達成感の欠如というか、不満感がすごく強く残った卒業式だった。
そして、今年四度目の卒業式。卒業パーティーでは学生たちと即席バンドを組んで演奏させてもらった。それはそれですごく楽しかったし、やりがいはあったけど、やっぱり「学生との距離の遠さ」に苦しむしかなかった。「お世話になりました」という学生の言葉に対しても、(嫌な性格だが)「全然お世話なんてしてないし・・・」という返答をしたり。全くもって、「達成感」は感じられなかった。
やっぱり卒業式って僕には合わないみたいだ。ひねくれてるなぁと思うが、「どうせキレイゴトだ。誰も僕から学んでなんかいない」という気持ちでいっぱいなのだ。だから、キレイな言葉も言いたくないし、笑顔で見送りたくもない。
なんていうのかな。表向きの笑顔や涙が嫌いなのだ。実存的じゃない形式的な「別れの儀式」でしかないっていうか。だから、心に響かないっていうか。うまくいえないけれど、とにかく卒業式というのが肌に合わない。先生失格かもしれないが、やはりタテマエでしかないのだ。「それが卒業式ってもんだ」と言われたら、黙るしかないが。
本当にしっかりとかかわった学生に対しては、心から「おめでとう」って言える。だけど、そういう学生は一部でしかない。僕の考えに対して真正面からぶつかってきた学生もやっぱり一部でしかない。その一部の学生たちだけには、「おめでとう」といいたい。でも、そうでない学生には一つの言葉としてかけたくないのだ。黙って消えていってくれればいい。僕も黙って消えるから。
・・・もちろん「おめでとう」という気持ちがないわけじゃない。「おめでとう」と言いたくて、言いたくないのだ。つまり、葛藤しているっていうことだ。いいか悪いかは別として、それが今の僕のホンネなのだ。
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さて、明日は第三日曜日。
第三日曜日の会、今月もしっかりやります。そんなに多くの人は集まらないけど、それでいいのだ。じっくりとみんなの声に耳を傾けたいと思う。頑張っている姿をしっかり見てみたいと思う。卒業式の話と直結するが、卒業式は終わりじゃない。新たな関係の始まりでもあるのだ。
卒業して終わり、じゃなくて、卒業してからこそが(僕にとっては)本当の関係の始まりなのだ。少なくていい。しっかりと卒業生たちの仕事ぶりを見せてほしいし、聞いてみたいのだ。もちろんつっこむところはつっこむけれども。
というわけで、今日の卒業式の感想と明日の会のインフォメーションでした。
明日も、13時30分頃から。A15教室にて。
DEAR NEXT
*この記事はmixiで書いたものを転用しました。mixiはマイミクさんしか読めないので、今回はこちらでも掲載することにしました。