ハンブルクを後にして、向かったのはベルリン。
ベルリンでは、今回は一軒のみ、でした(;;)
でも、その一軒は、激戦区ベルリンの新時代を感じさせる素敵なお店でした。
その名も、
RAMEN HAKO
すなわち、
ラーメン 箱
であります!
まずは、「なんで、箱なの!?」って疑問が出てきそうですが…
箱、なんです。
こちらのお店は、ワルシャワシュトラッセ駅付近にあります。
住所を見ると、Boxhagener Str. 26, 10245 Berlinとなっていまして、
このストリート名=Boxhagenerから、「ボックス」=「箱」ということで、
「RAMEN HAKO」となったみたいです。
こちらの店長さんは、なんとなんと「日本人女性」だったんです。
(店主さんは外国人の別の方みたいですが、実質上彼女が統率していました)
しかも、某店でお見かけしたことのある方で、、、(;´・ω・)
今回、偶然にも、とんでもなく混んでいたにも関わらず、色々とお話を聴かせてもらえました。
ドイツで初となる「女性店長さん」のお店、じゃないかな?
世界的にも珍しいのでは?、と。
遂に、日本人女性が世界のラーメン界で活躍する日が来たんですね。
フェミニストkeiには、嬉しい限りです…(苦笑)
お店の入り口に、「箱」と漢字で大きく書いてあります。
店内はわりと広くて、テーブル席が4席ほど、カウンター席が6, 7席ほどありました。
スタッフはほぼ、みんな日本人で、活気もありました。いい雰囲気。
でも、お客さんはほぼ現地の人のみ。
場所的にも、日本人観光客が来るようなところじゃない(;´・ω・)
かつては、こっちのラーメンといえば、美味しくないのが日本人向けだけに作られてました。
が、今や、こっちの若者や現役バリバリの大人たちが集うクールな料理になりました。
この時代の変化には、毎度毎度驚かされます。
女性店長さんだけあって、レイアウトにもこだわっていました。
店内も、全部「箱」がコンセプトになっています。
この置き棚もまた、箱型になっていて、そこに日本の民芸品が並んでいます。
僕らからすれば、お馴染みのダルマや折り紙も、こっちではエキセントリック。
どういう風に目に映るのか、分かりませんが、「異国情緒」は感じられるのでしょう。
メニュー表まで、「箱型」です。(正方形!!!)
ラーメン専門店とあって、メニューはほぼラーメンのみ!!
しょうゆ、みそ、しお等がありまして、、、
オリジナルものとしては、「魚介とんこつ」と「とんこつタンタン」がありました。
海外のオリジナルなラーメンを求めている僕としては、この二つを。
あと学生3人と一緒に来たので、しょうゆとしおも頂けました。
しょうゆは、一杯8,50€。
cocoloの醤油は、9€で、Makotoの醤油は、7,50€。
他のエリアと比べると、どこも安いなぁという感じがします。
他のエリアだと、10€を超えるラーメンが多いけど、
ベルリンだと、ユーロが一桁です。
一番高いラーメンでも、とんこつタンタンで10€。
1€=130円として考えても、日本よりは若干高いなぁという程度。
あと、ベジラーメンもちゃんとそれぞれ用意されていますね。
こっちは、ホント、ベジタリアン用メニューが多いです。
トッピングは、卵(半切れ)、チャーシュー、替玉。
それに、「前菜」も少しばかり、、、
豚のネギ味噌煮(Buta Negi)っていうのが美味しそうだなぁ、、、
スペアリブなんかもありますねー。
…
というわけで、、、
ジャジャーン!!!!
こちらが、箱自慢の「魚介とんこつ」です!!
ベルリンで遂に「魚介とんこつ」に出会えた!?!?かな!?
僕が知る限り、ベルリンだと、ここが(今のところ)唯一じゃないかな、と。
そのお味は、、、
わりと濃度高めの豚骨醤油スープに、魚介の香りが感じられました。
日本の「濃厚豚骨魚介」と比べると、やや魚介感は弱めかなと思われます。
でも、ここまで本格的な濃厚豚骨魚介ラーメンを出してくるとは、、、あっぱれ!!
それと、このラーメンの「ヴィジュアル」にも注目したいです。
とにかく、見た目が美しい。これは、このお店の最大の魅力かもしれない。
中央にネギがあって、左右にチャーシューとメンマが乗り、そして、紅ショウガ。
彩りも鮮やかで、日本のラーメンと本当に遜色ありません。
煮玉子もデフォで乗っていて、非常にカラフルなヴィジュアルになっています。
麺は、こんな感じで、中太の縮れ麺!!!
縮れ麺ですよ!!!
西山製麺かなと思ったけど、違いました。
けど、西山製麺か?と思わせるくらいに、本格的でお見事な麺でありました。
いやー、ホント、麺のクオリティーはここ数年で激変しましたね。
それこそ、10年前は、酷い麺しかありませんでした。
それでも、麺が食べられるということで、喜んでいた自分がいました。
今や、それがここまでになっている、、、と。
あと、チャーシューはデフォで二枚。ロールチャーシューが嬉しかった。
お肉はわりとしっかりとしたタイプのお肉で、味付けも日本風でした。
煮玉子もわりとしょっぱめに味つけされていて、美味しかったです。
そして、こちらが、「とんこつタンタン」です。
こちらは、濃厚豚骨スープ×芝麻醤タレというインパクト系。
ドイツらしさがあるかな?と思ったけど、どっちかというと中国系の味わい。
「個性派!」というよりは、むしろ、「基本に忠実」な感じ!?
日本でもよく食べられるタイプの濃厚な芝麻醤系の担々麺、というか。
練りゴマ系の味わいで、そういう系が好きな人にはたまらない一杯じゃないかな。
辛さはそれほどでもなくて、アクセント程度に辛さを感じるスープ。
現地のドイツ人からすると、これ、いったいどう感じるんだろう!?
僕らからすると、わりとスタンダードな担々麺テイストだけど、、、
こっちの人からすれば、これもまた「超異国の味わい」なのかも!?
あと、他の味のラーメンと比べると、日本と海外とで味の違いの程度が小さいかな。
醤油ラーメンとなると、ホント、日本でも個々のお店で味が違います。
でも、担々麺となると、どこもだいたい同じ味になる、というか、、、
そういう意味で、一番ブレのないラーメンの一種、と言えるかも!?
麺はこんな感じです。
上の魚介とんこつと一緒の麺かな、と。(何度も見比べました苦笑)
量もちょうどいいですが、やや「多め」かな。
やっぱり麺がいい!
個人的には、もう少し欧風なタンタンメンを期待していたんですけど、、、
でも、これはこれでありかな、とも思いました。現地の人に対しては…
あとは、「ドイツ風タンタンメン」をいつの日か期待したいなぁって思いました。
こちらが、メニュー左上法則でトップとなる「しょうゆ」です。
やっぱり、見た目がとってもいいです。
ここは、女性店長さんならでは、なのかも!?
お味は、ライトでシンプルですっきりとした醤油ラーメン。
いわゆる、王道の「昔ながらの中華ラーメン」、という感じでした。
その名の通り、醤油の味を存分に活かした醤油スープのラーメン。
日本のラーメンよりも若干甘みが強いかなぁ、と思いました。
まだ、「箱の醤油ラーメン」って感じじゃないので、これからこれがどう進化するか?
「これからが楽しみな醤油ラーメン」、でした。
そして、こちらが「しお」です!!
見た目的には、僕の愛する「がんこラーメン」の塩ラーメンみたい!!
スープの色も、黄金色になっていて、思わず「おお~」って言ってしまいました。
ホント、このお店のラーメンのヴィジュアルに於いては、ドイツナンバーワンかもしれない。
とにかく、美しい。
お味は、さすがに「がんこラーメン」の味ではなかった、、、苦笑
どっちかというと、鶏系(動物系)ダシの味が感じられるすっきり塩スープ。
あんまり、しょっぱくはないスープでした。
個人的には、もっとしょっぱくて、ダシ感も強い方がいいかな、と思いました。
バランスはいいんだけど、クセがない、というか。
もう少し、どこか味わいを突出させた方がいいかなぁ、、、と思いました。
(これは全体に言えることだけど、、、)
よく、「現地の人の味覚に合わせている」という意見を多々聴きます。
が、冷静に考えれば、「現地の人」にとって「ラーメン」は異国の料理であり、初の味覚なわけで…
なので、やはりまずは「しっかりとこだわったラーメン」を出すべきで、、、、
「ラーメン」としてだけ考えると、どこか、弱気というか、ひいている感じがしたんです。
見た目もトッピングも抜群なので、後は「スープ」の研究はもっともっとやってほしい、というか。
(日本の老舗の名店のラーメンをもっと研究してほしいですね、、、)
…
ラーメンの基本である「油」についても、、、
「しょうゆ」も「しお」も、油が弱いというか、油にひねりがない、というか。
日本のラーメン店主さんは、油、とりわけ「香味油」についてはかなり詳しいです。
ラーメンの命ともいえる「油」ですからね。。。
スープと油、そしてそのバランス。
そこをもっともっと突き詰めて、そして、ベルリン最強のラーメン店になってもらいたいなぁ、と。
さらにさらに!!
なんと、この日は、豚のネギ味噌煮(Buta-Negi)が50セント引きだったので、、、
ドドーンっと。
こんな感じでした。
まさに、豚とネギがたっぷりの味噌煮込みですねー!!
まるで自分たちが日本にいるかのような気分になる逸品でした。
やはり、ラーメンじゃなければ、かなりの部分、再現できるんだなぁ、、と。
七味の味がなんとも、いいテイスト感になっていました。
店内は、まさにジャパニーズモダニズム系デザイン一色。
昭和レトロな感じがまた、ノスタルジック、というかなんというか。
レトロコンセプトでいくなら、やっぱり日本のレトロなラーメンを追ってほしいなぁ、、、って。
というわけで、
ベルリンの新店、
RAMEN HAKOの渾身のレポでした!!!
とにかく、ドイツで初?となる「女性店長さん」が奮闘するお店です。
ドイツのラーメン店としては、もちろんハイレベル。
日本人としては、日本のラーメン店としては、「いまから、ここから」。
日本の食ブランドである「RAMEN」。
どんどん、ベルリンで進化させていってほしいと思います!!
場所はもう分かったので、またベルリンに来たら必ず立ち寄りたいと思います。
僕は、ベルリンで奮闘する女性店長さんとこのお店を応援しますよー!!!