Dr.keiの研究室2-Contemplation of the B.L.U.E-

●教授学研究の会春合宿●ガチンコ教師道?!

今日は、僕が学生時代からお世話になっている『教授学研究の会』の春合宿に参加した。この季節の合宿は、通例、茨城県で行われている。茨城県に行く貴重な機会と言える。

教授学研究の会は、故斉藤喜博先生を中心に1973年に組織された教師の教育実践研究会。かれこれ34年くらいの歴史を持っていて、現在もなお全国津々浦々に点在している。かつてほどの規模はないものの、研究熱心で精力的な教師が集まっている。僕が参加しているのは『千葉教授学研究の会』(茨城教授学研究の会との関係は非常に密接である)⇒ 『教授学研究会』HPはこちら

最初に検討したのは、N先生(小学校:男性)の合唱(の映像)。N先生は僕と同じ世代で僕より若干年上。すごくパワーを内に秘めた先生で、迫力もある。小学生の生徒たちによると「恐くて、いい先生」とのこと。熱心で勢いのあるN先生のクラスの合唱は、N先生の指導そのものを表していた。教師が若くて熱心だとどうしても、その教師の実践にも「勢い」が出てきてしまう。そして、洗練された指導による「ゆったりとした落ち着き」が出にくい。研究会では主にそこが指摘された。僕的には、こういう勢いもいいなあって思うのだが。子どもたちが必死に先生に対峙しようとする姿が印象的だった。

続けて、I先生(小学校:女性)の合唱の映像。小学六年生には難しい!と批難轟々だったという『大地讃頌』に挑戦されていた。卒業式の合唱とあってか、子どもたちの表情に勢いがなかった(と指摘された)。また、口の開きもちょっと弱かった。諸先生方からの厳しい(かつ丁寧な)指摘が集中していた。が、僕は一人のんきに、「すげ~なあ。。。かっこいいなあ。。ハーモニーがキレイだなあ」と感動していた(日々、合唱指導をしているすべての先生を僕は尊敬する・・)。ちなみに作曲者の佐藤真さんは徳島の出身。合唱の定番曲。

三番手はO先生(小学校:女性)。三年生の生徒による『裸の王様』のオペレッタ。のびのびと歌い、表現する子どもたちが印象的だった。優しい雰囲気をもつO先生だけに、子どもたちの表現もすごく優しい感じで、見事にシンクロしていたように見えた。四番手は、経験・実力・気合・技術を兼ね備えたY先生(小学校:女性)の実践。「大工と鬼六」「かくれんぼ」の実践を見た。情熱と経験によって裏打ちされたY先生の指導は、見事に子どもたちに伝わっていて、細かい動き、微妙な身体表現、声の出し方、抑揚などがよく表現されていた。実にレベルの高い実践で、教師たちも思わず息を呑んでY先生の実践を見つめていた。五番手は、僕が尊敬しているI先生(小学校:男性)のオペレッタ。I先生自体、すごく明るくて元気でユニークでユーモア溢れる先生だからか、子どもたちの表現も楽しさが溢れていて、ポップな感じでいっぱいだった。他の先生からは「曲も表現も西洋っぽい」という指摘もあった。僕は、単純に、「楽しそうでいいなあ~」と思った。先生のお人柄がよく現れているなあと感心した。

そんなこんなで、色んな実践を見せてもらえた。圧巻だったのは、某幼稚園からきた先生たちのオペレッタの実践。幼稚園でのオペレッタというのももうすでに何度も見ているが、今回のオペレッタ実践もすごかった。5歳の子どもたちが15分はあるであろうオペレッタを元気に最後までやりぬく姿は、どんな批判も受け付けないほどの説得力がある。「何かいいたいなら、自分でやってみ!」といいたくなるほど。面白楽しい先生はたくさんいるが、こういうハイレベルな実践をやってのける先生はそうはいないだろう・・・

今回も、力強いタフな実践をたくさん見せていただいた。教育問題はいたるところで議論されているし、誰でも教育談義はできる。だけど、教師たちの日々の奮闘や苦悩や授業研究については、ほとんどの人が知らないと思う。特にこの研究会に来ている先生は、ホント特別すごくてすごくて・・・ みんな普通の一教師だ。が、子どもと共に学び、子どもと共に育っていくその姿は、物事の真理を追究する哲学者や、一杯のどんぶりに全魂を込めるラーメン店主の姿に見事に重なるのである。

僕もまた四月からガチンコで頑張っていこう!!
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