勝田(茨城県)は、茨城県の最東にある町で、静かでのどかな雰囲気に包まれていた。上野発の特急の終着駅になっているが、すごく小さな町だ。駅前に大きなショッピングセンターや駅ビルはなく、むしろローカルな駅であった。しかし、この町の駅周辺には、有力なラーメン店が数件あり、ラーメンフリークたちも全国からやってくる程に名高い町でもあるのだ。
そんな勝田の駅前に、都内で最も「ソウルフル」な大人気店『地雷源』(方南町)のネクストブランド『FRIDAY』の二号店が登場したのだ。2007年3月9日オープンというから、本当にできたてほやほやのラーメン屋さんだ。
僕はまだあいにく『地雷源』で食べたことがないので、是非この機会に食べてみたいと思い、研究会が始まるまでの限られた時間を使って、訪問した。駅前の雑居ビルの一階にある。駅から降りた時にそれほど目立つ店舗というわけではないが、アクセスはとても良い。店内は、まだ開店すぐということもあって、とてもキレイ。シックで都会的で、色は黒で統一されている。おまけに、JAZZが流れてるし・・・ 若者をターゲットにしぼったラーメン屋さん、ともいえなくもない。
前々から『地雷源』(ないしはFRIDAY)に行ってみたかったので、良いきっかけとなった。雑誌やメディアなどの露出も高く、どれだけすごいラーメンを提供しているのだろう?という好奇心も強くあった。
出てきたラーメンはなかなか美しい。スープの方はいかにも豚骨、鶏がらを使った魚介系~っていう王道な感じで、結構油が多いように感じられた。麺の方には、かなりの分量の黒胡椒がふりかけられていて、食欲を誘う。麺は1,5倍はかるくあるであろう。多めだ。平打ち麺で、湯で加減は結構固め(湯で加減は本当に難しい)。いい麺を使っているのだろうけど、ちょっとがさつく感じが舌に残った。チャーシューは炙りチャーシュー。まあ、こんな感じかなっていう出来でした。このつけめん、食べていくうちにどんどん胡椒の味が表立ってくる。最初は普通の濃い魚介系のスープなのだが、徐々に胡椒の味が強くなってくる。ここが面白い。
全体的な印象としては、都内の新スタンダードなつけめんを上手く再現しているお店、といった感じ。都内の人間を勝田に呼ぶためのラーメンではなく、あくまでも勝田の人たち(特に現地の若者)のためのラーメン屋さんって感じがする。はたして、勝田の若者は、このFRIDAYを支持するだろうか(するだろうなあ~)。県外の人は、やはりまずこちらのご当地「スタミナラーメン」、「スタミナ冷やし」から食べ始めることをオススメしたい!(実感を込めて)
*そういう意味では、都内の企業が地方に進出する、という構造と近いかも。ラーメンの場合、こういう企業の地方進出は必ずしも成功するわけではない(むしろ失敗するケースの方が多い・・・?!)。他の企業(スーパーなど)は、このような場合、地元の経済を直撃してしまうが・・・ 今回のこのケースの場合、どうであろうか。