昨日、友人の結婚式に出席した。
僕もこれまで人並みに結婚式を見てきたが、
昨日の結婚式はなかなか考えさせられた。
近年、結婚ビジネスが活気づいている。
『婚カツ』という言葉も流行った。
また、結婚式だけを行う専門の会場も人気を呼んでいる。
昔は『結婚式=チャペル+ホテル』というイメージだったが、
ずいぶん様変わりした。
まずびっくりしたのが人前式。
『シビルウェディングミニスター』と言われる人が登場する。
彼はいわゆる神父/牧師代わりのような存在だが、そこに宗教性は全くない。
『神』が登場しないのだ。 あくまでも『ミニスター(公使)』なのだ。
彼が人前式(結婚式・儀式)を行うのだが、この人前式が面白いのだ。
普通、こういう儀式はつまらないものなのだが、
シビルウェディングミニスターが取り持つと、
人前式がパフォーマンスとなり、『儀式』が『劇場』に変わるのだ。
ショーを見ている気持ちになる。
まず、この点に驚いた。
(欧米の市役所のセレモニーより面白い!)
しかも、このシビルウェディングミニスターには、
きちんとした講習と試験があって、
専門職として認められている、というから驚きだ。
現職のミニスターの推薦がなければ試験は受けられない、とのこと。
(ただ桂由美が代表っていうのがちょっと気になったな~汗)
このシビルウェディングミニスターは、欧米で広まった新しい制度で、
宗教や文化を超えた『市民』の新しい結婚式の様式なんだそうだ。
欧米では、再婚夫婦や国際結婚が多く、結婚式そのものの見直しを行っている。
さらに日本ということで、
日本人のイメージに合うようなパフォーマンスになっている。
まさに劇場型の結婚式なのだ。
披露宴も、かなりパフォーマンス化されてきている。
かつてよりますます『見せる結婚式』になってきている、というか…
人前式も披露宴も、ますます劇場化しているのではないか?!
今や、結婚式は神聖なものではなく、また儀式的なものでもない。
結婚式は一つのシアターであり、
エンターテイメントの要素が強くなってきているのではないか?
もちろんこれが悪いというわけではない。
現代社会そのものがシアトリカルになってきていることの現れなのでは?
と、思うのだ。
結婚式がエンターテイメント化することに異論はない。
大切な人間の行事として、ますます劇場化されて楽しくなればいい。
ただ、結婚それ自体は、劇場でもエンターテイメントでもない。
結婚生活までもが劇場化されないことを僕はただただ願うかな。
家の中までシアトリカルだと悲しすぎる・・・