春木屋に続いて,さらに東京ラーメンの元祖の元祖となるラーメン屋さんへ!
「漢珍亭(かんちんてい)」は、実に、創業60年以上という超老舗(現店主になって24年だとか…)。荻窪ラーメンの発祥の地とも言われている。かつて先代の頃,有名な某演歌歌手も1ヶ月ほど働いていたそうだ。 ここは、ラーメン専門店というより、中華料理屋さんといった感じが強い。
そんな漢珍亭は、かなり路地の奥まったところにあるので,探すのが大変。下調べしてから来た方がいいかも… 店が二階にあるのも珍しい。ちょっと薄暗い階段を上がるとお店がある。
店内はL字のカウンターのみ。11席のみ。かなり狭いぞ。レトロ感は抜群。昭和の香りがプンプンする。 メニューはいろいろ。僕は迷うことなく,ラーメン(580円)を注文。かなりお安いですね~♪ このお店は、チャーハンが美味しい!ということでも有名らしい。テレビでもここのチャーハンは時折紹介されるようだ。
なんてことない普通の中華そばをイメージしてたのだが,見てビックリ。なにやら奇妙なものまでのっている。スープの色はかなり黒い… 奇妙なものは,挽き肉だった。味もついている。なかなか香ばしい。スープは濃い醤油味。豚骨を使っているせいか,若干臭みもあって,意外にもパンチがあった。基本的には(味的にも)『昔ながらの中華そば』なのだが,個性的でもあった。 もやし,チャーシュー,刻みねぎ,メンマがトッピング。パサパサなチャーシューがまたなんともいえない叙情的な印象を与える。麺はストレート麺でちょうどいい太さ(⇒でも、かつてはこれが太麺だったんだろうな~っていう太さ)。 最初は醤油の強いあっさりスープなのだが,味付き挽き肉がスープに混ざることで徐々に厚みのある重層的な味わいへと変わっていく。
超ラーメンナビでは武内さんと大崎さんがここのラーメンに星をつけていた。なんか納得~♪って感じがした。
僕もラーメンレトロマニアとして,こういうラーメンを大事にしたいと思った。たしかに春木屋は圧倒的な存在感を示している。が,春木屋にないものがここにはある!と思う。 僕が生まれる前から存在したラーメン。古きラーメンがあったからこそ,今のラーメンがある。そのことを忘れてはならない!
*ここのご主人さん、ファンになっちゃったかも。昔ながらの無口な職人っていう雰囲気の方で、僕がお店にいる間、一切しゃべらなかった。一言、僕が店を出るときに、「ありがとうございました」と言っただけだった。黙々と調理するご主人の背中に、古き日本の男性像が浮かび上がってきた・・・
漢珍亭(荻窪駅北口左手すぐ!)
杉並区上荻1-9-1 慶仁ビル2F
03-3392-8870
火曜日OFF
11時00分~15時00分
17時00分~21時30分
汁ビーフンなるラーメンもあるみたいだ!