2022年7月8日。
この日の午前中、とんでもない事件が起こりました。
安倍元総理大臣が選挙演説中に銃撃される、という事件でした。
犯行に及んだ人物は、17年前まで海上自衛隊員で、無職41歳の山上徹也という男でした。
これまでの情報に基づけば、これは政治信条や思想に基づく蛮行というよりは、(このブログでは折に触れて書いてきた)絶望した「無敵の人」による犯行だったように思われます(まだはっきりと分かっていませんが…)。
(*「特定の宗教団体に恨みがあって」という供述もしているとか…。ただ、その背後にあるものも考えると、山上の言葉だけを信じるのは少し浅はかかと思われます)
このブログでは、安倍さんが首相だった時には批判的な記事を書いてきましたが、それだけ彼に(良くも悪くも)興味があったからでもありました。教育基本法を悪い方向に変えたという意味でも、無視できませんでした。彼をシニカルに諷刺した絵本もこのブログで紹介したりもしました。彼の本も、文藝春秋の手記も、結構読みました。(批判するならするで、安倍さんの文章を読み込む必要はあるわけで…)
なので、彼が亡くなったと聴いた時はショックでした。「え、どうして?」って。(*これまでの数々の「疑惑」もこれで永遠に完全に明らかにされなくなった、という意味でも…)
…
でも、この事件と選挙は別物です。
事件についてはとても悲しいですが、選挙は「権力闘争」であり、僕らのこの国の未来の方向性を決めるものでもあります。ネットでは、「弔い合戦」という言葉も飛び交っていましたが、弔い合戦にしてはいけません。
特に今回は、教育基本法よりもはるかにはるかにはるかに重たい【日本国憲法改正】にかかわる選挙です。今回の選挙の結果次第で、本当に日本国憲法が改正されるかもしれないのです。
これを読むと、どういう方向に憲法を変えようとしているかが分かると思います。
僕自身は、憲法改正それ自体については反対ではありません。例えば、第十四条の【差別の禁止】では「障害者」の差別の禁止は盛り込んでほしいと思っています。
でも、第二十四条の改正案では、(本来、国家への命令である憲法なのに)「家族は、互いに助け合わなければならない」という、本来の憲法の機能とは異なる「命令文」が入り込んでいるんです。
伝統的家族観(家父長的な家族観)をもつ人が多く集まる自民党ですから、こういう方向で憲法改正したい気持ちは分かりますが、僕としてはこれに同意することはできません。憲法は、僕ら国民を縛るものではなく、国や国家権力を縛るものだからです。
そんな【憲法改正】に踏み込むのか、踏み込まないのかを問う選挙でもあるんです。
今回の参議院選で、憲法改正に賛成している政党(自民・公明・維新・国民)の議席が増えて、全議席の三分の二を超えると、衆参双方において、三分の二以上となってしまうんです。
今の世論を見ると、かつて一度もないくらいに「改憲ムード」が高まっていて、国民投票まで行くと、(おそらくどこがどう改正されるのかもよく分からないまま)憲法改正が実現してしまう恐れもあるんです。
そういう意味で、今回の選挙は、普通の選挙と違うんです。
今回の参院選で抑えておくべき対立構造は、
憲法改正勢力=自民党・公明党・維新の会・国民民主党
VS
護憲勢力=立憲民主党・日本共産党・社会民主党・れいわ
です。
自民党の憲法草案を読んで、これでいくべきだ!という人は自民公明維新国民を。
自民党の憲法草案を読んで、これじゃダメだ!という人は立憲共産社民れいわを。
それ以外の政策については、後々に考えることにしましょう。
一枚目の投票用紙には、各県の選出議員選挙候補者の名前を書きます。
千葉県だと、こんな人たちが立候補しています。
憲法改正派の人はさておいて、、、
護憲派・平和派の人は、、、
①小西ひろゆきさん(立憲民主党)
②さいとう和子さん(日本共産党)
の二名だけに絞られます。
改選3なので、この2人が当選してくれたら、現政権に緊張感を与えることができます。
…
こんな風に、今回は【改憲派】と【護憲派】で分けて考えると、シンプルで分かりやすくなると思います。(あんまり細かい政策まで見ていると、頭がおかしくなりますので…)
*ちなみに、僕は①の小西さんにするか、②のさいとうさんにするか、めっちゃ悩みました💦(誰に投票したかは言いませんが…)
僕は、期日前投票を済ませてきました。
一枚目についてはいいですね。
投票用紙二枚目には、「政党名」もしくは「候補者名」を書きます。
ここでもまた、同じように改憲派と護憲派の二つに分けて考えるとよいかと思います。
平和主義を重んじる護憲派の人は、立憲・共産・社民・れいわのいずれかが「候補政党」になります。
今回、注意してほしいのは、「立憲民主党」と「国民民主党」に投票しようとしている人たちです。
立憲も国民も、政党名の略称がどちらも「民主党」なんです。
>詳しい話はこちら!
なので、絶対に「民主党」とは書かないでください!(ここが一番大事!)
立憲民主党がどれだけ多くの票を集められるかがやはり大きなポイントだと思います。(一応、まだ野党第一党ですからね)
それから、社民党がどこまで踏みとどまれるか、共産党とれいわがどこまで票を集められるか。
僕個人的には、もうこの4党全部を応援したいところです。なので、この4党であれば、どこでもOK!って言いたいところですね。
僕自身、この4党のどこに投票するか、実際のところ、投票用紙に記入するまで悩みました。(本当に最後の最後まで悩んだんです…)
どこの党に入れたかは、やっぱり秘密にします💓
…
こんな感じですかね?!?!
参議院って、実は衆議院のチェック機能を果たしているんですよね。衆議院が暴走した時に、それに「待った!」をかける役割というか。
もともとGHQは、衆議院だけの一院制を提案していたんですよね。それを日本側が衆参二院制にする!って言ってできた制度なんですね。
なので、衆参二院制度は、日本側のアイデアというか、発想なんです。
衆議院はポピュリズム的でもいいけど、参議院はもう少し知的な感じというか、もう少し世の流れに抗う人たち(政党たち)で構成されていてほしいんですよね。
とにもかくにも、今回の参院選は7月10日です!!
この参院選の後、3年くらい国政選挙はなくなります。
衆議院も参議院も今や、自民党と公明党でいっぱいです。それに維新も入ってくるとなると、もう…😢
これまで日本が大事にしてきた「自由」「平和」「民主主義」の根幹がバキッと折られてしまうのではないか、と強く危惧しています。
僕自身、自民党が本当に「自由」と「平和」と「民主主義」を重んじる政党なら支持しますよ。でも、僕の目にはそうは見えないんです。
たしかに、自民党も、経済活動における「自由」、武力を強化するための「平和」、そして、形式だけの「民主主義」は掲げています。が、人間の精神としての「自由」、被爆国としての永続的な「平和」、そして市民の連帯としての「民主主義」については、本当に無頓着なんです(そこまで考えてない?!…)
ぶっちゃけ、どの政党が強くてもいいんです。「自由」と「平和」と「民主主義」を大事にしてさえくれれば…。
そして、すべての人が笑顔で、楽しく、平和に、互いにリスペクトし合っていけさえすれば…。
…
選挙に行け!とは言いません。
でも、せっかくの機会ですし、もし行かないで一票を捨てるなら、捨てる気持ちで、投票所に行ってほしいなって思います。憲法を変えたい人たちばかりの今の時代ですが、そこに「待った!」をかけることもまた大事なんです。
もうね、ホント、「選挙にいかね~」って言っている人がいたら、その票を僕が頂きたいですよ。どれだけ頑張っても、僕が持てるのは一票だけですからね。
あと、女性のみなさんには、「あなたが持っているその一票は、かつてヨーロッパの女性たちが命懸けで勝ち取った票なんですよ!」って言いたいですね。「エミリー・デイヴィソン」でググってみてください!
歴史的に、たくさんの人が命懸けで勝ち取ったのが、あなたのその「一票」なんですね。
僕の重たすぎる一票も、あなたのその捨てるかもしれない一票も、どちらも同じ「重さ」なんです。
まぁ、とはいえ、そんなに難しいことは考えずに、とりあえず政治フェスに参加してみてくださいませ!!
(捨てるなら、僕にください…(やっちゃいけないけど…苦笑))
さぁ、どうなるか。
予想通り、自民圧勝、維新飛躍、立憲没落、となるでしょうか?!
それとも、何かの番狂わせが起こるか?!?
この国にミラクルってないって分かっていますけど、、、、
でも、たま~~~~~にはミラクルも起こってほしいですよね😢