Dr.keiの研究室2-Contemplation of the B.L.U.E-

Tokyo Walker[ラーメン特集号]&『最新ラーメンの本』

右の本が、現在発売されている『Tokyo Walker』2007 No.21「いまウマい!ラーメン最高の一杯を探せ」というラーメン特集号。こちらは新店58軒が掲載されている。はんつ遠藤氏や小林孝充氏やラーメンデータバンクの矢守達志氏など、フリーク・・というかラーメン評論家のおススメの一杯が分かる。また、ブロガー16人のおススメの新店も掲載されている!(これは読む価値あり。僕も参考にさせていただきます!) 全体的には新旧をうまく織り交ぜたバランスの取れた特集になっていた。今年注目すべき店舗が網羅されているので、食べ歩きをしている人にとっても良い一冊になっている。(ただやはり雑誌だけに、読みにくさはある・・・)

左の本は、今週発売となった2007-2008年版の最新ラーメン本だ。この本は、「ラーメニスト」と称している若きラーメン評論家、石山勇人氏監修(本全体としては初めてじゃないかな?!部分じゃなくて)となっている。こちらはややフライング気味の発刊となった。これからどんどんラーメン本がリリースされるが、今年はこの本が先陣をきった。売れるかな? 

この『最新ラーメンの本(首都圏版)』は初めて見たけど、企画編集を見ると「タウン情報全国ネットワーク」となっている。ああ、あの全国のラーメン本を出しているお店か、、、と一人納得。そりゃ、情報は豊富にあるだろうな・・・と。ただ、この本の面白いところは、今年出てきた新しいラーメン屋さんにしぼってお店を紹介している点にある。通常のラーメン本は、代表的なお店がメインで新店は補助的な役割を果たしているにすぎない。だが、この『ラーメンの本』は、新店がメインであり、既存の代表店に関してはサブ的な要素が強いのだ。これまでの基準をひっくり返す内容となっている。

ホント、実に新店が多い。食べ歩きをしている人にとっては結構バイブルになりそうな一冊になっている。しかし、逆に見れば、質的にどうなのか不明な点が強い本とも言えそうだ。毎年毎年そんなに優れたお店がどんどん出るはずがない。この本には怒涛のような数のラーメン屋さんが掲載されているが、どれほど吟味されたのか、ちょっと不明だ。しぼりこんではいると思うけど、「本当に紹介したいラーメン屋さん」になっているようには思えない。また、来年になればここで紹介されているラーメン屋さんのほとんどが消えてしまうのかと思うと、すごく「刹那」を感じてしまう。もちろんそういう部分がラーメン界にあるのは分かっている。けれど、その影の部分が見えすぎているようで切なくなる。

また、この本は新店100軒と名店100軒を紹介しているが、名店100店が定番すぎる。定番すぎる、というよりは、どこかの他の本にすでに書いてあるお店ばかりでこの本らしさが全くない。千葉県を見ると、とても自分で選び出したって感じがしない。他の本は、どれも知恵を絞り、しっかり企画者の舌と判断で独自のリストを作っている。だが、この本の場合、どの本にでも出ているようなラーメン屋さんをラインナップしているように見えるのだ。新店に力を注ぐのはユニークだと思うが、掲載されるお店にとっても大きな心配を残すのではないか。

『最新ラーメンの本』についてはかなり厳しく書いたが、期待の裏返しと思ってもらいたい。決して悪い本ではない。むしろ方向性としてはとても面白いと思う。こういう種の本には「答え」も「正解」も「終わり」もない。どれがいいと客観的に言い当てることもできない。だからこそ、質にこだわらなければならない(量という質にこだわるのもまたよしではあるが・・・)。

ま、色んなことを書いたが、今年残りはこの本を片手に都内のラーメン屋さんを回ってみようかな、、、と。結構知らない新店も掲載されていた。その取材力はあっぱれだ。新店が大好きな人はこの本がいいかも。(ただし、かなりTokyo Walkerと掲載店がかぶっているのでどちらかでいいかも?!)

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