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(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

レジェンダ(北電子、4号機)

2014-08-09 18:36:00 | パチスロ4号機

1999年(平成11年)に北電子から登場したAタイプ4号機「レジェンダ」


(ボーナス確率)

      Big Bonus Reg Bonus
設定1     1/297.9      1/655.4
設定2     1/273.1      1/630.2
設定3     1/260.1      1/606.8
設定4     1/244.5      1/546.1
設定5     1/240.9      1/468.1
設定6     1/240.9      1/364.1





(赤7揃い=BIG。盾をあしらった7のデザインは秀逸。書物を模した「黒BAR」揃いもBIG。)



(宝箱を模した「CAHNCE」ランプ…BR成立プレイの第3リール停止後、ピカピカと点滅してボーナスを告知する。第3ボタンを離すまでランプは光らないので、スタート音の「遅れ」(ボーナス確定)を察知後、最終ボタンをネジネジして「引っ張る」のも一興だった…やりすぎは嫌味だが。)



(払出表)



(REGは「7・7・BAR」。メイン小役は、7枚役の「ドラゴン」と2枚役のチェリー。)




下パネル…ドラゴンに乗った「女勇者」(剣士)のデザイン。これが、元祖ジャグラーの「直系後続機」と気づいた人は、けっこう鋭い(後述)



 

90年代の北電子4号機といえば、4-1号機「クリエイター7」以来、リール窓左下の「告知ランプ」と、「ボーナス図柄の一直線形」という判り易いリーチ目を、大きなウリにしてきた。

特に、1997年登場の「ジャグラー」(初代)は全国的に人気機種となり、老若男女問わず好まれる、独自の「シンプルでアツい」ゲーム性を確立した。

翌1998年には、告知ランプを「点灯」から「点滅」に変更した「大漁2」が登場。また、同年に出た「ダイノ2」では、ボーナス成立プレイでスタート音の「遅れ」が必ず入るようになり、告知のバリエーションを広げようとする試みが次々となされた。

こうした経緯の中で1999年に登場した本機は、オーソドックスな「完全告知」「一直線目」に加えて、ダイノ2で初めて採用したスタート音の「遅れ」を搭載。さらに、告知ランプも大漁2で初採用された「点滅」タイプだった。「伝統と進化の良いとこどり」を目指した感がある。


因みに、1998年~2000年の北電子4号機には、スタート音の「遅れ」を搭載した機種が多数存在した。当時の「流行り」であろう。

・「ダイノ2」(1998年)…BR成立Pで必ず遅れる。(ランプ告知はレバーオン後or第3停止時)
・「ビッグフット7」(1999年)…BR成立Pで必ず遅れる。(ランプ告知は第3停止時)
・「レジェンダ」(1999年)…BR成立Pで必ず遅れる。(ランプ告知は第3停止時)
・「ドッグアンドキャッツ」(1999年)…BR成立Pの3/4で遅れる※。(ランプ告知は第3停止時)
・「キタノユ7(777)」(1999年)…BIG成立Pの1/4で遅れる。(ランプ告知は第3停止時)
・「メキシカンCT2」(2000年)…BR成立Pの1/8で遅れる。(ランプ告知は第3停止時)

※「ダイノ2」から「レジェンダ」までは、ボーナス成立Pに「必ず」遅れが発生したが、「ドッグアンドキャッツ」以降は、「成立PのX分の1で遅れが発生」するタイプに変わった。「遅れなし=捨てゲーム」をつまらないと感じたファンの声に、メーカー側が応えたというところか。


もちろん、この当時の「遅れ」は北電子に限った事ではなく、アルゼの「ハナビ」「オオハナビ」、IGTの「ディノベイダーB」「ゴールデンハンマーV」、オリンピアの「ホットロッドクイーン」など、多くの機種にスタート音の「遅れ」が存在した。ただ、大半が「遅れ=小役orボーナス」のチャンス予告だったのに対し、上記した北電子の台は、全て「遅れ=ボーナス(キタノユではBIG確定)」となっており、同じ「遅れ」とはいっても明確な差があった。


因みに、「遅れ」は1号機時代にも存在したが、当時の遅れは「フラグ成立Pのレバーオン後、リールが一瞬遅れてスタート」するもので、4号機の「スタート音の遅れ」とは、少々意味合いが異なる。ただ、一瞬の「違和感」を察知して、ボーナス成立にいち早く気付くという点では、共通する部分も多い。




さて、1999年というと、職場が二重橋前にあった関係で、昼休みに有楽町駅近くの「UNO」で短時間勝負をしたり、仕事終りに赤坂見附駅まで出向いて、「エスパス赤坂A館」で閉店まで粘ったり、休日は高設定漁りに渋谷「マルハンパチンコタワー」に並んだり…と、あちこちのホールで本機と対戦した事を思い出す。

特に、マルハン渋谷は設置台数が多い割に、本機のシマは大抵空いており(若者の大多数は技術介入機に流れていった)、良さげな台を案外に掴めた(ライバルは素人っぽいオバちゃんやOLだった。告知ランプ点滅の台を拾った事はないがw)。そうそう、この店のハネモノ(お竜さん)の誕生日甘釘台サービスとか、今となっては懐かしい。

逆に、有楽町「UNO」は、完全に運任せの勝負でよく負けていたな…。当時のUNOには、キャロルクラブ、ビンビン神様、メロディナーレ、コア、コングダム、エルビス、それに北電子繋がりでプチマーメイドも置いてあった。

渋谷といえば、並木橋の「ピーワン」(WINS渋谷近く)でも、本機をよく打った。それから、調布駅の「ダイヤ」でも何度か勝負した。「ピーワン」には、ヒートウェバー、アラベスク、スペースウィング、キングシャークなども置いてあった。「ダイヤ」では、カゲツのリプレイ外しもやったっけ。

まぁ、この時期は、好みがパチンコからパチスロに大きく「シフト」しており、1週間のうちでスロを触らない日は、ほぼなかった。NETの「サハラ」みたいなマイナー台とも、とことん付き合ったな…。

そういや、町田界隈でもレジェンダを打った気がするが、「さくら屋」のシオラーの記憶が強すぎて、レジェンダはあまり印象が残っていない…(ダイノ2は「桃太郎」で、大漁2は「スーパースター」で打った)。



ただ、本機を「打ち込んだ」とはいっても、「独自のリール制御を極めた」というのではなく、ボーナス成立プレイの「遅れ」を体感したいが為に、ひたすら打っていたに過ぎない。もちろん、「北電子独自の乱数生成」(笑)による連チャンも、大いに気持ちよかったが。


本機の遅れについては、通常時、フルウェイトの状態でレバーを叩くと、「テテテテテテ」というウェイト音が続いた後、普通は間髪入れずに「テケテケー」というスタート音が鳴る。一方、ボーナス成立Pに限っては、このウェイト音が「プツリ」と一瞬だけ途切れて、「ン、テケテケー」という感じでスタートするのだ。この「プツリ」(ン)の瞬間がたまらなく好きで、遅れが病みつきになってしまった。自分だけが、こっそりボーナス成立に気付く、という優越感もあった。

慣れないうちは、微妙な遅れを聞き逃したり、遅れてもいないのに「遅れた!」と錯覚したりしていたが、次第にコツを掴むと、フルウェイトからの音の「途切れ」を、楽に察知できるようになった。

さらに、ウェイトのない状態でも、レバーオン直後、スタート音が一瞬だけ「立ち遅れる」のが体感できるようになった。こうなればしめたもので、リールを直接見なくても、音だけ聞いていればボーナスが判るくらいまでに「成長」した(店内BGMの五月蠅い店や、台ボリュームの小さい店は論外)。




さて、冒頭のボーナス確率と払出表を見てお気づきの方もいると思うが、本機は、先輩格の「ジャグラー」(初代)と内部数値が全く同じである。BR確率、小役の種類と払出し枚数、そしてリール配列と、全て共通だった(赤7とBARの配置は反対)。

当然、通常時の小役狙い(※1)や、BIG中のリプレイ外し(※2)も、ジャグラー同様に有効だった。まぁ、当時の北電子の台で、あえて細かい技術介入を実行するか否かは、人それぞれだったが。

私自身は、フルウェイトからの遅れが大きな楽しみだったので、普段は適当押しで消化スピードを重視していたと記憶する。ただ、大ハマリに捕まったときなどは、小役を取りきって投資を極力抑えようと頑張っていた。リプレイ外しはさほど難しくなく、積極的に行っていた。

(※1)通常時の小役狙い
左リール上段に、「上にチェリーの付いたBAR」を狙う。
(1)ビタ停止時はハサミ・適当押しで、15枚役(月)がテンパイしたら中リールに15枚を狙う。
(2)4コマスベリ時は、中・右リールに10枚役(人魚)を狙う。
(3)1~3コマスベリ時はチェリーが揃う。
(4)7枚役は取りこぼさないので、目押し不要。
⇒上記手順で、通常時のコイン持ちが約1.5Gアップ。

(※2)リプレイ外し
ビッグ中のメイン小役は7枚なので、大幅には増えないが、プラス15枚程度の増加。
(1)1,2回目の小役ゲームは、順押し(適当押し)。
(2)3回目の小役ゲームは、中⇒右の順で適当押し。
(3)7枚役がテンパイしたら、左に7枚役を狙う。上・下段受けテンパイ時に、チェリー付近を押して取りこぼさないよう注意。左に「下にチェリーの付いたBAR」を下段~枠下に押せば、取りこぼしはない。
(4)リプレイが上段or中段受けテンパイしたら、左枠内に「上にチェリーの付いたBAR」を狙う。
(5)リプレイが下段受けテンパイしたら、「下にチェリー付いたリプレイ」が左リールを通り過ぎた直後に押す※。
※「赤7」を基準にハズす手順もあるが、左リールに赤7が2つあり、しかも赤7の上下の図柄も全く同じ為、見分けにくかった。なので、自分は上記手順で「リプレイ」を基準にハズしていた。これは、ジャグラー(BAR)も同じである。



このように、本機は、明らかにジャグラー直系の「後継機」であった(内部的に)。にも拘らず、モチーフがあまりに大きく変わり、流行りの「遅れ」まで取り入れた為、本機とジャグラーを「全く別の台」と捉えるファンも少なくなかった。サウンド(音質)的にも、ジャグラーというよりは大漁2に近いものがあった。

それでも、本機にあの一瞬の「遅れ」がなかったなら、これほどまでに打ちこむことは絶対になかった。レジェンダの遅れには、それだけ打ち手をそそる「コク」があったのだ。



余談だが、昔読んだパチスロ漫画(作品名は失念…)の中で、「レジェンダ」の機種名の由来に触れていた(直接には、ラテン語の「伝説」(legenda)に由来すると思うが…最近では、浜田麻里のアルバムのタイトルにもなっている)。

その漫画によれば、北電子の開発陣には昔からダジャレ好きの人が多く、「ダ・ジャ・レ」という言葉をひっくり返して、「レジェンダ」に決まったという事である(レ・ジャ・ダ⇒レ・ジェン・ダ)。

何とも妙な話だが…しかし、ジャグラーのリプレイ図柄が「サイ」なのも、「再(サイ)プレイ」にかけたダジャレだったから、「ダジャレ⇒レジェンダ」の逸話も、案外事実かもしれない。