1999年(平成11年)にオリンピア(平和)から登場した4号機「スノーキー」。
本機は、パチンコメーカー老舗の平和が、やはり老舗のパチスロメーカー・オリンピアと提携してスロ業界に進出した、記念すべき「第1号機」である。オリンピアの確かな「技術力」と、デジパチの演出等で鳴らした平和の「独創力」が相俟って、新参機種ながらも完成度の高い作りだった。「ジュークボックス」型の新筐体(兄弟機「キングシャーク2」(←コチラはオリンピアの独自開発)でも採用)も話題となった。
ちなみに、本機は必勝G誌の最古参ライター、(パチプロ)負男氏が「溺愛」した機種としても知られる。氏の連載コーナー「月刊マケタイ」(パチスロ必勝G誌、99年9月号)では、「オリンピア(平和)が放つ、今世紀最大の激烈ハイパー革命的スペリオール傑作マシン」と、本機を絶賛した(笑)。なお、負男氏は別記事において、自身の「ベスト3機種」を「1位:スノーキー、2位:レインディア(バルテック)、3位:ファントム(タイヨー)」としている。実に「香ばしい」機種選択といえよう。
(ボーナス確率)
Big Reg
設定1 1/292.6 1/655.4
設定2 1/277.7 1/606.8
設定3 1/264.3 1/565.0
設定4 1/248.2 1/528.5
設定5 1/240.9 1/468.1
設定6 1/240.9 1/364.1
(払出表)
※「SNOW」は0枚役扱い
(実戦時の記憶)
本機については「大勝ちした」という記憶こそないが、何かクセになるというか、「定期的」に触りたくなるような、不思議な魅力があった事を思い出す。そのゲーム性に惹かれた事はもちろん、ボーナスサウンドも秀逸で、特にJACゲーム中の音楽は、ウキウキするような軽快さだった(ビッグは、赤7揃いとシロクマ揃いで入賞ファンファーレが異なる)。
この頃は、花火、サンダーV、バーサス、アレックス、次郎吉、ビーマックス、クランコ(⇒既に設定1が大半の頃)など、アルゼ(当時)系の技術介入機に座る機会が多かったが(沖スロ「シオサイ30」も好物だった)、本機のような「ゆるキャラ系」(当時、「ゆるキャラ」なる言葉は、まだなかったかもしれないが…)の機種にも、ちょいちょい触手を伸ばした。もちろん、本機にも、適度な技術介入性はあった(後述)。
小田急・新百合ヶ丘駅(北口)の幹線道路沿いにあった「ダイヤモンド」という店のスロコーナーの片隅で、ニンマリしながら本機の香ばしい演出を堪能した事を思い出す。
新百合ヶ丘「ダイヤモンド」(旧「BELL」)跡地…現在は高層マンションになっている。
すぐ近くには「ジアス」(現存)という好立地で客付きの良い店があり、立地が不利だったダイヤモンドは、様々な「営業努力」を行っていた。1999年当時、この店には本機の他、「マックスボンバー」(サミー)、「ダイナマイト」(IGT)、「エルビス」(IGT)、「サクセション」(ECJ)、「ゲッターマウス」(ECJ)、「アステカ」(ECJ)、「トラッド」(岡崎)などがあり(バラエティ的に、多機種を設置)、設置機種は申し分なかった。
また、ビッグボーナスをかける毎に「スタンプ」を貰い、ポイントが満タンになると、エルビスの「設定6」が終日打てる太っ腹なサービスをやっていた事もある。まぁ、ここの「アステカ」で前半一気に3000枚出て、調子に乗って打ち続けたら、ビッグを一度も引けずに2000回転以上スコーンとハマり、全ノマレで泣きそうになった経験もあるが…。
また、京王・調布駅まで出向いた時には、北口のバス通り沿いにあった「リラ」という店で、本機と何度か対戦したことがある。確か、彼処でも「ポイントサービス」をやっていた筈だが、ポイントが貯まるほど通った訳ではなく、その恩恵に与る事はなかった。
当時、スノーキーの他に、サミーの「メロディナーレ」や「ジャパン2」、ベルコの「サルカニガッセン2」、さらにメーシーの「レッツ」なども設置。パチ(現金機)では、「マジカルランプ」(奥村)や「ニューロードスター」(三洋)を打った記憶が。「リラ」はその後閉店して、跡地は「コンサートホール」というチェーン店に変わった(その調布「コンサート」も今年1月に閉店した模様…。ただ、再来年に「再オープン」予定との情報もアリ)。
そういえば、当時の実戦の記憶では、「波荒」となる展開も少なくなかった。50G以内にビッグが5連したり、900G近くハマって単発バケで撃沈したり…。まぁ、逆にマッタリした展開もそれなりにあったので、自分が打ったのはあくまで「ノーマル」(連チャンは単なる「オリ連」w)と信じたいが…当時、本機の「Bモノ」が出回った噂もあった事を、一応付け加えておく。
(キャラクター)
機種名でもある、動物キャラクター「スノーキー」(コチラは下パネルのイラスト)。「BIG」と描かれたスノーボードを巧みに乗りこなす、アクティブな「シロクマ」がメインキャラで、このクマはビッグボーナス図柄にもなっている。ユニークな「動物キャラ」路線は、後続機「フライングモモンガ」(1999年)にも引き継がれた。
(各種演出)
本機には、安定した開発力を誇るオリンピアと、パチンコメーカー・平和のコラボを如実に示す、特徴的な「演出」(ボーナス成立を示唆)が幾つも存在した。以下、順を追って見ていこう。
(1)ブルーフラッシュ
第3停止後、リール全体がブルーに染まると、ボーナス確定となる。当時のオリンピアお得意の「枠内フラッシュ」(前年登場のビーキッズクラブ(赤フラッシュ)やビーナスライン(エメラルドグリーンフラッシュ)でも採用)だが、面白いのは発生のタイミングだ。
本機のブルーフラッシュは、ボーナスが成立したゲームではなく、「成立Gの次ゲーム」に発生したのだ。「告知演出」中心のゲーム性の為、演出を最大限活かすべく、告知タイミングを1ゲーム遅らせたという事だろう。
この目論見は見事にハマり、以下に解説する各演出とブルーフラッシュ告知が絶妙にマッチして、ゲーム性を大きく高める要因となった。
なお、ブルーフラッシュは、成立次ゲームの「第3ボタンを離した後」に起こる為、ギリギリまで第3ボタンをネジり続けて、期待感を先延ばしすることも出来た。
(2)アーチランプ&デジタル演出
ジュークボックスっぽい筐体の上部には、リール窓&上パネルを取り囲む形で、半円状の「アーチランプ」が設けられている。ランプは5分割されていて、演出発生時は、全リール停止後に左下から1個づつ順に点灯する。ランプが5個全灯すると、上パネル中央の7セグデジタル(2桁)が回転。デジタルが「00」~「99」のゾロ目で止まれば、ボーナス確定となる(「33」「55」「77」ならビッグ確定)。因みに、兄弟機「キングシャーク2」は、このデジタル数字がボーナス期待度(%)を表していた。
アーチランプ&デジタル演出時は、かなり派手な(五月蠅い)効果音が鳴るのも特徴。また、デジタルの進行パターン(リーチアクション)も多彩で、「左デジタル停止後に右デジが進む」、「右デジが先に停止する」、「左右デジが高速回転」、「右デジがカウントダウン開始」など、多くのパターンがあった。なお、演出の煩わしさ等を考慮して、ベットでの「キャンセル」も可能だった。
デジタルが揃った場合、次ゲームは1枚掛けでボーナスを直接狙った方がお得だが、ブルーフラッシュ見たさに、敢えて次ゲームはBRを外して、しっかりフラッシュを拝んだ後ボーナスを揃える「作法」もあった。
(3)三角ランプ演出
(1)のアーチランプ点灯⇒デジタル演出とは別に、第3停止後、リール窓下にある2つの三角LEDランプ(「?」マークの下)が点灯すると、ボーナス成立のチャンスとなる。結果は次ゲーム持ち越しで、第3停止後にブルーフラッシュ発生ならボーナス、何も変化がなければ「ガセ」。
「三角ランプ点灯の次ゲーム、小役が揃ってブルーフラッシュ」というパターンもアリ。因みに、「キングシャーク2」は、2ケタデジタル作動の次ゲーム、三角ランプ(告知ランプ)が点灯すればボーナス確定となる。
(4)リーチ目、チャンス目(サンドイッチ目)
左リールには、同一図柄に挟まれた中段「SNOW」(0枚役)と中段「リプレイ」が、計4か所存在する。以下に挙げる4パターンだが、その形から「サンドイッチ目」(サンド目)とも呼ばれた。
1「スイカ・SNOW・スイカ」
2「ベル・SNOW・ベル」
3「スイカ・リプレイ・スイカ」
4「ベル・リプレイ・ベル」
このうち、1、2は「小役ハズレのリーチ目」、3、4は演出絡みの「チャンス目」(無演出時は鉄板)となる。
1 2
・スイカ(ベル)に挟まれた中段「SNOW」(1、2)
1は「スイカハズレ」、2は「ベルハズレ」で、演出発生の有無にかかわらず、「鉄板」のリーチ目。
1は、適当押しだとスイカを取りこぼす為、キチンと目押ししてスイカが外れる事が条件。2は、「ベル濃厚」の形だが、たまにシレッとベルが外れて驚く。
3 4
・スイカ(ベル)に挟まれた中段リプレイ(3、4)
左に上記の目が出ると、超・高確率でアーチランプ演出や三角ランプ演出に発展する。即ち、演出濃厚の「チャンス目」となる(当然、ボーナス非成立時にも出る)。これらの目は、中段「SNOW」と異なり、スイカやベルが外れても鉄板とはならない。
この形からボーナス成立を察知する場合、チャンス目出現⇒演出発展⇒ボーナス察知が大半だが、稀に、チャンス目が出ても演出が一切出ない事がある。実は、これが「激アツ」パターンで、上記チャンス目が演出発展しなかった場合、100%ボーナスが成立している。
また、中リールにも、いわゆる「サンド目」が4箇所あった。中リールにサンド目が停止した時は、小役ハズレなどの「強い目」としてボーナス期待度が高まった(停止形次第でガセも有り)。
(SNOW・スノーキー・SNOW) (7・スイカ・7)
(リプ・ベル・リプ) (ベル・リプ・ベル)
(通常時の小役確率)
※通常時のスイカは12枚
⇒リプレイを除く全小役に設定差アリ。但し、本機の「設定判別」は、通常時よりもビッグボーナス中を調べた方が判りやすい(⇒後述)。
⇒チェリー、スイカは取りこぼす可能性があるので、通常時は左上段にチェリー付きのシロクマ(スノーキー)を狙い、左でスイカが滑ってきたら中・右にもスイカを狙う。
(ビッグ中の小役確率)
※ビッグ中のスイカは15枚
⇒やはり、リプレイ以外の全小役に設定差アリ。特に、高設定域のベルとスイカの発生率に特徴がある。また、ビッグ中の「ハズレ」出現率から、設定5、6の判別が可能(⇒後述)。
(ビッグ中のハズレ出現率による、設定5・6判別)
ビッグ中のハズレ出現率
設定1 1/6.89
設定2 1/7.20
設定3 1/7.84
設定4 1/9.38
設定5 1/17.40
設定6 1/184.20
設定6のみ、極端にハズレ出現率が低い。設定5も、4以下と比べると低め。小役ゲームをある程度こなして、上記数値に基づき判別を行う。6判別は比較的容易で、小役ゲーム数をさらに増やせば5以上判別も出来る。
(小役ゲーム消化、リプレイ外し)
ビッグ中の小役ゲームは、リール窓右の「小役ナビランプ」が点滅して成立役を表示。点滅した小役を枠内に狙うだけでOK。ハズシは獲得枚数アップの他、判別にも大いに役立った。
・JACIN(リプレイ)点滅時…全リール順押し・適当打ちで、取りこぼしなし。
・スイカ点滅時…順押しで、全リール枠内にスイカを狙う。
・ベル点滅時…全リール順押し・適当打ちで、取りこぼしなし。
・小役ナビランプ非点滅時は、チェリーorハズレとなる。5・6判別を正確に行う為、ランプ非点滅時は左枠内にチェリーを狙って、純粋なハズレの出現回数を把握する。
・ハズシ手順は容易なので、3回目小役ゲームから行う。JAC INランプ点滅時、逆押しで適当打ち。リプレイが左上がりにテンパイしたら、左枠内に赤7を狙ってリプレイを外す(8コマの余裕アリ)。残り7Pからは順押しでJAC IN優先(判別サンプル数を増やす為、ハズシはある程度引っ張った方がよい)。
※追記(2014.8.25) ペコちゃんさん
コメント有難うございます。大都のバンバンは、私も一時期ビッグ中の目押しに燃えた台です。以前、コチラの記事でバンバンのハズシを取り上げた事があるので、宜しければご覧下さい。今後、別記事アップの機会もあるかと思いますので、気長にお待ち頂ければと思います。
(大都技研「バンバン」、リプレイ外し手順)
http://blog.goo.ne.jp/selfconfide777mc/e/0769763aa70466f1262b30708283e9e1
(追記、ここまで)
※追記(2014.8.26) きてるのかさん
コメント有難うございます。大都のガンガン(2002年)ですか…あの時代の台も、もはや懐かしく感じられます。その頃だと、沖スロ「シオラー30」「ハイハイシオサイ30」ばかりを東京・町田でドップリ打っていて(そういえばガンガンにも30Φがありましたね)、状況が悪い時など、小田急沿線の他ホールに足を延ばしていました。ガンガンは、同じ町田の「ガイアEAST」、下北沢の「プランタ」、新宿西口の「アラジン」などで打った記憶がありますね。祖師ヶ谷大蔵駅の「東朋会館」という小さな店にもあって、ここは割と設置が長めでした。赤坂見附駅の「エスパス赤坂(A館)」でも打ちました。出ている台は、もの凄くいい感じでドル箱を積んでましたが、クソ台に捕まって撃沈する人も多かったですね。
で、ここまで書いてアレですが、ガンガンの画像や解析資料が現在手元になく、記事を起こせるだけの情報が全くない状態です…。当ブログでは、出来る限り詳細かつ正確な情報提供を心がけており、「機種の概要のみ紹介」という形は、なるべく取らないようにしています。今後、資料を入手する機会がありましたら、ぜひとも記事をアップしたいと思いますので、今暫くお待ち下さい。
(追記、ここまで)