Life is ART!

高齢者施設で活躍しているアートワークセラピスト達の旬な声をお届けします。

ふるさとを想う

2019-11-25 22:25:00 | 素敵な現場
こんにちは
シニア担当のtatsukoです。
今回のテーマは
「ふるさとを想う」です。

晩秋のひととき、皆様と一緒に
「ふるさと」を思い出しながら、
写真や俳句の言葉などで、
懐かしい
風景や情緒などを味わい、アートしました。







始めに皆様が良くご存知の「ふるさと」の歌をウクレレ伴奏でゆっくりと歌いました。皆様は脳裏にふるさとの光景が浮かんだのでしょうか。味わうように歌われていました。

メインワークは素材である故郷の山や川、特産物やその土地にまつわる光景の写真や切り抜きを手に取っていただきます。
それを集めて選んで、台紙に貼っていきます。




今回のブログでは、サポーターの関わりについてご紹介します。

アートの素材はもちろんの事ですが、サポーターの力も皆様の想像力を広げます。

ある方は、初めて参加された頃は、
「私は分からないから、あなたがどうぞ。私はいいわ」と、
おっしゃっていました。
この日も、始めはいつものご様子でしたが、一人のサポーターが出身地になじみがある写真をお渡ししました。
暫く会話を交わすと、少しずつ故郷の思い出を語り始めました。

その後、気に入ったもの、そうでない写真を自ら分けて台紙に配置し、
糊付けの時は丁寧に曲がらないように、
上から手で押さえたりと積極的に手を動かしておられます。

お気持ちが動いているのが良くわかります!

私たちはこのような
「思わずやってみる」プロセスも大切にします。
その方らしさが溢れています。


別の方は、地元の象徴的な建造物の写真を気に入られ、
それを台紙に置きましたが、
その後がなかなか進まないご様子。

そこにサポーターが寄り添い、
その方の故郷について会話が弾みました。
バスの写真を見つけると、自ら
「バスの向かう方向は、この方向!」と決め、
そこからはバスにご自分が乗って、
旅の物語が広がりました。
故郷を味わう写真が貼られ、
満足な表情をされています。




またある方は、
奥様の作品に貼ってある
「ふるさと」と書いたカードを見て、涙が溢れそうなくらい感動されているご様子です。
そこにもそっと寄り添うサポーターの姿がありました。


アートワークセラピーの現場は、
素材は元より、
人との触れ合いや関わりもまた、
大切だと思うのです。
そこからインスピレーションが広がったり、エネルギーが生まれたりして、
その方らしさが自然と現れたり、
元気になったりできるのだと、
改めて実感しました。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿