Life is ART!

高齢者施設で活躍しているアートワークセラピスト達の旬な声をお届けします。

「色の競演 潤いの花 こころの花」

2013-06-18 15:24:59 | 素敵な現場
こんにちは。シニア担当のYokoです。

もう梅雨終わっちゃったのでしょうか?? 今年は『雨』少ないですね。。

空梅雨だと夏・・・心配ですね。


この時期、毎年紫陽花のワークをします。

同じ紫陽花でも 画材を色、潤い、形などテーマも違えて行くことで

シニアの皆さんの素敵な表現で「今年の紫陽花」になっていきます。

今年は「潤い」をテーマにご自分でたっぷりと水と絵の具を使ったワークです。

「潤い」というキーワードでこんな事も伺ってみました。

「こころ」は?? 見えない心はどうでしょう??

潤っていない心は・・・・人にやさしくないわ。元気がない。思いやりがないわ。意地悪よね。etc・・・

そう、何かどこかパサパサしてて柔らかさにかけているようなそんな感じがしますよね。


今日はお花だけでなく、自分の心にも潤いを与えていきました。ちょっと水あそび風に。。

ぴしゃぴしゃぴしゃ

すーすーすー

画用紙はあっという間に水でキラキラと輝きだしました。

このキラキラとした世界にご自分が欲しい色好きな色をどんどん広げて行きました。

ぽとんと落とした一滴の絵の具がじわーーーっと水のちからで広がっていきます。

そして刷毛を使って更に大きく広く・・・

そしてまた別の一滴がじわーーーっと。。

色と色が重なっていく。どんどん新しい色になってく。。。

この日は蒸し暑かったせいでしょうか? この水と色の時間皆さん夢中で・・・気がついたらテーブルがびしょびしょに・・・


(あちゃちゃちゃちゃ~


実はこの画用紙にはとある仕掛けがありました。

そう画用紙の上には薄い和紙 そしてその下にはいろいろな大きさの花びらを隠しておいたのです。

色によっては塗っていくと、下のお花がはっきりと浮かび上がってきます。

そう、自由に描いた過程で染まっていった偶然の色のお花たち

染まったお花たちを皆さんひとつひとつ丁寧に摘んでいるときの皆さんの嬉しそうな顔と言ったら。。。

だって思ってもみない色合いのお花が咲いているのですから・・・

そして今日は少し夏仕様すだれを使ってお部屋に飾る仕上がりに。。


紫陽花は七変化 

同じ株でも違う色になったり、花びらの先だけが色づいたり それぞれの濃淡が雨に濡れてより際立って見えてくる

私たちの心も同じ うれしい たのしい かなしい さびしい いろんな事を感じていて毎日が同じではなく七変化

そのいろんな色合いが時に際立ち その人らしさを表し 時に際立ち 私たちの心に響いていくる


シニアの皆さんの「色の競演 潤いの花 こころ花」

ご覧くださいませ。


     

(左)少し認知症が進んでいる女性はまあるいお皿を紫陽花の形に見立てたのです。少し真ん中があいています。それは・・

(右)おとなりの女性が、「赤いの欲しいわ」とおっしゃるから少し分けてあげたのです。


    

(左)男性は位置に徹底的に拘りました。何か家紋のように見えます。位置が決まった時「うん!これだっ!」と。

(右)年長者の男性は色に拘りました。いつまにかこんなにも沢山の色を使っていたのです。人生の色合いのようです。。


    

(左)写真だとわかりずらいのですが、薄く黄色やピンク 花の輪郭だけに色がついていたりと。。ご本人大満足 笑顔満開でした。

(右)この女性も同じように薄い黄色やピンク紫etc・・ まるでそこに咲いているお花をそのまま摘んだかのようではないですか。。


    

(左)どうしたらこんな色合いが描けるのでしょう。。紫陽花は別名水の器 この方の心の器のような感じさえします。

(右)まるで切り絵の世界のように。。体調もよく満開です。



何度見ても「綺麗」 まるでどこかの「あじさい公園」にでも出かけたかのよう。。

こんなに皆さんの素敵なお花が咲いたというのに、この日は私はとんでもない事をやらかしてしまいました。

そう。あまりにも楽しくて私もサポータも全員夢中でやっていたら、気がついたらワーク終了2分前!!

あっちゃ~

私たちのワークで大切にしている個別承認をこの日は全体承認で終わらさざる得ませんでした。

皆さんに大汗を掻きながらお詫びをすると、

この優しく美しい潤いに満ちた心の持ち主のシニア皆さん  

「先生 ありがとう。。楽しかったわよぉ~」と。 

・・・・皆さんなんてお優しいのでしょう。・・感謝 感謝です。


(みんな 時間気をつけようね・・・私が言っても説得力ないなぁ~ 汗  ほんと楽しい時間でした。いろんな意味で。。あはは)



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