Life is ART!

高齢者施設で活躍しているアートワークセラピスト達の旬な声をお届けします。

心が震える瞬間

2010-05-09 02:22:36 | 素敵な現場
こんにちは。シニア担当のYokoです。

今日はワークは先月無料デモンストレーションをさせて頂いた新しく始まった施設。

この場がどんなことをするところか。

アートセラピーってどんなことか。

わかりやすい言葉できちんと説明をしてからワークをはじめます。

その事はみなさんにとって連れてこられたちょっと不安な場所ではなく

安心して取りくめる場所として理解していただく事が出来ます。



今日はこいのぼりを通してのびのびや自由さを立体で表現して頂きました。

簡単に形を変えることの出来る水引を使いました。


みなさん最初は戸惑っていました。

はじめて見る画材。「これなーに?」

水引を手にして一緒に簡単に結んでみたり、輪にしてみたり

隣りの方のやっている事をちょろっと見ながら真似してみたり・・・・



でも しばらくすると・・・

シニア恒例 サイレント夢中タイムの始まりです。

それまでの「あれなに?」「これなに?」「どうするの?」「わからない」

またお1人の男性は全く違う話をそれまでされていたのに

それらの言葉は一切なくなり、隣りの方の様子も気にされずに

夢中で自分のやりたい事を表現されていきました。

最後には「楽しかったわ」と自然と拍手まで。

うれしいな。





終わった後に職員の方がこうおっしゃいました。

静かにでも少し興奮しているように私は感じました。



「目が違うんです。全然普段と目が違っていて・・・・」



職員の方もはじめてのアートセラピーの現場での皆さまの様子に驚かれたようです。


 
  ~最初はやっているという感じだったのに

   途中からやりたい、こうしたいと目つきが変ってものすごく夢中になっていたと~



また途中で全く違う話をし続けてしまう男性

「普段はうとうとしてしまう事が多いんですよ。でも今日は一度も寝ずにものすごく集中されていました。」

笑うと目がくりくりされて (失礼ですが)かわいい笑顔の男性なのですが、

ものすごく真剣な目つきで自分の作品作りに取り組まれていて、

うとうとの「う」の字もなく、「武士」のような凛とした姿だったのです。




人間はどんな人でもどんな年齢でも性別もなにも一切関係なく

そして認知症も様々な病気もハンディキャップも更に関係なく

夢中になっている姿、真剣な姿というものは本当に美しい。

その方の持っている本来の力

そして作品という心の表現



  ~心が震える瞬間~



そんな時間を一緒に過ごした職員の方が

私が1人で片付けをしていた部屋に再び入ってきました。


「○○さん 今ぐっすり眠っています。ものすごく集中されたのですね。ご報告したくて・・・」と。


この男性ににとって必要なメリハリが今日は出来たかもしれません。



職員の方もまた 私と同じように「何か」を受け取り感じられた様子です。

そして最後に

「今度職員向けのアートセラピーがあるんですよね。楽しみにしています!!」



そうでした。そうでした。おっとっと。

私は再来週この施設の職員さま向けにアートセラピーを行います。




この施設は今後現在ホリスティックコースのC/Oで頑張っているKanakoがメインセラピスト

としてリードし、私はサポートとして参加していきます。

Kanako、現場は温めておきましたよ!



2人で新しい出会いをアートで紡いでいきます!!

楽しみです。

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2 コメント

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Unknown (satomi)
2010-05-10 23:50:16
施設の方のあたたかさと興奮と、喜びが目に浮かびます

Kanako~の輝きも目に浮かびます

職員向も楽しみですね~
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satomiさんへ (Yoko)
2010-05-11 08:30:13
ありがとう。

施設の方が普段沢山関わっているからこそ
その違いに気づかれたのだと思います。

本当にね、みなさん目が真剣で私もしばらくそっと見守っていました。

生きる力が目に宿る とでもいいましょうか。
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