薩摩おごじょ

薩摩狂句勉強中です。

2015.10月投稿句

2016-01-18 19:46:39 | 日記
フォト狂句課題吟の部)
《選評と蛇足》



1.都会(まっ)の嫁へっぴり腰(ごい)で稲を刈(か)っ

 意味もよく分かりますし、稲刈りなどしたこともない都会暮らしの嫁さんのへっぴり腰が目に浮かぶようでユーモラスな句になっています。惜しむらくは「へっぴり腰」を薩摩言葉で表わせたらもっと面白くなったでしょう。ぴったりの薩摩語がみあたりません。どなたか教えてくださればありがたいです。

総評 黒柱先生



3.御礼(ごれ)言(ゆ)わん隣(つっ)の稲刈(いねか)や
こら堪(の)さん
 
 「御礼(ごれ)を言(ゆ)わん」としたいところですが、破調を避けるための表現として、これは認められているようです。世の中には、この句のような失礼な人間は、稲刈りに限らずいろんな場面でみられるようです。来年からは手伝う人もいなくなるでしょう。皮肉味の効いた一句です。

総評 黒柱先生

兼題「泡(ぶっ)」

《選評と蛇の足》
1.泡(ぶっ)を吹(ふ)っ藻屑蟹(やまたろがね)が命乞(いのっご)い
 原作でも間違いではないのですが、「泡(ぶ)くば吹(ひ)っ」とする方が、より薩摩語の雰囲気が伝わりやすいでしょう。「やまたろがね」は正式には「藻屑蟹」ですが、薩摩語では「山太郎蟹」という字を当てているようです。これも発音と漢字を一致させたれいと考えればよいでしょう。

2.口元(くっもと)を泡(ぶっ)が仕切きちょい饒舌(しゃべ)いごろ

 お喋りが口角泡を飛ばしているようすが面白く詠み込まれています。「口角」という言葉が薩摩狂句には少し硬いのでそのままでは使いにくい難点がありますので、苦労されたようです。「仕切っている」を「仕切きちょい」は無理な言い方です。「仕切っちょい」といいたいところですが、そうなると破調になります。また「しゃべいごろ」も発音どおり「喋(しゃべ)いごろ」がよいでしょう。例えば「口元(くっもと)を泡(ぶっ)が仕切った喋(しゃべ)いごろ」または「口元(くっもと)は泡(ぶ)ち仕切(しき)られた喋(しゃべ)いごろ」などでもいいかもしれません。

3.儲(もうか)かったパチンコ金(ぜん)な泡(ぶ)ち変わっ

  パチンコ好きを皮肉った面白い句です。「パチンコ金」とは普通言わないようです。無理な造語は避けましょう。語順を入れ替えて「パチンコで儲(も)けた金(ぜん)どま泡(ぶ)ち消(き)えっ」ではどうでしょうか

総評 黒柱先生


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