薩摩おごじょ

薩摩狂句勉強中です。

2015.4月

2015-07-01 08:56:14 | 日記
(総評)黒柱先生

今月は、いつもと違って、自由吟の方が多く秀句も多かったようです。
 ほとんど表記の間違いがなくなったことは、皆さんの句作力が確実にレベルアップした証拠だと思います。やはり、毎月こつこつ積み上げることの大切さを感じます。「千里の道も一歩から」。一歩でも踏み出して、歩き続けなければ目的地から近づいてくることはないでしょう。

(課題吟の部)
《選評と蛇の足》

1.土捏(つっこ)ねい 無口(むく)ちけなった 喋(しゃべ)い奴(ごろ)

 
 何かに夢中になると、ほかの事は忘れてしまいがちです。得意のおしゃべりを封印したこの粘土の魅力を余すところなく表現した秀句です。真剣な二人の表情がそれを物語っています。ほほえましい光景でもあります。


.物干竿(きもんざお) 竹馬(さんぎ)し変えっ 見栄を張っ

「物干し竿」のことを「きもんざお(着物竿)」というのは初めて知りました。面白い言葉であり、貴重な言葉でもあるようです。今ではほとんど使われていないのでは無いでしょうか。もし今でも使われているところがありましたらお知らせください。

竹馬のことは「さんぎし、さんげし」と言いますが、この言葉も今は薩摩狂句の中だけにしか生き残っていない言葉です。言葉の意味はさておき、素材の写真とこの句の繋がりが少々分かりにくいのでは無いかと思います。背の高い青年から想を得られたことは分かりますが。

・ゆるキャラも 嫁女(よめじょ)をもろて 青年(にせ)にゃ来(こ)じ 


 中七の「もろて」の解釈がポイントです。「貰う(も)ろて」または「娶る(も)ろて」と漢字を当てた方が分かりやすいでしょう。ここでは「貰って」という意味ではなく、「貰うのに」「貰っているのに」と解釈すべきでしょう。そうすると句の意味が分かってきます。特に農家の嫁不足の実情が浮かんで来ます。
もしくは、結婚できない現代の青年の「悲劇」(?)でしょうか。

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