心臓の機能は血液をポンプのように送り出し、
体内を循環させることは誰もが常識として知っていることです。
そして、精神活動は脳の機能であることも同様に知っています。
しかし、我々は古来より「心(こころ)」の存在を心臓の位置に感じてきました。
そして、この「心」こそ心臓における「無用の用」に他なりません。
中国医学では、古来より内臓と感情を関係づけて病気の診断や治療に結びつけてきました。
つまり、感情は内臓という「器」から生じる「機能」の一つであると考えていたのです。
その代表が心臓における「心」の存在です。
つまり、心と心臓は同じ「場」に宿る、文字通り一心同体の存在ということです。
この不可分性こそが無用の用の医学、すなわち「道の医学」の特徴になります。