詩絵里(★シェリー★)の星の囁き達

尾崎詩絵里(★シェリー★)の自作恋愛小説及びポエム、写真専用部屋です。掲載文の引用、転載は固くお断りいたします。

恋愛小説「彼と最後のLOVE LETTER」第九章・最終章

2011年01月21日 | 小説「彼と最後のLOVE LETTER」
最初からお読みになる方は下記からどうぞ。
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/cbbebf8d7a2ab59ffe0bd8650375ce24

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第九章  徳島

それから一週間後、薫子から俊介にメールが来て、徳島で会うことになった。
「薫子の父親が病気で入院中だから、こっちにはでてこれないんだって」
「そうなんだ・・・」

俊介と二人きりだったのに会話は全然弾まなかった。ずっとずっと気持ちはあせっていた。
何にあせっているかもわからないまま、俊介の顔を仰視できなかった。

徳島県徳島市
那賀川や吉野川、四国山地、紀伊水道をはじめとする自然が多く残っている鳴門の渦潮や祖谷渓、大歩危・小歩危などの観光資源を有する美しい市。そして阿波踊り発祥の地。
私と俊介は、薫子との待ち合わせの場所に行くために眉山のケーブルカーに乗った。
ケーブルカーを降りるとき、香織が躓くと俊介が、さりげなく香織の腕をつかんでくれた。
悲しかった。切なかった。自分の俊介を思う気持ちすべてが堰きとめられなかった。思わず香織は涙ぐんでしまった。

「どうした・・痛かったの・・?」
(やさしくしないで、これ以上やさしくされたら私自分の気持ちを押し留められない)
「大丈夫。ちょっと目にゴミが入っただけ」
やがて展望台の上に薫子が姿をあらわした。
美しかった。昔見たロミオとジュリエットの映画のジュリエットを彷彿とさせた。

「久しぶり、俊君。そちらの方は?」
「僕の幼馴染、そして今一番大切に思っている女性、香織だよ」
一瞬耳を疑った。
(何?何を言っているの俊介は!?)

私は、頭の中がパニックになりながらも、美しく微笑んでいる薫子に向かって挨拶をした。
「はじめまして岡崎香織です。」
「ようこそ・・徳島へ。よかった俊君も彼女連れだったんだ。和敏・・・」
そういうと薫子は、近くにいる男性を手招きした。
「和敏、こちら、以前から話ししていた俊君とその彼女の香織さん。こちらは私の彼氏で古谷和敏さん」
「はじめまして古谷さん」俊介と古谷は軽く握手を交わした。
「ここじゃなんだから、展望レストランですだちジュースでも飲みながら話をしましょ・・」
薫子と和敏が、連れ立って歩き出すと、俊介は心持ち顔を赤くしながら私の耳元で囁いた。

「ごめん。勝手に彼女だなんて紹介して。でも本気だから」
「ありがとう。うれしかった。」
本当に嬉しかった。天にも上る心地だった。
好きな人に好きだと思われることがこんなに幸せだと思ったことはなかった。
天にも登る気持ちって言うのはこういうことなのかも知れない・・・なんて思いつつ
自然にほころんでくる頬の緩みを止めることはできなかった。








最終章 エピローグ
「ごめん。香織・・・実は、結婚することになったんだ」
「誰と?」
「薫子と」
目が覚めた。また予知夢だった。予知夢なんて能力をうらめしいと思ったのは初めてだった。

あの徳島の夏から5年がたった。
徳島から帰ってきてからの私たちは、きっと人がうらやむような仲のいい恋人同士だったと思う。
でもいつも、夢に邪魔をされた。
喧嘩をする予感は夢になって現れ、私は、自分が傷つきたくなくて、だんだん俊介に本心が言えなくなっていった。
そして俊介の顔から笑顔が消えた。

そうやって、他の恋人同士がよくやるような小さな喧嘩を重ねるうちにだんだん心がささくれ立っていった。
最後に交わした言葉はなんだったのだろう。
きっとたわいも無いことだったのかも知れない。
でも、もうその頃には、軌道修正することにすら二人とも疲れていたのかも知れない。
大学卒業後、音信普通になり、2年の月日がたった。
嫌な予感がしてポストを覗きにいった。
すると一枚の絵葉書が届いていた。
俊介と花嫁姿の薫子さんがそこに微笑んでいた。

私と俊介が連絡とらなくなってから、二人がどうなったかは全く知らなかった。
宛名だけの絵葉書。宛名の文字に懐かしさを覚えてちょっと胸が痛かった。
(これでよかったんだよね)その日から、私は予知夢を見なくなった。
「最後のラブレター」
~オリジナルポエム~
いつかどこかでもう一度
君に出会ったらどう言おう
あの時君を愛していたことは
嘘ではなかったと君に告げたい

二人の想いがシンクロしてから
たくさんのことがあったね
そしていつのまにか
僕には君の心が見えなくなった

君は二人でいると
目をふせがちで
何をきいても
「大丈夫、別に」だったね
僕は君の心が知りたかった
君の心を救いたかった

でもいつの間にか知らぬ間に
二人の心の間を大きな氷河が
流れていた

僕らはずっといい関係でいられると
思っていたのに悲しいよ

君の心を半分だけ
僕の心にしまったままで
僕達のつながりは
壊れてしまった

僕は違う人と一緒に生きていくよ
もう今度はその人を悲しませないように
僕は僕なりにがんばるよ

だから
君も絶対に幸せになってね
君なら幸せを勝ち取れるから

僕は君にさよならはいわないよ
いつかいつか
もう一度
友として笑い会える日がくるまで

~Fin~


恋愛小説「彼と最後のLOVE LETTER」第七章・第八章

2011年01月20日 | 小説「彼と最後のLOVE LETTER」
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第七章  椿薫子

合宿から帰った次の日から、薫子探しが始まった。いつもよりラフな格好、タンクトップと短パン姿の俊介が待ち合わせ場所に先に来ていた。

(俊介ってよくよくみるとイケメンなんだ・・)

私は、合宿が終わってから、いつのまにか気が付くと俊介のことばかり考えていた。
日記にも俊介のことばかり、ふと我に返ると俊介の名前が口をついてでていた。
なので、他の人に邪魔されずに俊介と二人きりで逢えるのは、目的がなんであれ、嬉しかった。

まず、不動産屋により、それからほとんど口を利いたことのない隣近所に椿家について訊いてみた。
俊介の母親と離婚した後、また再婚をして、どこかに引っ越していったとのことだった。

次に、香織は、SNS、で、だめ元で本名をいれて検索をしてみた。しかし、ひっかかるものは何もなかった。自分の日記でもさりげなく薫子とわかるような情報を入れ、友録している人たちに訊いてみたが無駄だった。

「香織・・・もうあきらめようか?」
「俊介、何言ってるの?」
「だって薫子だってもし俺に会いたかったら、何かしらアクションとってくると思うんだよね」
「どうやってアクションとるの?連絡先もわからないのに・・」
「まあな。」

ズキン!!一瞬胸が痛んだ。胸が痛むと同時になんともいえない苦い気持ちが胸一杯に広がってきた。嫉妬・・そう香織は知らぬ間にまだ逢ったことのない薫子に嫉妬をしていたのであった。





第八章  予知夢

「おおロミオ・・・なぜあなたはロミオなの・・?」
「おお・・ジュリエット」
(誰誰、俊介・・ロミオは俊介なの?ジュリエットは・・私じゃない。孝子でも小百合でもない。なんて黒髪が綺麗な人なの!)

「ああ・・いとしのロミオ・・」
「いとしの薫子」
「いやぁぁぁぁ!!」
ガバ・・「また夢?」
私は気がつくと汗をびっしょりかいていた。

その日は、なんとなく気分が優れなかった。
「香織、なんか顔色悪いよ」
「あ・・孝子・・うん、なんか夢見が悪くて・・ロミオとジュリエットの夢とか見ちゃって」
「何何?それでジュリエットは香織でロミオは俊介君だったりして・・・」
「ジュリエットといえば、この間の全国大学演劇コンクールの最高主演賞の椿薫子さんってすごかったよね!」
「あぁ私もWEBで見たよ・・なんかめちゃくちゃ綺麗で演技力もすごいんだっって」
「四国の代表だったんだよね。徳島国際大学だっけ?」
「つ・・つ・・椿・・椿・・薫子って」
「これこれ」
というと小百合が自分のノートパソコンに学内無線LANに接続してインターネットでその受賞シーン、ジュリエットを好演している女性の姿映し出した。
夢に出てきたのと同じつややかな黒髪をもったものすごい美人だった。

「この人だよ!私が以前話をした俊介の妹って」
「え・・・?そうなの?」
「うん。ちょっと、そのままにしておいて、今、俊介に連絡するから」
「いいけど・・・」
「もしもし、俊介・・私香織・・薫子さん見つかったよ。今学食。うん来て・・」
数分後俊介は食い入るようにパソコンの画面を見ていた。
「薫子だ・・変わってないな」
「徳島国際大学に友録している人がいるから、訊いて見てあげるよ」
と小百合が言い出した。
「ありがとう」
俊介の顔がみるみるうちに、明るくなった。

パリン・・心が割れた音がした。きっと私は薫子を探しながらも心のどこかで見つからなければいいと思っていたんだ。それにきっと俊介と薫子がこっそり逢ったらいやだなという気持ちがあって一緒に探していたのかも知れなかった。
嫌な香織!自己嫌悪!
なんかすごく自分のことが嫌になってきた。

「小百合、孝子、香織。ありがとう。早速、連絡をとって逢って来るよ・・」
「わ・・私も一緒に行ってもいい?」

何を私ったら言っているんだろう。
「と・・徳島って一度行ってみたかったし」
「いいよ。じゃ香織一緒に行こう。」
「OK。友達が薫子さんと同じ演劇部だから、連絡とってくれるって、俊介のアドレス教えて」
「OKOK。」
「よかったね俊介・・薫子さん、見つかって」
「香織のおかげだよ」
というと俊介がそっと香織をハグした。

恥ずかしかった・・でもうれしかった。香織はずっとずっとこの時間が続けばいいと思った。
孝子も小百合も、そんな二人を冷やかさなかった。きっと孝子も小百合も痛いほど私の気持ちをわかってくれていたんだと思う。

俊介が、4時限目の授業に出るために学食を去ると孝子が訊いて来た。
「単刀直入に訊くね・・香織は俊介君の事」
「孝子・・それは、今訊くのは酷だよ」
「そっかな。私今だから言うべきだと思うんだけど。今、告白しなきゃだめなんじゃない?」
「でも私自信ないし・・」
「結構イケテルと思うよ。俊介と香織」
「でもね・・きっと俊介君は、鈍感だから香織の気持ちわかってないと思う」


~つづく~

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恋愛小説「彼と最後のLOVE LETTER」第五章・第六章

2011年01月19日 | 小説「彼と最後のLOVE LETTER」
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第五章  8月10日

ピンポーン
「来た・・・どうしよう・・・」
香織は、決心をしたようにドアをあけた。
「すみません。僕は・・・・」
意気込んでドアを開けた先には、見も知らぬダサイ男!ではなくすごく懐かしい顔が待っていた。

「駿・・・・?」
「香織??なんでお前がここに住んでいるの?薫子の家じゃ・・・」
「こんなところで立ち話もなんだから・・・とりあえず中にはいって」

心臓が飛び出るかと思った。
葉書をくれていた島岡俊介は、昔、隣のうちにすんでいた幼馴染。幼稚園、小学校1年まで一緒に学校に通っていた仲だった。
これが予知夢・・

「表札がでてなかったから・・・てっきり薫子・・いや椿さんの家かと」
「実は、まだ、このうちに引っ越してきて1週間しかたってないんだ・・」
「そっか・・・それでまだ・・」   
「そう・・・引っ越しの後片付けも終わってないのに両親は結婚記念日とかいって二人で旅行に行っちゃうし・・」
「でもびっくりだよ・・・当時隣に住んでいた香織が薫子の家に現在、住んでいるなんて」
「とりあえず、お茶でも飲んで・・・」
「ありがとう・・・表札がでてなかったから、手紙も戻ってこなかったんだね・・・・」
「そうかも・・・」

島岡俊介は、すっかり背も高くなり、何かスポーツでもやっているのか、少し浅黒くやけており、見るからに好青年になっていた。

「俊介・・そういえば苗字は?以前は石塚俊介だったよね。苗字変わったから全くわからなかった・・・元気だった?」
「香織は小学校1年生で引っ越しちゃったからわからないと思うけど・・・うちの家庭、結構複雑だったんだよ・・実は、一時期この家に住んでいたんだよ」
「え・・・・?」
「二階の押入れの天井に落書きしてあるんだよ・・業者が消してなければね・・・」
「全然知らなかった・・・・で・・・訊いてもいいかな・・・」
「あ・・薫子のこと?」
「うん・・・」
「薫子は、僕の血のつながらない妹。香織と一緒だった大森第三小学校を卒業した後、両親が離婚をして、その後再婚したんだ・・・それで、こっちに越してきたの・・・そのときの父親方の連れ子だよ・・でも・・・また性格の不一致で離婚しちゃって・・・・
10年前に引っ越したんだ、小金井市の方に・・・
それで10年ぶりにこっちにまた家を買って引っ越してきたから・・薫子に逢いにきたんだ。母親はバツ2のままだけどね。」
「そうなんだ・・・・」

幼い頃のやんちゃな面影を少し残した俊介の顔を香織はぼんやりと眺めていた。
「薫子とは10年後、お互いに大学生になったら逢おうって約束をしていたから・・」
「そっか・・・ごめんね。きっとすごく俊介、その薫子さんに会うのを楽しみにしていたんだよね」
「香織が、謝ることないよ・・でもびっくりしたな・・・香織元気だった?」
「うん。俊介は、今何をやっているの?」
「僕は、今年、セントラル大学の法学部に入ったばっかりだよ」
「え・・・・セントラル大学って・・・もしかして大学一緒なの?」
「香織も?すごい奇遇・・どこの学部?」
「私は文学部の英文学を専攻・・今日学校行った?」
「今日は、行かなかったけど、明日は履修届け提出日だからいくよ・・」
香織はつづく偶然に、ただただ驚いていた。

「すっごい偶然だね」
「まさに事実は小説より奇なり(笑)」
「俊・・・俊介は、サークルはどこ?」
「僕は・・まだ決めていないよ。香織なんてたくさん勧誘あるんじゃないの?
女子はうちの大学少ないから・・・」
「でもいまいちぱっとするサークルがなくて」
「そうだよね・・・でも僕もこっちに久しぶりに引っ越してばかりだから友達とか作りたいし・・・うちの大学、合唱が有名なんだよね」
「そうなの?」
「全国大会レベルらしいよ・・・あと、演劇部も」
「・・演劇部か・・・・」
「演劇部だったら、高校時代の先輩がちょうど副部長しているから、明日紹介するよ」
「ありがとう!!」




第六章  夏合宿

電撃が走ったかと思った。はっと気が付いて私がみると誰かの手が私の手に触れていた。
「大丈夫・・・火危ないよ」
私は、ボーっとして花火を種火につけようとしていたところだった。
「ありがとう・・・」
「ぼーっとしていると火傷しちゃうぞ」
「うん」
ものすごく心臓が早鐘を打っているようだった。明かりは花火の灯りだけで、あたりはかなり暗くなっているので誰だかよくわからなかった。「香織・・・」
「俊・・俊介??」

ガバ!!そこで夢が覚めた・・・

「なになに・・?どういうこと?
なんで夢に俊介がでてくるの?これも予知夢?まさかねwww」

夏合宿が始まった。
結局、俊介に誘われるがまま、香織、孝子、小百合は演劇部に入ったのだった。
そして今日は、合宿最終日。
浜辺で、バーベキューをやった後にみんなで花火をやることになっていた。
(なんで私が俊介と・・・)心の中は疑問符でいっぱいだった。

「香織~香織!!」
「俊・・・俊介・・」
「どうしたんだ・・お前顔赤いぞ、熱でもあるのか」
と言うや否や、俊介は人目はばからず、自分のおでこを香織のおでこにつけようとした。
「何するの!?」
「熱はないみたいだな」

心臓が飛び出すかと思うほど胸がドキドキした。
(もう・・・あんな夢を見るから。俊介のこと気になっちゃうじゃない!)

 夜の花火が始まった。花火を種火につけようとすると一人の人影がよってきた。
ドキドキ・・・・・
「ほら、火危ないぞ」
「ありがとう・・・」
「ぼーっとしていると火傷しちゃうぞ」
思い切って香織はその人物を見た。
思いのほか、顔が近くて、香織の髪の毛が俊介に触れた・・・・
(やば・・・私また絶対に赤くなっている!!)

俊介の手が私の手に触れた・・・・
ひんやりとした大きな手だった。
初めて俊介を男だと感じた瞬間だった。

海からの風が心地よかった。
一瞬周りのざわめきが消え、俊介と私二人きりで花火をしている錯覚にとらわれた。

「ねぇ・・・俊介・・・・」
「薫子さん探ししてみない?」
え・・・!!こんな雰囲気のいい感じの時に私は無意識に突拍子もないことを言っていた。

「ありがとう・・・俺も薫子探ししてみたいなって、香織に手伝ってもらえたらな・・・って思っていたんだ」
「うん・・・じゃ合宿から帰ったら早速」
「ありがとう」というと俊介は香織の手から自分の手を離し、香織の髪の毛をくしゃりとやった。
(やばい・・・好きになっちゃったかも)

孝子と小百合がやってきた。
「なんか香織と俊介君いい感じだったんじゃない?」
「まさか・・・彼とはただの幼馴染だから・・私がちょっとぼーっとしていたから火の心配をしてくれたただけ」
「とかなんとか言っちゃって、香織顔赤いよ」
「それは花火のせいだよ・・・」
「ふ~ん」
「それよりね・・・」
香織は、俊介と再会したときの話をし、俊介の妹探しをすることについて簡単に話をした。

~つづく~

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恋愛小説「彼と最後のLOVE LETTER」第三章・第四章

2011年01月18日 | 小説「彼と最後のLOVE LETTER」
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第三章 キャンパスライフ

私は、花の女子大生・・・って言いたいんだけど、実は彼氏いない暦18年
いっくらなんでもやばいよね・・・・
親友の小百合も孝子も彼氏いない暦18年
女同士傷をなめ合っている場合じゃない!!ということで・・・
見渡してみると男子!男子!男子!!
そうなんです。私の大学は、女性が2割しかいない・・・
なのに運の悪いことに私も小百合も孝子も英文学なんて専攻しちゃったから
クラスの三分の二は女子!女子!女子・・・・あ・・・・絶望的
このままじゃ花のキャンパスライフおくれないよ!!!!!!!


第四章 サークル
「香織、孝子・・・どこのサークルにするか決めた?」
「どうせなら男子がいっぱいいるテニスサークルなんてどう?」
「だめだめ・・・うちの学校のテニスサークル、大体女子短期大学とかと交流とかもっちゃっていて、うちの大学の女子なんて相手にされないって」
「それもそうか・・・」
う~!!やっぱこのままもしかして大学4年間、彼氏いない歴更新!?
だめだ!絶望的(><)やっぱ、がんばって法学部か経済学部か商学部にしとくべきだった・・・・と今さら悔やんでも後のまつり(泣)

「君達新入生?よければうちのスキーサークルにはいらない?」
「いやいや・・・やっぱりゴルフサークルでしょう・・・」

たっくさん声をかけてくれるのはうれしいけど・・それも新入生だからっていう理由からだけ・・・・どっかに白馬の王子様でもいないんかい!!

「とりあえず・・・いろんなサークル回って部長が一番イケメンのとこにしない?」
「また、孝子ったら、そのイケメンねらいでいつも失敗しているんじゃん・・」
「ジャニヲタの香織に言われたくない!!」
「私は、ジャニヲタではなく、ジャニファン!!それにTVの世界でジャニーズを愛しているだけで、現実は高望みしてません!!って」
「なのに香織なんでずっと彼氏いないの?」
「小百合!!ひとのこと言えないでしょ?」
「ごめん、ごめん・・・そういえば、香織引越ししたんだって?」
「そうそう・・・やっと社宅から脱出!って言っても駅は同じで少し遠くなったんだけどね」
「そっか今度遊びに行ってもいい?」
「まだちらかっているから、片付いたら是非遊びに来て・・・」
「了解・・・・・じゃまた明日ね香織、孝子」

~つづく~

つづきはこちらから
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次回は、手紙の差し出し主登場!
お楽しみに♪

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恋愛小説「彼と最後のLOVE LETTER」第一章・第二章

2011年01月17日 | 小説「彼と最後のLOVE LETTER」
彼と最後のラブレター
尾崎詩絵里



第一章 プロローグ
「誰・・・あなたは誰?誰を探しているの?
なんて悲しそうな顔・・・
でもなんかすごく懐かしい顔。見ているとなぜこんなに胸がときめくの?もう少しそばに寄って」

ガバ!!
「ふぅ・・・」
私の名前は、岡崎香織・・・・・18歳
小さい頃から夢でみたことが現実になる。
いわゆる予知夢を見る。
「今の男子は誰だったんだろう?遠い昔に出会ったような。そしてとても懐かしいような」



第二章 一通の葉書


すべての始まりは一通の葉書からだった。

椿薫子様
お元気ですか?
僕は元気です。
約束どおり10年目の今年の8月10日
君の家に逢いに行きます。
ではお会いできる日を楽しみにしています。
島岡俊介


誰?椿薫子って・・・誰?島岡俊介って・・・・
私は宛名も差出人も全く覚えがなく戸惑った・・・

「お母さん、お母さん変なはがきが届いているんだけど・・」
「何・・・このはがき」
「どうする?このはがき」
「っていってもね・・・この家を中古で買ったのは1週間前。10年も昔に住んでいた人の新しい住所なんて不動産屋さんもわからないでしょ。」
「だよね・・・でも、本当にこの島岡俊介って人が会いに来たらどうするの?差出人住所も書いてないから、こっちから連絡もとれないし」
「そうね・・・いまどきの若い人にしては葉書なんてめずらしいわよね」
「感心している場合じゃないよ・・・
お母さんとお父さんは、温泉旅行だからいいけど・・・私この日は一人でこの家にいるんだからね!!」
「まぁ・・・しかたないから、事情を話してあげれば・・・」
「事情???全く見も知らない人に」
「仕方ないでしょう・・・たぶん留守にしていても何度かたずねてくると思うわよ・・」
「やだ・・気持ち悪い・・・」


~つづく~

第三章、第四章はこちらから
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