詩絵里(★シェリー★)の星の囁き達

尾崎詩絵里(★シェリー★)の自作恋愛小説及びポエム、写真専用部屋です。掲載文の引用、転載は固くお断りいたします。

詩絵里の小説一覧

2011年02月28日 | 小説一覧
尾崎詩絵里のオリジナル小説一覧
【NEW!!】
現在連載中

◇高校生の淡い青春恋物語「恋花~KOIBANA~」一目ぼれした相手はひとつ年下のバスケ部庄司君。受験生、星波の甘くてせつない恋物語。
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/a0c8b2c73b89bbe44d21aed4421777f2

◆愛憎物語~白と黒~好きだったからこそ、愛していたからこそ・・男の愛の行き着く果ては・・(一部性的描写を含みます)
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/d3073ff87e14e5a2ad871b1de032f27e




☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・

尾崎詩絵里のオリジナル小説一覧
よければこちらも遊びに来てください♪

「途中下車」
作者はじめてのちょっと大人の恋物語。大好きな嵐の曲名をお借りして書き上げました。
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/c45e8109514fc86cd817de86c809fa80



「メールの涙」中編
特殊能力を持った啓祐と心が傷ついているしおりの恋の行く末は・・・
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/1edeb6349295eff60b38a06dbd50b6a9


「再編 アイドルとの恋★潤愛物語~アクアマリン~」中編
人気アイドルグループ 潤とそのファンの切なくて甘い恋物語
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/3ff544fbfe23cd4ead804abdb2b49e60


「時空恋話~JIKUU-RENWA~」中編
時空を超えて出会った二人、未来に帰らなくてはならない時は近づいてくる。果たして二人の運命は
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/851f09b9f8160b0f295175131ee18cd8


「シナリオ風小説 潮騒」長編
筆者が始めて手がけた、長編恋愛小説。大学生の映画研究会の友達に頼まれてシナリオ作成をしました。
オリジナルポエム満載の大学生の純愛小説です。
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/f03e0f2b4a27e49ae5f0485daa09d4a0


「潮騒 続編 悪魔に魂を売った女 沙羅」長編
潮騒の続編。沙羅と小百合と駿のその後は
本当の意味でのエンディングを描いたストーリー
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/2894361143b5bb47631d6480c47ce838


「尾崎豊モチーフ小説 黄昏の街の中で~アーティストとの恋~」長編
大好きな尾崎豊さんをモチーフにさせていただいた、アーティストとの恋愛小説
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/9eb9cbe2567005e321e8869897fd844b

「尾崎豊モチーフ小説 天国のコンサート~尾崎豊に捧ぐ~」中編
もし、尾崎豊さんのコンサートにもう一度行けたら、筆者の思いを載せた感動小説
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/26bd07afaddfbef1dc9cb9cac5f9def1


「名探偵コナン劇場~クリスマスの奇跡~」短編
蘭、園子、哀、シェリーが体験したクリスマスの不思議な経験とは
筆者から皆様へのクリスマスプレゼント小説
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/742d6889f58456a600c0cf34e05a5ed1


「真夏のような恋したい!!」中編
恋に恋する乙女、理奈の始めての恋のお相手は?
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/b1b75acadb8e4a24315a0b4a8f75c1c2


「彼と最後のLoveLetter」中編
始まりは、一通の葉書だった。すべての偶然は必然に染められ、そして二人は・・・
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/cbbebf8d7a2ab59ffe0bd8650375ce24


「KISS IN HEAVEN」中編
「この世の中にもう、楽しいことなんかない!」死んだはずの僕なのに・・筆者が描くラブコメディー小説
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/d6d06f0bf82506e6c5b1a72c07bf82f3


「Dear my・・・」
友人達から絶世の美女といわれる友香の片思い・・和也に届くのか・・
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小説「時空恋話~JIKUU-RENWA~No.8

2011年02月28日 | 小説「時空恋話」
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時空恋花~JIKUU-RENWA~を最初からお読みになる方は、こちらからお願いいたします。
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第八章 宏幸の日記

今日は、紗枝さんと一緒に代官山までドライブに行った。
といってもデートのような色っぽい話ではなく、彼女の新しい日記帳を買いに行くためだ。

彼女の文字はものすごく繊細できれいな文字だ・・・
いわゆる古風な字体。今日何度か古文の授業中に文字でやりとりをした。
彼女があの字で,、それも筆で和歌でもしたためたら、どんな殿方も参ってしまうのではないだろうか?

俺もまた、彼女のあの文字に惚れてしまいそうだ・・・・

俺の周りではいまや直筆で文字を書く人間は皆無だ。

個人携帯の時代に入り、友人とのやりとりは携帯通信機器、学校の授業はパソコンでメモをとる。
両親がいない俺にとっては夕飯のメッセージのメモもない。

一人暮らしの夕飯はいつもさみしいものだ・・・

栄養だけをとるための食事。俺の時代のようにサプリメント業界が成長しきっていない今の時代(ややこしい)では、無意味にご飯を食べなくてはならない。

ひとつぶで栄養もとれて満腹になるサプリメントが登場するにはあと何年かまたなくてはならないからな・・・・

で、紗枝さんの話に戻るが、そんなわびしい食生活を今日だけでもおくらずにすむように彼女を夕食に誘ってみた。

何度か前を通って一度行ってみたいと思っていたイタリアンレストランだ。

俺が、カルボナーラが大好きだというと彼女もカルボナーラを頼んだ。

文字に似て古風な女性なのかも知れない。

明日も彼女に会えることを祈りつつ今夜は筆を置くことにしよう・・・・


~つづき 第九章へ~
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過去の小説一覧
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卒業~自分らしくあるために~

2011年02月27日 | オリジナルポエム
卒業~自分らしくあるために~
~オリジナルポエム~


立ち止まって
振り返れば
自分の歩いた道が見える

たくさんの交差点で

悩みながら
苦しみながら
自分の道を探してきた

時には自分の過ちを
反省したり
やりそこなったことを
後悔しながら

でも自分の足で歩いてきた

路傍に咲く雑草のように
時には雨風にさらされながら
辛い出来事に
踏みつけられながらも

何度も
何度も
起き上がった

あきらめなくてはならなかったこと
どうしてもあきらめられなかったこと

思い起こせば
たくさんあった

でも
そのたびに何かを卒業してきたのだろう

暗闇の中で
暗中模索しながらも
自分は自分らしく
生きつづけて来た

何度も扉を壊しながら
自分の殻を破りながら

自分自身を励ましながら
たくさんたくさん涙を流した

きっとこれからも
たくさんの物事を
卒業していかなくては
ならないだろう

自分が自分らしくあるために
自分を愛しつづけるために



「人はみな」~恋愛ポエム~

2011年02月26日 | オリジナルポエム
「人はみな」
~オリジナルポエム~

人はみな弱いから
友をいつも求めてしまう

自分が判断に悩んだとき
そっと背中を押して欲しいから

人はみな甘えん坊だから
恋人をいつしか求めてしまう

世界中を敵に回しても
自分の味方でいてくれる存在を

人はみなわがままだから
手に入れたものは自分だけの
ものにしたがる

恋人の視線の先に嫉妬し
あえない時間にジェラシーを抱く

安心したくて得たものが
自分の心をかき乱す

狂おしいほど愛すれば
愛するほど

愛されることを
望んでしまう

恋は奪うもの
愛は与えるもの

わかっているのに
わかっているのに

メールが来ないとおびえ
他の男から告られたといわれ
激怒し

自分から彼女が離れていくことに
おびえている自分が大嫌い

安心させてよ
君の腕の中で
愛してるのは
あなただけよと
耳元でささやいて欲しい

この狂おしいほどの
ジェラシーに
僕の心が燃え尽くされる前に



小説「時空恋話~JIKUU-RENWA~No.7

2011年02月25日 | 小説「時空恋話」
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第七章 古文の授業

宏幸(嫌なことを思い出しちゃったな・・・
結局両親の遺体は発見できず・・・
医師兼開発責任者だった両親の不慮の事故は、単なる事故と結論づけられた。
時空移動マシーンの開発の失敗は秘密裏に処理され、関係者には皆緘口令がしかれた。
その後の時空移動マシーンの研究に影響を与えないために。
両親の事故は交通事故として記録され、その代わりに、莫大な養育費という名の慰謝料をうけとった・・・)

「ごめんね・・・嫌なこと思い出させちゃったね」
紗枝が心配そうに宏幸の顔を覗き込んだ。

「あ・・・ごめんボーっとしていて・・・ちょっとね」

「ほら!そこの二人何を話ししている!!今は授業中だぞ!!」
いつのまにか、講師が来て古文の授業が始まっていた。

隣に座っている紗枝が自分のノートを破り、ペンでメッセージを書いてきた。あいかわらずの達筆だ。
みんなノートをとるのに必死だというのにこの二人は何をやっているのだか(笑)
この古文の教授は厳しいことで有名だからだれも私語をしている者はいなかった。

『宏幸さんって・・・学校へは車?電車?』

紗枝から回ってきた紙を読むと宏幸はその下に返事を書いた。
(紗枝さんの字の下に書くと俺の字の下手さかげんがよくわかるよ)

『車だけど・・なんで・・・』
『次、私休講なんだけど・・・ちょっと買い物行きたいんだけどよければ、車で連れて行ってくれないかなって思って』
『僕でよければ乗せていくけど・・どうせ自分も休講だし・・』
『次って沢田さんも経済?』
『そうそう』
『同じ授業多いんだね・・・』
(げ・・・やばい・・・だってミッションが紗枝の観察だから、他の授業とっても意味ないし)

核心をつかれたようで宏幸はちょっと焦った。でも平常心を装って返事をしたためた。

『うん・・・でどこに行くの?』

ノートに紗枝と宏幸の字が交互に書かれていく。

『日記帳が今日で切れちゃうから、新しい日記帳買いたいんだ・・もっと早く気づくべきだったんだけどさっき気がついたから(^^;』
いつもは、よく利用している顔文字も直筆で書かれているとまた違った味がでてくる
『ならいいトコ知ってるよ・・日記帳専門店~ダイアリー~』
『どこそれ?』
『代官山にオープンしたての日記帳専門店。かぎ付きから光るペンつきからなんでもあるよ・・・』
『鍵はついてなくてもいいから・・シンプルなかわいいのがいいな・・』
『オリジナル日記帳も作ってくれるよ・・・』
『私それがいいな♪』
『じゃぁ・・経済の時間だけじゃ帰ってくるの無理だから、その次の体育の授業ブッチして買いに行っちゃおう・・・』
『うん・・ありがとう・・・よかった★』

~つづき 第八章~
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/fc7c549aafd5e2350509d87b3ca29c6d








小説「時空恋話~JIKUU-RENWA~No.6

2011年02月24日 | 小説「時空恋話」
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第六章 宏幸の両親

「時空移動マシーン動作準備OK・・・・」
柿谷の緊張した声が近代的な小さなホールの中に鳴り響く。
大学の研究室が郊外に建てた小さな実験センターである。
コンクリートをうちつけただけのホールの中に見たことのない奇妙な装置が設置してあった。
その中に、宏幸の両親が乗り込んでいた。
時空移動マシーン
いわゆるタイムマシーンの実地実験の日だった。

「では教授私たちは、今から30年前にタイムトリップしてまいります」
沢田の夫が軽く手をあげて柿谷に向かって敬礼をした。
その横で沢田の妻が小さく微笑んだ。

「うん・・・気をつけてな・・・」
「ラジャー」

ウィ・・・・ン

ドスドス

キンキンキン

キュンキュン

時空移動マシーンは、激しく揺れたと思うと、全体が軋んだような唸り声を上げた。

ビービー

「なんだこの音は・・・・」
ホール内に緊張の空気が走った。
柿谷以下、センターの幹部、研究員は、慌てふためき、制御パネルを操作し始めたが

その時、時空異動マシーンから機械的な声が聞こえた。
「緊急事態発生!緊急事態発生!制御不能制御不能・・・・・安全装置をオンにしてください」

「ウァ!!誰か・・・助けてくれ・・・」
「あなた・・・・安全装置が緊急ランプが・・・!!キャア・・・・・・」
「由紀子!!危ない!ベルトを外して外へでろ!!」

「沢田さん!沢田さん!電源をオフにして外に出てください」
柿谷が、機械に負けないほどの大きな声でどなった。

「柿谷さん!だめですドアが開きません!!スイッチも・・ウァ・・・・・・・」
「きゃーーーーー」

「お父さん!お母さん」
まだ幼い宏幸は、目の前で起こっている事態が何が何だかわからず、時空移動マシーンの方へ駆け寄ろうとした。

「うぁ・・・・・・・・・・・・誰か助けてくれ!!」
「あなた・・・きゃーーー!!」

ガガガガ

ピューンピューン

ガガガガガガ

シ・・・・ン
一瞬するどい光がホールの中で拡散した。

「お父さん!!お母さん!!」

「宏幸君!!危ない!!近寄っちゃだめだ・・・・」
柿谷が宏幸の腕をつかんだ。

「近寄っちゃだめって何に??何もなくなっちゃったよ・・・僕のお父さんとお母さんはどこ?」


そう・・・時空異動マシーンがあったはずの場所には何もなかった。
ただ、機械から発生した黒煙だけがもうもうと立ち込めていた。

~つづき 第七章へ~
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「歌詞小説~Lotus ロータス~嵐物語

2011年02月23日 | 歌詞小説
本日は時空恋話をちょっとお休みをして初めて「歌詞小説」に挑戦しました。
今日の題材は、本日発売の嵐の新曲「Lotus」です!
今日はアラシゴトなので、日々ブログと同時掲載です!

日々ブログ(アラシゴト中心です!)
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「Lotus~ロータス・・・・
~ギリシャ神話で、その果実を食べると、楽しく、忘我におちいり、故郷に帰ること
も忘れるという植物。ロトス~

霧が深くなってきた。
私はいつのまに、こんな森に迷い込んだんだろう・・・・
まだ、昼間だというのに木々からの木漏れ日も感じられない
それとももう日は暮れているのかしら・・

そう・・・
きっと私の初恋は智兄さんだったんだ。
いつも優しくて、私が、友達に泣かされて学校から帰ってくるといつも
何も言わずに優しく抱きしめてくれた・・・・
いつか智兄さんのお嫁さんになるのが夢だった・・・・
いつも寡黙で、外で遊ぶより家で絵を書いているほうが似合っていた
智兄さん・・・
今も義姉さんと仲良く・・・フランスの空の下で好きな絵を書いているのかな

そういえばいつも隣に住む幼馴染の雅紀には
「ブラコン!ブラコン!」ってバカにされたっけ・・・
小学生の時
「お前バカじゃねえの!兄貴と結婚なんかできるかよ!お前は結婚できそうもないか
ら売れ残ったら俺がお嫁さんにしてやるよ!!」なんて言い出すから
「バカにバカって言われたくない」っていって思いっきりアッカンベーしたっけ
な・・
朝、会うと「おっは~」とかいってちょっと時代遅れのギャグで笑わせてくれたっけ
私が一番悲しい時、なぜかいつもそばにいてくれた・・・・
雅紀には不思議となんでも話できたな・・・・
なんかそばにいると心楽しくなるし、安心できたし
なんで私、雅紀のお嫁さんにならなかったんだろう・・・・
結局「レンタイタイショウ」じゃなかったのかな・・・

高校の時の担任の翔先生が、本当の意味での初恋かな・・・
いつもちょっと洋服はピントがずれていたけど
私は結構好きだったよ・・・グレーのダブルパーカー
頭がよくて授業もわかりやすくて
いつも女の子達に囲まれていた・・・
生徒一人一人のことすごく真剣に考えてくれて・・・
どこにそんなに熱い血潮が流れているのかなって思った・・・
のくせ授業参観で緊張するとよく言葉カンじゃってたね翔先生♪
結局先生のために作ったバレンタインのチョコ渡せなかったね・・・


私は今どこを歩いているのだろう・・・・
吐く息は白いのに・・・不思議と寒さは感じない・・・・
もっと泣けばよかった・・・・
もっと泣き叫べばよかった・・・
まだ・・・私・・・
生きているんだよね・・・・
和也を失ったら生きていけない!!って思っていたのに・・・
和也がすべてだった。私の。
和也にとっても私がすべてだって思っていたのに。
「ごめん。お前には俺よりもっとふさわしい男がいるよ」なんて
何百回も使い古された陳腐なセリフは言っちゃってさ・・・
わかっていたんだよ。私だって。優しい和也は、あなたのために
あなたを失いたくなくて
手首まで切った嵐子(らんこ)のことほっとけないって・・・

もう歩きつかれたよ・・・・
もうこの変でいいよね・・・私の人生も・・・・
ここならきっと死んでも誰にも見つからない・・・

「君はここで何をしているの・・・?」

風にのって優しい声が
頭の上から降ってきた・・・・

「あなたは誰?何故ここにいるの?」

まぶしい光が私の瞳をくらませた・・・・
(天使?)
光の中に大きな翼をもった、綺麗な顔立ちの男の人が立っていた・・・

「僕は潤。質問を質問で返してはいけないよ・・・」
「私は・・・・・ここで・・・・過去とさよならをしようと」
「過去があるから現在(今)がある・・」
「そんなのわかっているわよ!でももう生きているのが嫌なの!
こんなミジメなの嫌なの!」
「君の未来はどうなるの?」
「私に未来なんてないわよ・・・親友に婚約者とられて・・・会社では
笑いものよ!もう男なんて、恋愛なんてコリゴリよ!!」

私は、いつものように大声を出して泣き出そうとした・・・・
なのに
涙がでてこない・・・・
(もう私には流す涙すら残っていないんだ・・・・)
潤と名乗ったその男は
そっと私の頭の上に手を乗せた・・・・
ほんわりと暖かさを感じた・・・

「人生において手にしたもの無くしたもの 全てにきっと意味があるから。
そこに必然が生じてくる。
無くしたものがあるから、手に入った物にいつくしさを、
人は感じることができるんだよ・・・
今でも蘇る記憶は傷だらけガラスのようでも 刻み込まれてる明日を信じてごらん。
人は誰でも悲しいことがあると自分だけが不幸なんだって思い込むけど
一度も傷つくことなく生きてこれる人間なんて、僕の知る限りではいないよ。」
「でも私は・・・・」

潤は、私のほうに一房の見たことも無い植物を差し出した・・・・

「Lotus~ロータス~ギリシャ神話で、その果実を食べると、楽しく、忘我におちい
り、故郷に帰ることも忘れるという植物。ロトス~
と呼ばれている植物だ・・・・
もし君が、本当に過去と決別をしてこの迷いの森で一生過ごしたいのなら
この実を食べるがいい。そうすればもう君は、誰からも傷つけられることなく
心穏やかなままで、ここで君の生を終わらすことができる」

私は、その七色のレインボーに輝く果実を手にとり見つめた。

「君は安穏として一生をここで過ごすことと引き換えに君の過去の記憶は
全て消えてしまう。それでいいのなら・・・これを食べるんだ。」
「智兄さん・・・雅紀・・・翔先生・・・」

温かい想い出が走馬灯のように私の心をかけめぐり始めた。

「まだ見ぬ未来を恐れることはない目の前にある世界を信じるだけ・・
未来は今の続きだ・・・過去の続きが未来じゃない。
幸せかどうかなんて、他人が決めることじゃない。
幸せを感じるかどうかは・・・ここが」

というと潤は自分の胸をポンポンと叩いた。

「君の心が決めることだ。今を生きることが幸せな過去と希望にあふれた
未来を創る。君にだって、大切なもの、守りたいものはあるはずだ・・」

(お父さん・・・お母さん・・・・)
鼻の奥がツンとして瞳が涙でいっぱいになった。

「そう・・・悲しみの涙はいらない。喜びの涙で君の心があふれるよう・・
僕は、ずっとここにいるから」
「潤・・・・私、ロータスの実はいらない。でも私、今、強く生きていける自信ない
よ」
「大丈夫だよ・・・強く生きる必要はない。おびえて生きていく必要も無い。
過去は、時間がたてば、想い出として輝きつづけるか、忘却の彼方へ流されてしまう
か・・・君だって、今まで生きてきて、すべての物事を覚えているわけじゃないだろ
う」
「うん。あんなに今までいろんなことがあったって思っているのに」
「つらい試練は、君の心の糧になる。
僕らは悲しみに暮れても喜びに導かれてる 今を生きている・・」
「潤・・・・私、ここから帰る道がわからないの。お願い一緒に行って」
「君が必要なときはいつでも僕は君のそばにいるから。
大丈夫。君には、輝かしい未来があるから。僕と一緒に君の未来を築いていこう。
これはロータスの実のかわりに僕からの君へのプレゼントだ」

というと潤は私に赤・黄・紫・青・赤の5色に彩られた蓮の形の飾りのついた指輪を
差し出した。

「どうしてもまた、君が人生において傷つき迷ったら、この指輪に導かれて再びここ
にくればいい。
忘れないでいつでも僕はここにいる 誰も知らない物語(ストーリー)は続く
全てを懸けて守るものがある 確かなその思いを 貫いて・・・」

潤が右手を上げると私はまばゆい光に包まれた。
温かくて懐かしい・・・・そう丁度母の胎内で揺れている稚児のように・・・・

ふと気がつくと私は、森の外にいた。
「夢?」
かすかに頭が重かったが、心は嘘のように軽くなっていた・・・
握り締めた右手に痛みを覚えて開いてみると
そこには5色に輝く指輪があった。
「和也、嵐子・・・幸せになってね!私も幸せになるから!!」
私は、大きな声でさけんだ・・・

過去も未来もかき混ぜるように
太陽が昇り始めた空へ・・・

「Lotus」~嵐の今年初めてのシングル~

誰も知らない知られてはいけない その瞳の奥涙を隠してる
夢のように時間を止めて
悲しみをそっと眠らせたまま

今でも蘇る記憶は傷だらけガラスのようで
刻み込まれてる明日を信じてる

願いを今この手に真実を求めて
誰も知らない物語(ストーリー)始まる
君がいるから迷うことはない
涙は流さない その日まで

まだ見ぬ未来を恐れることはない目の前にある世界を信じるだけ

手にしたもの無くしたもの
全てにきっと意味があるから

僕らは悲しみに暮れても喜びに導かれてる
今を生きている君と歩いてる

忘れないでいつでも僕はここにいる
誰も知らない物語(ストーリー)は続く
全てを懸けて守るものがある
確かなその思いを 貫いて

過去も未来もかき混ぜるように
太陽が昇り始めた空へ・・・

物語(ストーリー)始まる
君がいるから迷うことはない
長い夜を越えよう

願いを今この手に真実を求めて
誰も知らない物語(ストーリー)始まる
君がいるから迷うことはない
涙は流さない その日まで

*********************
この物語(ストーリー)は、私の100%空想小説であり、フィクションです。
すばらしい音楽には、受け取る側それぞれの解釈があります。
あなたもあなただけのストーリー奏でませんか?

小説「時空恋話~JIKUU-RENWA~No.5

2011年02月22日 | 小説「時空恋話」
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第五章 春小鳥が歌い

「おはよう・・理奈」

「おはよう・・紗枝・・ねぇねぇ・・あそこにいるのって昨日あった、
沢田さんじゃない?」

「あ!本当だ・・・ 」

「せっかくだからこっちの席に呼んでこようよ・・どうせ古文の時間
つまんないし」
というやいなや理奈は沢田の手をひっぱって連れてきた。

「おはよう・・紗枝さん、理奈さん」

「おはよう・・今日はへんな双眼鏡のぞいていないんだ」
と紗枝はちょっといたずらっぽく目を細めた。

「昨日は本当にごめんなさい。あのあともしかして日記に自分登場していたりして・・」

「当たり!・・・ってかまた私の日記、盗み見したな???」

「ち・・・違いますよ・・・なんとなく言ってみただけで・・」

真剣な顔で否定する宏幸の顔をみて、紗枝は噴出した。
「冗談よ・・昨日続きは帰ってから部屋で書いたから・・沢田さんって
一人暮らし?」

「は・・はい。紗枝さんは?」

「私は両親と一緒よ・・私も理奈みたいに一人暮らししたいんだけど・・
なかなか両親がOKしてくれなくて」
というと理奈のほうをチラっと見た。

「両親と一緒にいられるならいられる間は一緒にいたほうがいいに決まってます。」

宏幸はちょっと不機嫌な顔をして声を荒げた。

「ご・・・・ごめんなさい・」

「紗枝さん、こちらこそ大きな声をだしてすみません。でも僕、実は自分は小さいときに両輪を事故で亡くしていて・・・・」

(そう僕の両親は、時空移動マシーンの開発グループ責任者であり・・そして第一号の搭乗者だった・・自らの命をかけて・・・)

「ご・・ごめんなさい。私たち知らなくて」
紗枝と理奈は宏幸を気遣うように神妙な顔で謝った。

「大丈夫だよ・・このことはほとんど誰にも話をしていないから」

(そう・・あの事故さえなければ今ごろ・・・・)


~つづき 第六章へ~
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/604277ec7a7e65e8532b6df2bd46cfde

小説「時空恋話~JIKUU-RENWA~No.4

2011年02月21日 | 小説「時空恋話」
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第四章 紗枝の日記

4月15日 晴れ

今日も晴れ・・今日から三年生の授業が始まる。・・・
大学生活の半分がもう過ぎてしまった。
って、ここまで日記を書いていたら、今日変な人にあった。
変っていったら失礼か(笑)

名前は沢田宏幸さん・・本当かどうかわからないけど私の字が綺麗だからって私の日記を双眼鏡で覗いていたおかしい人(爆)

でもいやみがなくって結構いい感じの人でした(本当?)

このごろ自分の日記に自分で突っ込みをいれるようになってしまった。やっぱり理奈みたいにWEBで公開をしてみんなからコメントとか欲しいって気持ちが湧いてきたのかしら(ヤバイ!!)

そういえばその沢田宏幸さん(本人には宏幸君って呼んで欲しいと言われたけど(^^;

その宏幸さんも日記を書いているんだってさ・・・

珍しいよね男性なのに直筆で日記を書いているなんて

そんでもってなぜ私が日記をずっとつけているかすごく興味深々って感じだったな・・・

私は思わず自分の未来のためって答えちゃった(^^)

理由は・・・・また今度書きます・・

ではでは今日はこの辺で寝ます。おやすみなさいZZZ

~つづき 第五章へ~
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小説「時空恋話~JIKUU-RENWA~No.3

2011年02月18日 | 小説「時空恋話」
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第三章 日記

「で・・私の日記を盗み見したのは許したとして・・・」

「え!?紗枝もう許しちゃうんだ(笑)優しいというか、純粋っていうかww」

「ありがとう・・で・・ごめん。渡辺さん、いくつか質問してもいい?」

「何?」

「これだけ携帯端末が普及している昨今・・なんで、直筆で日記を日記帳に書いているの?」

紗枝は一瞬、その美しい形をした眉をひそめたが、やがてこう答えた。
「う~ん・・私ブログとかSNSの公開日記って苦手なんだよね・・・」

「私はブログ、公開日記派だけどね」
と横から理奈が答えた。

(いや~君には訊いていないんだけど(汗))

「理奈はそうだよね・・・彼氏ともブログで知り合ったんでしょう・・」

「ってかたまたま彼が私のブログの愛読者だったのよ」
と理奈は得意げに胸を張った。

「そ・・そんなことってあるんだ・・・」
未来からきた宏幸だが、こと恋愛に関しては奥手だったので、理奈の言葉にちょっとビックリした。

「そうよ・・・ブログを集めたSNSがあってね・・そこのコミュニティのオフ会で彼と知り合ったの・・って私のことはどうでもいいでしょ(笑)」

「そうでした・・(^^;)」

「なんか理奈には悪いけど・・公開して書く日記って本当の自分の深層心理とか本音とかあまり書けないような気がするし・・それにね・・なんか自分の日常を切り売りしているみたいで・・・私は苦手」

「それってわかる、わかる・・なんかちょっと公開日記だとかっこつけたくなる・・
っていうか・・顔も知らない人たちが読んでいるんだってわかってもなんか本音が100%だせないんだよね」
宏幸は、うんうんとうなずきながら紗枝に同調した。

「そう??私なんか本音ズバズバ・・彼氏とのことも結構そのまま書いているけどね!赤裸々理奈の実態日記!!www」

「理奈は性格上そうなんだよ」

「ってかSNSの仲間も顔を知らないだけで毎日日記のコメとかやっているともうリア友のような気がしてくるし。悲しいとき、辛いとき感情を理解してくる友達がいるみたいでうれしいんだよね」
と理奈がマジメな顔に戻り言った。

「うん・・それはわからないこともないけど・・私は未来の自分のために日記をつけているんだ」

「未来って?」
宏幸は一瞬自分が未来から来たのを紗枝が知っているのではないかと思い、ドキリとした。

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小説「時空恋話~JIKUU-RENWA~No.2

2011年02月17日 | 小説「時空恋話」
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第二章  過去への到着

宏幸は過去へ降り立つと、そこは平城大学の大教室だった。

「大学のキャンパスね・・あまり、今の時代とほとんど変わっていないんだね・・・ってか、うちの大学が古きよき時代の懐古主義の塊って感じか。ちょっと酔った感じがするけど、時空移動マシーンの影響かな?」
というと少し頭を左右に振った。
「それより任務・・任務・・・日記を書いている学生ね・・・。本当にうちのセンターの出す、調査項目ってわけわかんないもんばっかだよな・・・。まぁあとで調査目的については、教授が携帯通信機器に送ってくれるっていっていたから。」

宏幸が見渡しても学生達は、銘々に携帯ゲームをやっているか携帯電話をいじっているか、携帯PCで何かを打っている姿しか見えなかった。

「未だに・・・ってかここは過去か・・過去って言ったってこれだけPCが普及しているこの時代に直筆で日記を書いている女性なんてみつかるかな・・・ってか俺勝手にターゲット女性にしようとしているしwww」
と言うと宏幸は頭をぽりぽりかいた

そこで宏幸は近未来で利用している赤外線付き特殊望遠鏡を覗いてみた。

「え・・・・っと・・ん?何か彼女書いているぞ!早くもターゲット発見か!?
え・・っと4月15日晴れ・・ああ、日記のようだな。それにしても綺麗な字で書いているな…」

宏幸は自分でも知らず知らずの内に望遠鏡を覗いたまま、フラフラとその日記を書いている一人の女性の方に近づいていった。 気がつくと宏幸は、彼女の日記を一心不乱に見つめていた。

日記を書いている女学生は怪しい行動を取っている宏幸に気づいた。

「ちょ、ちょっと何やっているんですか!?」

「ヤベ…」

宏幸はあわてて逃げ出したがその場で足をすべらし、転倒をしてしまった。

「ちょっと!何やってんのよ!勝手に人の書いているのを覗かないでくれる?」

「す、すいません・・・僕ちょっと迷子になっちゃって」
宏幸は、顔を真っ赤にしながらしどろもどろに答えた。

「まぁ、確かにこのキャンバス広いもんね」
ここ平城大学は、都下にある広大な土地にある、とてつもなく大きなマンモス大学だった。

「紗枝・・誰この人?」
そこに彼女の友達らしき女性が近づいてきた。

「あ~理奈。おはよう!わかんない。遠くから望遠鏡で覗いていたと思ったら、ずんずん真っ直ぐ近づいてくるから」
と紗枝と呼ばれたその学生はいぶかしがるような顔で宏幸を真っ直ぐに見た。

「あ・・・怪しいものじゃありません。だた綺麗な字だなって」
宏幸は、頭をかきながら言った。

「ごまかされないわよ」
紗枝が宏幸の手から望遠鏡を取り上げようとすると宏幸のポケットから小さな手帳が転げ落ちた

「あれ?これな~に?」

「あ、ちょ、ちょっと…」
宏幸は、みつかってはいけないものを見られた少年のように慌てふためいた。

「いいじゃん!私が書いているのを覗いた罰だから!」

「…」

「へぇ~、あなたも日記書くんだ。私と同じだね…」
というと紗枝は、さきほどまでの犯罪者をみるような表情をちょっと崩した。

「そ・・・そうなんだよ・・奇遇だなって。それでついついフラフラと」

「紗枝にひかれて来ちゃったってわけね・・」
と理奈と呼ばれた紗枝の友達がにやりと笑った。

「さ・・紗枝さんっていうんだ・・綺麗な名前だね。その美しい字にぴったりな名前だね。」
普段は、絶対にいわないような歯の浮くようなセリフが宏幸の口をついてでてた。

「ごまかしてもだめ・・・っていいたいんだけどまぁいいか・・・でどこの学部?」

(やべ・・・・そこまで考えていなかった・・)
急に話の矛先を変えられて宏幸はあせった。

「私・・渡辺紗枝よろしくね・・・こっちは城山理奈。私の親友よ。」

「ぼ・・・僕は、宏幸・・・沢田宏幸です。」

「同じ三年生?」

「う・・・うん」
といい、柿谷さんに事前に用意をしてもらっていた平城大学の学生証を紗枝と理奈に見せた。

「へぇ、紗枝、この沢田君って私たちと同じ文学部じゃん」

宏幸が学生証を見るときちんと平城大学文学部学生と記載してあった。
(まぁ確かに文学部のほうが、日記を直筆で書いている学生にヒットする可能性が高いってことね・・)

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小説「時空恋話~JIKUU-RENWA~No.1

2011年02月16日 | 小説「時空恋話」
時空恋話~JIKUU-RENWA~


1.第一章   近未来

「そんなに堅くならなくてもいいぞ沢田君。本日君に来てもらったのは、君の受講しているゼミで誰もが体験してもらう、実地レポート作成のためだ。前回の幹部会議で次の調査が決定した。
内容は、過去の学生・・そうだな・・ ちょうど君くらいの年齢の学生がどれくらい日記を書いているか調査をすることになった。それで君に白羽の矢があたった。 」

「ぼ・・ぼくにですか?」
昨日、いきなりメールで依頼事項があると言われ、何が何だかわからないままセンターにきた、宏幸にここのセンターの幹部、宏幸の大学では教授職の柿谷はおっとりとした声で言った。

「君には今から過去へ行ってある調査をしてきてもらう。それは、過去の君と同じくらいの年代の学生が、どれだけ日記を書いているかだ。それもブログやSNSではなく、実際に自分の直筆で日記帳に書いている学生をターゲットに一人選んで調査をしてほしい。」

「はい。わかりました。」
ここのセンターでは、調査員は質問をしてはならない規則になっている。
調査員として登録をして、はじめての仕事だ。理由を尋ねたかったが、宏幸は規則に従い、Yesとだけ答えた。

「調査のターゲットについては、君にまかせるが、条件については後ほど君の携帯通信機に送っておく。今回の実験の目的も合わせてだ。調査内容はレポートで週一回報告をして欲しい。様式は君にまかせる。とりあえず、その進捗状況で君の過去への滞在期間が決定する。大丈夫、すぐに帰ってこられるから・・・これで君のゼミでの評価も高くなるよ」

「はい、柿谷教授ありがとうございます。」
宏幸が通っている大学では、実践としていろいろな調査項目が組み込まれていた。
なぜそんなゼミを選んだかといわれたら、きっと宏幸は「親の遺志を引き継ぎたかったから」と迷いもなく答えただろう。
でも宏幸の周りを見回しても過去の案件の調査というのは初めてだった。

「でも、本当に帰ってこられるのでしょうか?もし、トラブルなんかあったりしたら」
過去の事件の事が心をよぎり、宏幸の心がチクリと痛くなった。

「両親の事は、本当に申し訳ないと今でも思っている。でも今回のシステムは、万全だ。それと君に守ってもらうことがある…」

「何ですか?」

「それは、過去に行って決して恋をしてはいけない。もしこれを破ったら君は帰ってくることはできない…」
どんな決まりごとを守れといわれるかと一瞬身体を硬くした宏幸は「恋をしてはいけない」という想像しなかった柿谷幹部の言葉に一瞬苦笑いをしそうになった。

「わかりました」

「では、準備はいいかい?」

「OKです」

「では、頼んだよ…」

柿谷幹部は過去に行く時空移動マシーンのスイッチを押した。
時空移動マシーンはブーンという機械音を立てると、センターのホールから一瞬にして消え、宏幸は過去へと旅立っていった。


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ポエム「スタートライン~星の囁き~」

2011年02月15日 | オリジナルポエム
「スタートライン~星の囁き~」
~オリジナルポエム~


ダイヤモンドダストを敷き詰めたスタートラインにたって

夜空の星を駆け抜けよう

ペガサスやオリオンが微笑みかけてくれる




たくさんの希望と夢を胸にいだき

失望や堕落の世界を見下ろしながら

ただ一筋の光を求めて


シリウス、リゲル、アルタイルに正しき道を問いながら

曲がりくねった道を
まっすぐな気持ちを持って


子供の頃に夢見た旅に

今歩き始めてみよう

スピカやデネブやアルデバランが

優しく君を見守ってくれるから

自分の力を最大限信じて

心の闇と斗おう

アンタレスやベテルギウスやプロキオンが力を貸してくれるから




時には、悪の誘惑や、妬みや嫉妬心が君の心をブラックホールへと誘うだろう

でも一度悪魔に心を売ったら
抜け出すことは困難だから





You can do it!
君ならできる
無限の可能性を信じて

あきらめなければ
Your dreams come true!

夢を叶えるのに
年齢なんて
関係ないから

すべては
君の意志に魂にかかっている

人生の最後の扉を開けるとき
幸せだったと言えるように
夢をあきらめないで

君は決してひとりじゃないから





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スタートラインは、大好きな平原綾香さんの曲名をおかりしました。

めちゃいい曲ですよ・・・

ポエム~朝の散歩道~

2011年02月14日 | オリジナルポエム
「朝の散歩道」
~オリジナルポエム~

夜が明けるときの
一瞬の
空が紫に染まる
時間が好き

心の奥の切なさが
なつかしさと混じって
ちょっと鼻の奥が
つんとした・・・

朝の散歩
空気は冷たいのに
心は
ほっこり
温かくなる

白い息を吐きながら
君の頬が赤く染まる
コートの中でつないだ手は
小さく小刻みに震えている・・

夜を彩った星たちはやがて眠りにつき
命のエナジーを燃やす太陽が
僕達二人に
影を作る・・・・

やがて電車が動き出し
あわただしい時間が動き出す

太陽のまぶしさにちょっと目を細めた君の横顔を
静かに僕は見守っている・・・




朝日を浴びて~オリジナルポエム~

2011年02月13日 | オリジナルポエム
【朝日を浴びて】
~オリジナルポエム~


朝日を浴びて
輝く君のシルエット
とても綺麗だよ

濡れた唇
揺れるまなざし
つややかな髪
そのすべてがを愛してる

君に出会うために
僕は生れてきた

二人の
人生が交差した
この奇跡に感謝している


真っ白なシーツをまきつけて
君が僕に微笑みかける
その笑顔を守りたい
僕の手で永遠に

君を愛するために
僕は生れてきた

二人の
吐息が重なり合うたび
そう感じているよ


もし君をこの手から失ったら
僕は永遠に時間(とき)の旅人さ
君を求めさまよい続ける

だから
もうどこにも行かないで
僕の腕の中でおやすみよ