小里(おざと)姫(ひめ)の塚
潮来市浜一丁目大乗院島明神地区銀杏樹の下に小里姫の塚がある。もとは長勝寺の西側、薬師及(やくしおよび)道祖神(どうそしん)祠(ほこら)の処にあったものといわれる。
小里は、嶋崎左ェ門尉の妻、里見氏の女である。天正19年2月、嶋崎氏が佐竹の為に攻め落とされた折、小里は侍女、従者数人と逃れて此の地に至り、しばし芝生に息ひ居(そめ)る内に敵が近くに迫ったので「捕はれて恥をさらすよりは」と遂に自害して果てた。
生き残った者共が小里及び従者の死骸を其処なる畑地に葬って去ったものである。それ以来その辺の字を「小里」と呼ぶに至ったもの。
大乗院過去帳に佐登美於里(さとみおぎと)姫(ひめの)命(みこと)。
天正19年、辛卯2月17日、嶋崎左ェ門尉妻と載せてある。
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