5月21日(土)釜石の奇跡
片田敏孝・群馬大学大学院教授の防災講演会に参加しました。
片田教授は、東北地方に「防災教育」を小、中学校の生徒に8年間教えてきました。
今回の3.11の東日本大震災の津波で、2万4千人を超える方が被災されました。
しかし、片田教授の「防災教育」を受けた子どもたち、小学生1927人、中学生999人は、
子どもたちだけでなく、避難しながらお年寄り、障害者、保育園の子どもたちまで一緒に命を助けた。
まさに「
釜石の奇跡」であります。
2時間の講演でしたが、あっというまでした。
講演の中でゾッとした瞬間がありました。
それは、岩手県の大槌湾を襲った津波で死者・行方不明者の居住地を地図に落とした地図を見たときでした。
ハザードマップの危険であるはずの地域では、死者・行方不明者はほとんどいないんです。
ハザードマップで安全であるはずの地域で多くの方が亡くなり、行方不明になっているという事実でした。
理由は、危険であるという地域の住民は、日ごろから防災訓練や情報に敏感であったが、
安全であると思われている地域の住民は、防災訓練の参加率も低いし、地域のつながりも薄くなってしまった。
「逃げなかったから犠牲者がたくさん出た」ということでした。
更に津波は、気象庁の予測で3mと発表があった。しかし、津波は地上に遡上するときその高さは何倍にもなるということを知らなかった。
更に津波は、たった50㎝でも大人をさらっていくほどのエネルギーがあるということを知らなければならなかった。
3月11日北九州の門司港に40㎝の津波が到達したと「
防災メールまもるくん」が伝えたとき、私も「なんだ、40㎝だったのか」と思いました。
近い将来、東海、東南海、南海プレートが次々に割れる地震がおきる可能性があります。
福岡県でも防災対策の見直しを行う必要があります。
「
防災教育」の大切さを知った一日でした。
詳しくは、片田先生のレポートのアドレスを張りました。
http://www.ce.gunma-u.ac.jp/bousai/research02.html
是非、ご覧ください。