5月25日(水)同僚の高橋雅成、壹岐和郎、大塚勝利県議と東京都杉並区立和田中学校に行ってきました。
和田中学の代田昭久校長は、前任の藤原和博校長と同様民間から来られています。
民間からの校長先生の教育は、今年で8年目を迎えるとのこと。
テレビなどでも紹介されていますが、大変ユニークな授業を行っています。
【考える力】【伝える力】【聴く力】の3つの力を養い将来必ず必要となる『
対話する力』を培っていく授業です。
子どもたちの学ぶ意欲を引き出すことをテーマとした授業は、目覚しい成果を生み出しています。
杉並区で最下位であった和田中学の成績は、今では常にトップであるといいます。
その秘訣は何だろう。
現場に行くしかないということで、和田中学校に押しかけていきました。
代田校長が、授業の前に私たちのために20分時間をとっていただきました。
たくさんの質問をしましたが二点だけ紹介します。
「中一ギャップという言葉がありますが、代田校長はどのように思うか?」
「ギャップという意味は二つの側面がある。駄目になるという面と、伸びていくという面です。
子どもは、一瞬で変わります。
私は、一番最初の授業に全精力をかけます。子どもたちがこっちを見てくれたら勝ちです。」
「授業について来れない子どもたちについてはどうしていますか?」
「クラスに16%程度の子どもたちがついて来れないという数字があります。
私は、その子達のレベルに合わせた授業はしません。同じクラスに入れてドンドン引っ張っていきます。
間もなく子どもたちが来ますが、授業を見てください。下を向いたりボーッとした子がいるかどうか」
時間前に子どもたちが集まってきた。私たち外部の人間には、慣れっこになっているのだろう。全く気にならない様子です。
視聴覚室で、1年A、B組合同で「
13歳のハローワーク」と題しての授業を参観させていただいた。70人ぐらいの生徒で部屋はいっぱい。
校長先生の授業が始まりました。
【授業の際に生徒に配られた資料です。】
45分間。私も授業に引き込まれてしまいました。
驚いたのは、誰も下を向いたり、ボーッとした子どもは一人もいなかった。ということです。
どんな授業だったのか。文章で表現できません。
感想を言うと「次の授業が楽しみになった」ということでしょうか。
杉並区の中学校の通学区は、選択性になっています。
今年一年生の人数ですが、
和田中学は、161人。隣の中学は、18人。
福岡では、考えられない出来事ですが、
代田校長は、「それなりのことはしているつもりです。」と、さらり。
最大の教育環境は「
教師自身である」という、先人の言葉が現実に目の前に現れたという感動を覚えて帰ってきました。
東京都杉並区立和田中学校