城と歴史歩きを楽しむ

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三河・左京殿城 遠江へ抜ける主要街道を抑える城

2019-03-13 | 歴史
左京殿城は愛知県豊橋市嵩山町にあります。町名の嵩山は「すせ」と読みます。
 小枝左京進が築城したと伝わリますが、その後この地域で勢力を伸ばしてきた西郷氏によって大永三年(1523)に追われてこの地を去ったとされます。
左京殿城の北東800mには、西郷氏の支城である月谷(わちがや)城があり、小枝氏から奪った後には街道を押さえる月谷城の支城の役割を果たしていた可能性が考えられます。


左京殿城周辺地図 国土地理院地図をカシミール3Dで加工・加筆
左京殿城の北側には本坂峠越えの古い主要街道が通っていますが、城の下を362号線の道路工事で削り取って堀などの遺構が一部失われたように見えます。西側は農業用水路がありますが遺構には影響をほとんど与えていないようです。


左京殿城のの見どころは大きな堀
北側は一部削り取られたようですが、その他の遺構はよく残っています。中でも写真の堀は圧巻で、この城の見どころになっています。


石積も城郭遺構の可能性ありか?
土留状の石積が残されています。見たところ後世の耕作地として使われていないようなので往時のものの可能性がありそうです。

駐車は市民館の駐車場を使わせていただき、農業用水の橋を渡って見学しました。小ぶりの城郭ですが、よく見ると堀だけでなく城郭パーツが揃っていて、手軽に楽しめる城址でした。