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三河・岩津城 歴史が折り重なった松平氏飛躍の原点の城 整備が進んだ

2019-03-10 | 歴史
岩津城は岡崎市岩津町にあります。
 徳川家康の祖先の松平氏が山間部の松平郷から勢力を伸ばし三代松平信光のとき応永二十八年(1421)にこの地の土豪中根大膳を滅ぼし、城を築いて松平郷から本拠地を移しました。ここから松平氏は大きく飛躍して九代家康に至って天下を治めることになりました。

岩津城は永正年間(1504~21)頃に廃城になったと伝わりますが、最近では豊臣秀吉と徳川家康が対立した小牧長久手の戦いの頃に秀吉軍に対する防衛ラインの一環として改修がされたと考えられています。今見る姿は、改修された岩津城と思われます。

何度も訪れている見どころの多い城郭ですが、今回は新聞記事で「地元の中学生などの応援を得て、整備が行われた」ということで、訪れました。いつもはボランティアの方が整備をしてくださっていますが、城域が広いので今回は応援を求めたということのようです。


岩津城 宅地化と東名高速の工事で削られた部分があるが、主要部は残る 国土地理院地図をカシミール3Dで加工・加筆
東側は東名高速の工事で城域をいくらか削られたようです。南側は住宅地化で、城域が広がっていたかはよくわかりませんが、松平信光創建の信光明寺があるのでこの辺りまで城域だったかもしれません。


以前は私有地のため入口2からは入れませんでした。


今回、山側を少し削って、歩道がつけられていました


岩津城 主郭 以前は削平面全体にに伐採した竹が散らばっていた


岩津城 主郭 今回、削平面の竹は整理されていました


岩津城 主郭南虎口の土橋 奥に虎口。 土橋の両側は広くて深い堀が主郭を守る
岩津城は、土の城ですが、いくつもの曲輪の周囲には深くて幅の広い堀が掘られ、曲輪は土塁で囲まれています。特に南側を意識したと思われ、北側に比べると格段に強化されています。

岩津城の東側には岩津天神社があり、初詣と受験シーズンはとても賑わいます。また菅原道真公にちなんで梅林が整備されているので、梅のシーズンにも多数の参拝者が訪れます。