宝島のチュー太郎

酒屋なのだが、迷バーテンダーでもある、
燗酒大好きオヤジの妄想的随想録

ひとりで生きていく

2020-03-11 13:34:22 | 本のこと
 やがて消えてゆく芸人の中の一人だと思っていた著者が見事に別の場所で咲いた。
結果、本業にも好影響。
具体的には、趣味のソロキャンプをテーマに掲げて、今や人気ユーチューバーとなり、テレビ界ではBS放送の旅番組のキャラクターとして活躍。
地に足の着いた復活劇。
ユーチューブでは、海外のスーパーでの買い物時、音声が切れるシーンがあった。
そこに、「著作権侵害に当たるといけないので店内のBGMをカットした」とのスーパーが流れる。
基本的に真面目な男なんだろうなあと思う。
また、BS放送では、ブツブツ呟きながら袖触れ合う人達との会話。
多分、他人とのそうしたやりとりは苦手なんだろうに、一所懸命取り組んでるんだろうとの想像が働く。

 そんなこんなで人間的興味を抱いていた人の本。
ちょっとその世界を覗いてみたくなった。

案の定、一人でいることの多い小学生時代から、楽屋でも誰とも話さずずっと俯いていた芸人時代。
そうした性格からくる経験上か、人間関係に期待しないという。
で、中途半端に群れない。
だから、キャンプもソロに落ち着いたと。
ただ、「綺麗な女優さんに告られたら、即結婚する」とも。
一瞬でもあんな女優さんと乳繰り合えて、ハッピーになれればいい。それだけで儲けものだし、その後離婚したらしたで「あの大女優の元旦那」というハクがつくと。
この辺りの正直さが痛快。
ま、本音かどうかは疑わしいが。


 そんなヒロシにだまされ~
読み込んでいくと、今のV字ターンは偶然ではなく必然であったことが理解出来る。

すなわち、しんどければ逃げればいいと。
置かれた場所で咲くのがしんどければ逃げればいい。
そして、逃げた場所で咲けばいいと。
但し、「根拠のない自信」は大切だと。
根拠のある自信は、その上に突き当たった時は簡単に折れるが、根拠がない場合、折れようがないから強いと。
「俺ってけっこうイケてるかも」と思える副業でも始めてみれば!?と。

そこでヒロシが始めたのが「一発当てるための100粒のタネ蒔き」だ。
その中の一つがヒロシちゃんねるだったということらしい。
種をたくさん蒔いて、その中から芽が出たものを育てればいいというのだ。

と同時に彼は大手プロダクションから独立して、自身の事務所を立ち上げている。
仕事の無い時代に「円満に」そこを抜けて、再び売れ出した時にはギャラをピンハネされることのない立場になっている。
これは、効率よく上手くやりましたねえ。
実際彼は相当考えて動いているのだろうと思う。

そんな逸話の中からもう一つ。
眠れない夜は、寝るのを諦めて、ノートに妄想を書き殴るというのだ。
その妄想とは?
何で稼ぐか?実現しそうな手段や方法を具体的に野外活動(実際に動いて調べてみる)
それも、イイネなどのレスポンスを期待するSNSではなく、ノートに。
この習慣が、もしかすると、先の100のタネ蒔きに繋がったのかも知れない。
ヒロシはそこまで言及してないけど。

ここら辺りは、この本の前の著作「働き方1.9  君も好きなことだけして生きていける」にもう少し詳しく書いているかも知れない。




ただこれも、我が新居浜図書館には今のところ蔵書がないので、リクエストしているところ。



 さて、どう閉めよう。
他人と絡むのが好きでない人間が、この世とどうつきあっていくか?と考えた場合、まずはその自分を認める事。
そしてその「ひとりぼっちがいちばんラク」という本音を貫き通す為には、日々どう生きて行くか!?
そんな感じ?
そういう意味では、想像通りの本だった。
だが、ずっと自分と向き合って哲学する深さは想像以上だった・・・

 こんなんでこらえとったろ。









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