かつて各メーカーが競って展開したワインの頒布会。
10数年くらい前は花盛りだった。
やがてどんどんノベルティー合戦に転じていくことに
よって、肝心のワインの質が下がってしまった。
宝島が唯一自信を持って手掛けている頒布会がある。
これにはノベルティーはつかない。
その代わりに、5ヶ月ある頒布会期間の最後の月に
おまけのワインがつく。
これがなかなかのものである。
今日のはそのおまけについたワインの中の1本。
「ウーデンハイマー ゴールドベルク ショイレーベ
アイスヴァイン」
ドイツのワインには等級があって、最高峰は
トロッケンベーレンアウスレーゼというのがある。
このアイスヴァインとはそれとはまた別物だが、
それに匹敵するくらいの物がある。
トロッケンベーレンアウスレーゼとは、貴腐ぶどう
(貴腐菌がついて、干しぶどう状態になったもの)
という糖度のもの凄く高いものを原料にするのだが、
アイスヴァインとは、ある一定の条件下で凍り付いた
ぶどうを原料としたもの。
これがまた糖度が高い。
さて、どうやらこの品はショイレーベ種のアイスヴァイン
ということらしい。
やや褐色がかった黄色の、クリアで綺麗な液体。
花のような香りから時間経過とともにプラムの香りに
転じる。
口中にシルクのような滑らかさで滑り込む。
まず、凝縮感のある酸味を感じさせた後に、上品な
甘さが広がる。
舌の上からこぼれ落ちるときに様々なエキスを感じ
させる複雑な旨味と甘味。
余韻はくどくなく、飽くまでも爽やか。
ついグラスを重ねさせる魅力をもった佳酒である。
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