宝島のチュー太郎

酒屋なのだが、迷バーテンダーでもある、
燗酒大好きオヤジの妄想的随想録

酒場にて

2006-04-26 08:57:03 | 徒然
      

この山吹色がたまらない・・・



昨日は定休日。
6時から14時までデスクワーク。
それから遅い昼食を摂って、図書館で本を返してまた借りて、いつもの風呂に足を伸ばす。

今読んでいる本が面白くて、つい半身浴と、デッキチェアとの往復で2時間余りを過ごした為、源泉風呂や、ジェットバスには浸からず、かろうじてサウナに2回入った。

サッパリして外に出たらばなんとも心地よい風が吹いている。
「そうだ、飲みに行こう!」
嘘です、端っからその気満々でした



我ながら飽きもせずよく同じパターンで動くものだと感心する。
開店間もないいきつけのその店には先客が一組、既にカウンターに止まって飲んでいた。

いつも通りの注文をして、さっきの本の続きを読む。
ただ、先客の組み合わせがちょっと珍しいパターンだったので、ラジオを聴きながら勉強した高校時代のごとく、読書しながらも、その二人の雰囲気を波動として感じていた。

多分、親子ほども歳の離れた勤め先の上司と部下なのだろうが、もしかしたら実際に親子なのかも知れない。
ただ、その言葉づかいから想像すると、親子だとしても、実の親子ではない。
舅が娘の婿と、飲みに出た、という風情なのである。

私も義父とよく飲んだ。
細君と結婚する前に聞かされた、義父が娘婿に求める唯一の条件が、
「飲める男」ということで、それについては、私は十二分に条件を満たしていた。

正月、祭り、法事、といった家族のイベントごとは勿論、何もなくてもたまには日曜の晩に一家でおよばれに出掛けた。
そこには必ず酒を構えて義父が待っていた。
そして、杯を酌み交わしながら色んな話を聞いた。

多分、一般の舅と婿よりは随分その機会は多かった方だと思う。

でも、出来ることならまだ続けたい。
もっと一緒に呑みたかった。

そんなことをふと考えさせられる。






突き出しの他に大抵出てくるサービスのキャベツ。
大抵というのは、出てこないときもあるからだ。
どうやら切れると出さないというか、多分サービスとしての量が決まっているのだろう。

この日は春キャベツだ。
新キャベツともいい、ヒネ(冬)キャベツよりも柔らかい。
シャキっとした歯触りは残しつつ、しなやかな味わいで美味い。

でもこれ、同じ品種が収穫時期で違うということ?
ちょこっと調べてみた。
したら、なんと、キャベツには凄い数の品種がある。
知らなかった。


その昔、私が神田の珈琲専門店に勤めていた頃の話。
買い出しに行くときにチーフが、「キャベツは新キャベツだぞ。」と曰う。

新キャベツ?何それ。ってな感じでポカンとしてると、細かく説明してくれる。
私はそんなことも知らなかった。

今は昔、懐かしい思い出である。



・・・これらは、たかだか1時間余り居た酒場のカウンターでの出来事である。
飲む、食う、読む、聞く、見る、考える、人生此亦楽しからず哉・・・




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