コブシが咲き出すと春の始まり・
「コブシが咲き出すと春の始まり・」というのが、日本の農耕民族の決まりみたいなもので・・
・この花の開花は各地で農作業の目安になったり、豊凶を占ったり・
・春の始まりが「さくら」でないことが面白いですね。
・・・水ぬるみ、種をまく季節になった・という”農事暦”の暦(こよみ)なのです・
・もちろん、”種”は水稲です。
・月齢や太陽暦を解読できない農民の知恵です。
あるいは、知識はあったかもしれませんが、日数数えでは、忘れてしまいそうです。
・そうして、コブシは「田打桜」の別名も持っています。
・宮沢賢治の「『なめとこ山の熊』では熊の親子の会話で「ひきざくら」がでてきますが、
これらは「コブシ」のことです。なぜ「ひきさくら」と呼ぶのか分かりません。
◇悲話・
・・・壇の浦で破れた平家の落武者たちが、熊本の山奥に逃げ隠れたが、
早春のある日、突然まわりの山々に源氏の白旗が迫り、囲まれているのを見て、
観念し全員自決した。
白旗に見えたのはコブシの花であった。・・・
コブシを、敵兵の旗と勘違いした悲劇の話です・
そういえば、似たような花が知らしめす「農事暦」・がありました。
・「秋海棠が咲くと刈り入れの季節が来る」とか ・・都幾川で仕入れた知識です。
○ 四手垂れて 田打ちはじまる 辛夷かな ・・庄