四苦八苦奮闘記

日常、アート、僕の奮闘劇、思うことなど。

ルオーとマティスとモロー

2008年05月07日 17時38分09秒 | アートな話



今日は新橋の松下電工汐留ミュージアム:『ルオーとマティス展』に行ってきました。

汐留ミュージアムに行ったのはコレが初めてですが、規模は小さいながら、とても綺麗な美術館でした。


今日の天気は皆様ご存じの快晴。

日焼け防止に帽子を被りましたが、ハンカチを忘れる大木瓜をしたのは僕以外の何者でもありません(ちょ)

僕は知らなかったのですが、ジョルジュ・ルオーとアンリ・マティスはギュスターブ・モローが師匠なんですね。

一番始めに美学生時のルオーとマティスの作品があったのですが、モローの持味の幻想的な表現に近くびっくりしてしまいました。


余談ですが、
僕はギュスターブ・モロー好きです。
前に展覧会があったんですが、見に行けなくて半日凹みました。
次の機会は絶対に行こうとまた一つ絶対に行きたいものが増えるわけですね。


話を戻します。

ルオーとマティスはモローに教えてもらって以来ずっと交友を続けていたらしく、沢山の手紙のやり取りや仕事での交流をしていたようで、今回の展示はそういうこともあって開催されたようです。

凄いのはモローがルオーとマティスの才能の開花を見抜き、その先の展望まで予想していたことですね。
モローすげぇ!!!(笑)

また、汐留ミュージアムはルオーを沢山所蔵してる日本初の美術館だそうなので、ルオー関係を多く取り扱うんじゃないかと思うわけですよ(違ったらごめんなされ)


この展示の面白いところは美学生時代から晩年までの二人の作風、表現の流れが把握できることでしょうか。

ロングランの漫画の画風が変わっていくように時代が繋がって緩やかに変わっていく感じが見て取れると思います。

ルオーのステンドグラスを思わせる黒いライン、神秘的なブルーや寒色、暖かな暖色が人々の目を奪うまでにどのような過程があったのかが、概要的に見て取れました。

よく『その人の色』というのがあるけれど(ユトリロの白、ゴッホの黄色とか)それがルオーはブルーかなぁと僕は思うのです。

神秘的でちょっと淋しい、深いブルー。それがとても綺麗。


意外だったのはルオーが版画(多分)をやってたことでしょうか。

こんな綺麗な版画って出来るんだ!? みたいな(笑)
マティスはリトグラフとかをよく見るのでやってるんだろうなぁ、と思ってたんですが、ルオーもやってたんだぁ、て感じでした。

ルオーデザインのステンドグラスもあり、ホレボレしてしまいました。
残念ながら、ポストカードでは良さが半減してしまっていたので買わなかったんですが。

あと、ルオーとマティスが挿し絵を描いた雑誌や本(詩集かな?)も発売されていたらしく、どんだけ豪勢だったのかと。


マティスはプーシキン展の時に『金魚』を見たのですが、こんなに多くのマティスを見たのはコレが初めてです。

色彩の魔術師といわれるマティスは柔らかなパステルカラーだけでなく、目に痛いはずの扱いにくい原色カラーを巧みに使います。
僕には恐くて出来ません。
そんな色使いやリトグラフ、雑誌の挿し絵を見ているとデザイン的なセンスの高さを感じます。
きっとマティスのTシャツとか作るとよく売れるんだろうなぁとか思うわけです(ちょ)

抽象的なマティスの表現は僕には受けとめきれないのですが、彼のセンスの高さだけはわかるような気がします。

初期のマティスはセザンヌに似たところがあるような気がしました。構図などからでしょうか。



ともあれ、人もそれほど多くなく、美術館の方もマナーの悪い人にはきちんと注意をしていたし、良い気分で見れました。

一押しはやっぱりルオーのステンドグラスと版画の『サーカス』でしょうか。
『サーカス』はそのままタロットカードにでもなりそうな感じでした。


まぁ、あれですね。
要はモローすげぇ、モロー見たい、ということでしょうか(爆)