厚い雲にさえぎられ太陽は顔を見せないが、雨も降らず朝の20.0℃から26.7℃
と蒸し暑い夏日になった奈良、昼過ぎからは雨が落ちてきた。
天気図を見ればまだ5月なのに、梅雨本番らしい立派な梅雨前線が南岸に横た
わり、木・金曜日にかけ梅雨前線が日本列島に掛り、大雨予報が出ている。
今年は早くも豪雨災害に注意しなければなりませんね。

今日は作曲家・指揮者のグスタフ・マーラー(Gustav Mahler)が1911年、
50歳で亡くなり、 最後の言葉はMozarterlとされ没後110年を迎えます。
ヨーロッパではCOVID-19感染第3波で各ホールはクローズだったが、ウィーン
ではキャパの半分、ミラノスカラ座でもホール土間に500人だけ観客を入れて
演奏会が始まり、6月中旬に各劇場から2021-2022シーズンの公演発表が届く
総じてマーラーの交響曲は規模が大きく長いため、コロナ禍では困難かもしれ
ないが、記念すべき年ですから演奏曲目リストにマーラーの5番などが載って
いれば・・・願うばかり。
さて日本では各自治体でも本格的なワクチン接種、さらに来週からは東京・
大阪での大規模接種も予定されている。
今後のワクチン効果で、秋にはフル観客での開演を願いたいものですね。
16日の日曜日午後3時頃、奈良国立博物館へと向かう途中の東大寺・戒壇院
北門から入れば、いつもの厳かな静けさに包みこまれます。

東側は東大寺大工仕事などの作業所、塀の上から僅かに若草山が顔を出す。
戒壇院・戒壇堂鬼瓦の横に美しい紫色の花が目に留まり、背景の若草山の芝と
春日奥山の緑色の静かな競演が見られた。
『栴檀の花は曇りの日が似合ふ』 細川加賀

淡紫色の美しい花は「センダン・栴檀」別名としてアフチ、オオチ、オウチ、アミノキなどがある。5弁の花が多数で円錐状につけ、その花序の長さは
10 - 20 cm、花弁は長さ8 - 9mmで、実は表側が白色、裏側が薄紫色を呈して
おり、10個ある雄しべも紫色です。
『栴檀の紫人を選り好み』 後藤比奈夫

現在戒壇堂は保存修理及び耐震化工事の為、令和2年7月1日より約3年間拝観
受付を停止しており、有名な塑像四天王像は東⼤寺ミュージアムにて拝観でき
、代わりに直ぐ西側の千手堂では、非公開の黒漆の春日厨子(鎌倉時代) の中の
四天王立像(鎌倉時代)と千手観音菩薩立像(鎌倉時代)、さらに堂内の鑑真和上座像(江戸時代)、愛染明王座像(鎌倉~南北朝時代)も拝観できますよ。
今回も千手堂前で手を合わせて、先を急ぎます。

南側へ回り込むと、戒壇堂の土塀と奥に若草山が・・・

ここから戒壇堂の鬼瓦の向こうに東大寺大仏殿の鴟尾が光って見えている。

石段を下りて振り返れば・・・人影が見えない。
いつ来てもこの静けさ、心が落ち着きますね。

戒壇院は、秋から冬が一番似合うのかもしれない。

先を急ぐため、南へ向かえば・・・人影はない。
五風舎の後ろは「入江泰吉旧居」、そば処「喜多原」ですが・・・

並ばねば食べられない蕎麦屋さんも売り切れ?で閉まっています。
アッ観光人力車がやってきます。

雨の止んだ日曜日の午後3時頃、水門町の東大寺裏通りでした。