昨日近畿・東海地方も梅雨入りとなり、近畿地方では平年(6月6日)よりも3週間も早く、梅雨明けは、記録によれば長ーい梅雨になる確率が高いらしい。
それも嫌ですね・・・。
夜中は20℃前後で推移するも、南からの暖湿な大気で午前9時前には25.0℃に
なれば、9時半過ぎからやや強い雨雲(10㍉強)が30分ほどで通り過ぎた。
昼前には止み雲が流れるも、東の若草山や御蓋山が姿を現した。(11時半)
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昨日雨の止んだ午後から若草山の麓の「奈良国立博物館」(奈良博)へ伺った。
聖徳太子遠忌1400年記念特別展「聖徳太子と法隆寺展」が開催中で、明治11
年(1878年)に廃仏毀釈から法隆寺を守るため皇室の「法隆寺献納宝物」に。
戦後に国有財産化され、東京国立博物館(東博)に移管され「法隆寺宝物館」
にて保管・研究および展示もされている。
今回の里帰りとなるこの特別展は五章からなり、総展示件数174件、
うち国宝36件、重文75件にのぼり、会期は6月20日迄の予定です。
【Ⅰ章】聖徳太子と仏法興隆
【Ⅱ章】法隆寺の創建
【Ⅲ章】法隆寺東院とその宝物
【Ⅳ章】聖徳太子と仏の姿
【Ⅴ章】法隆寺金堂と五重塔
引き続き、東京国立博物館・平成館で7月13日から9月5日まで開催予定、東博
本館の「国宝 聖林寺十一面観音―三輪山信仰のみほとけ」6月22日~9月12日
とほぼ同時期開催予定で、この夏東博は奈良三昧になりますね。
奈良博の優先前売日時指定券(1800円) は午後3時半、その10分前に着くも
誰も並んでおらず、時間になれば20人ほど。
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体温測定とアルコール消毒をして館内に。正倉院展とは反対の経路で西新館へ
【Ⅰ章】聖徳太子と仏法興隆
飛鳥時代の仏さまたちが、微笑みをたたえて出迎えて頂けた。
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直ぐ横に一番見たかった5月16日迄の「聖徳太子二王子像」8世紀-宮内庁蔵、
5月18日からは奈良博所蔵の摸本・1897年になっている。
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聖徳太子の棺?、夾紵棺断片(7世紀・安福寺蔵)も印象的
【Ⅱ章】法隆寺の創建
初見の法隆寺の印(8世紀・東博)や十七条憲法板本(重文1285年・法隆寺蔵)、
天寿国繍帳残片、灌頂幡(国宝・7世紀・東博)、海磯鏡(国宝・8世紀・東博)
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龍首水瓶(国宝・7世紀・東博)のペガサスが印象的
【Ⅲ章】法隆寺東院とその宝物
行信僧都坐像(国宝・8世紀・法隆寺)は、荒廃した斑鳩宮跡に東院伽藍を建立
されたと伝わる。威厳ある風貌は写実的で奈良時代肖像彫刻の傑作の一つ。
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東院の奥におられる観音菩薩立像・夢違観音(国宝・飛鳥時代・法隆寺)
真近で拝観できるのも今だけ
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聖徳太子坐像(重文・1069年・法隆寺蔵)7歳時の像と伝わるご本尊
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細字法華経(国宝・694年唐・東博)、本当にきれいな字です。一見の価値あり
聖徳太子絵伝(国宝・1069年・東博)、東院絵殿内壁に描かれた10面の伝記絵
見ているだけで楽しくなりました。30分近く見ていたのでは
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ここまでで、午後5時閉館30分前の放送があり、一時間経過です。
慌てて4章、5章へと・・・
【Ⅳ章】聖徳太子と仏の姿
聖徳太子及び侍者像(国宝・1121年・法隆寺)、秘仏で寺外での公開は27年ぶり
威厳に満ちた聖徳太子、その傍らにはユーモラスな姿の侍者が
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聖徳太子立像・二歳像(鎌倉時代)は法隆寺と法起寺が・・・
如意輪観音菩薩坐像(重文・8~9世紀・法隆寺)と
如意輪観音菩薩半跏像(重文・平安時代・法隆寺)が対比すれば面白い。
地蔵菩薩立像(重文・9世紀・法隆寺)、平安時代には地蔵菩薩信仰が・・・
法華曼荼羅等の曼陀羅もしっかり見れば面白いのですが・・・時間が
東新館へ移動すれば、ここにもっと時間をかけなければいけないが・・・
【Ⅴ章】法隆寺金堂と五重塔
薬師如来坐像(国宝・7世紀・法隆寺)、微笑みも謎の多い仏さまですね。
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そして対峙されているのは、金堂の内陣を守る日本最古の四天王像、
四天王立像 多聞天(国宝・7世紀・法隆寺)、厳しい眼差しだが、動きは少ない
背中に乗せる邪鬼の姿はきわめて独特ですね。
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四天王立像 広目天(国宝・7世紀・法隆寺)、静謐さが伝わります。
さらに多数の仏様の立像、観音菩薩、勢至菩薩、文殊菩薩、日光・月光菩薩
周囲には火災を免れたたった一面の金堂内陣の旧壁画は飛天図や
摸本の壁画も・・・
羅漢坐像(国宝・711年・法隆寺) 五重塔に安置される塑像11体が・・・
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最後に残った時間で
玉虫厨子(国宝・7世紀・法隆寺)、タマムシを確認、その精緻な彫りに感動
それよりも台座の図、釈迦の前世譚や須弥山などの図が印象的でした。
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なお明日5月18日から後期の展示になります。
殆ど込んでおらず、ゆっくり観覧できるようです。
200円アップの当日券は写真左側で買えますが、是非事前予約を!
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私は閉館時間で行けなかったが、時間があれば、
特別展の券で入場できる「なら仏像館」へ、是非おいでください。
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金峯山寺仁王門の「金剛力士立像(重文・1339年)」も待っていますよ。
東大寺南大門の金剛力士像に次ぐ約5mの大きさで、修理完了の令和10年まで
おられます。奈良博の後、一番大きい東大寺南大門へ行かれるのも・・・
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