Sketch in Saigon の日記

永沢まことさん流スケッチで絵を描いています。

今日の芸術

2006年12月24日 | スケッチ

入院中読んだ本の中に岡本太郎さんの本がありました。
「今日の芸術ー時代を創造するものは誰かー」

私の知っている岡本太郎さんと言えば、テレビで見た「芸術は爆発だ!」
と言っている大きな目のオーバーリアクションの少し変ったおじさん。
知っている作品も大阪万博の太陽の塔や原色の抽象画だけでした。

この本をいただいてからも、なかなか読み出せずにいたのですが、
読み始めて途中までくると、あとはどんどん引き込まれて、最後まで
読み終わるとすっかり印象が変ってしまいました。

岡本太郎さんの日本、海外の芸術の知識と理解の仕方、
感じ方、考え方と、周りの反応に屈しない勇気ある言動と行動は
読んでいるだけで興奮してしまいます。

すぐそばで今話しかけられている気分で読んでいたのですが、
読み終わってからこの本が1954年、今から52年以上も前!!
に書かれていたと気付いてまたまたびっくりでした。
(本自体は1999年の再版のもの。)
つい最近書かれたと言ってもわからないくらい、古くない本なのです。

私の祖母の時代にこの思考を持って生きて、常に自分の内側を
表現し続けたことは、その当時としては、周りの圧力もすごいもの
であったのではないかと思いました。

絵はわかるとか、わからないとかじゃなくて、もっと自由でいいんだ。
読み終わってなんだかすごく興奮して、
すぐに紙とペンを持ちました。とにかく何か描きたくて。

「芸術などに無関心な人にますます読んでいただきたい」とありますが、
絵を描く人にも、お勧めの本です。
コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする