主人公は警察職員である森口泉が、自分が信じなかったから殺されてしまったかもしれない親友で新聞記者の津村千佳の死の真相を、直属の上司の富樫、捜査一課の梶山、警察官の磯川と、様々な立場の人間と関わり協力を得ながら追及していく。米崎県警平井中央署生活安全課が被害届の受理を引き延ばし、慰安旅行に出かけた末に、ストーカー殺人を未然に防げなかったと、新聞にスクープされた。県警広報広聴課で働いて4年の泉は、嫌な予感が頭から離れない。千佳が漏らしたのか?「お願い、信じて」そして、千佳は殺された。
警察の不祥事等を上手く警察組織の問題点と絡めて展開されるストーリーは面白かったが、サクラ=公安警察の在り方に掘り下げ方が浅く結末もご都合的でスッキリしなかった。しかし、泉の決意を込めた終わり方は続編がもしあるなら期待できそう。
2015年2月徳間書店刊
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