読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
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今野敏著「呪 護」

2019-08-28 | 今野敏

鬼龍と孝景シリーズ。常識では解決できない事件に、必ず現れる安倍孝景と鬼龍光一の二人。都内の私立高校で、男子生徒の西条文弥が教師の中大路力也を刺す事件が起きた。警視庁少年事件課の富野輝彦は、事件の供述に違和感を覚える。女子生徒の池垣亜紀と中大路が淫らな行為をしているところを目撃した西条は、彼女が襲われていると思ったという。だが、亜紀は、西条とは食い違う奇妙な供述をしていた。中大路が入院している病院に向かった富野は、そこでお祓い師の鬼龍と孝景に再会する。彼らがいるということは、間違いない、この事件は常識では測れないところで起きているはずだ。大災害の序章なのか?

二つの宗教組織の対立で起こった事件を、鬼龍と孝景、そしてトミ氏の末裔である主人公で少年課に属する富野が解決していく。その過程で、著者の伝奇的な知識が豊富に出てくるので、その方面に興味がある人はとても楽しめると思うのだが。・・・歴史的事実がちりばめられているのだが、ちょっと全体的にオカルトチックな感じで書かれているため、記述が全部作者の創作のように感じられて楽しめなかった。

20193月角川書店刊


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