読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
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藤岡陽子著「おしょりん」

2016-04-28 | は行
「おしょりん」とは福井の方言で、寒い冬の朝に凍った雪の上を歩けるようになる状態のこと。
増永兄弟が現福井市生野町で眼鏡製造を始め、地場産業として根付かせていった過程を感動の物語としてえがいている。
明治三十八年、福井県麻生津村。米作り以外現金収入の道がなかった農村にも貨幣経済の波は押し寄せてきていた。
増永五左衛門は、この地に農業以外の産業を根づかせるべく苦闘していたが、絹織物の羽二重工場に乗り出したが失敗して大きな損害を抱えていた。
そんな時、大阪へ出稼ぎに出ていた弟の幸八が、当時はほとんど普及していなかっためがねに着目、
村でのめがね製造を提案する。村人たちの猛反対の中、二人は困難な道を歩み始めるのだった。
増永夫妻・兄弟との絆の深まりが、最初の工員たちの苦労が、頑張りが日本のものづくりの真髄となったという感動の産業物語。
2016年2月ポプラ社刊

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