主人公はクラスで起こるいじめに目を反らすような、事なかれ主義の中学教師、穂刈慎一。小6の娘由佳がいじめで飛び降り自殺をはかり重症を負うが、被害者の親になってしまう。
加害児童への復讐を誓う元教師の妻里美。穂刈を責める中2の息子駿。家庭は崩壊寸前だった。そんな中、マスコミを利用しようとするが、犯人と疑われていた少女の名前が何者かにインターネットに書き込まれてしまう。追い込まれた穂刈は、教育者としての矜持と、父親としての責任のあいだで揺れ動く・・・。いじめを巡る教育問題を家庭の社会問題として描かれていて面白い。しかし、亡くなった女の子がどういった子なのかその家族の掘り下げ不足。後半明らかになる犯人の意外性は認めるが動機に難点を感じる。主人公のクラスのいじめはどうなったのかも中途半端で消化不良、もともと主題の学校のいじめ問題は読んでいてストレスが溜まる話で加害者でも被害者でも生活が脅かされ、ネットという終わりのない誹謗中傷や悪意はとても難しいテーマで読了後の後味は良くない。色んな悪意がチクチクしてまさに棘の家。
加害児童への復讐を誓う元教師の妻里美。穂刈を責める中2の息子駿。家庭は崩壊寸前だった。そんな中、マスコミを利用しようとするが、犯人と疑われていた少女の名前が何者かにインターネットに書き込まれてしまう。追い込まれた穂刈は、教育者としての矜持と、父親としての責任のあいだで揺れ動く・・・。いじめを巡る教育問題を家庭の社会問題として描かれていて面白い。しかし、亡くなった女の子がどういった子なのかその家族の掘り下げ不足。後半明らかになる犯人の意外性は認めるが動機に難点を感じる。主人公のクラスのいじめはどうなったのかも中途半端で消化不良、もともと主題の学校のいじめ問題は読んでいてストレスが溜まる話で加害者でも被害者でも生活が脅かされ、ネットという終わりのない誹謗中傷や悪意はとても難しいテーマで読了後の後味は良くない。色んな悪意がチクチクしてまさに棘の家。
2022年5月角川書店刊
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