厚労省の薬害隠しと不可解な交通事故死。ハッカーとして“裏”の仕事を手掛ける結柴太一は、依頼を受け、製薬会社に侵入してデータを盗む。依頼主であり父親代わりでもあった待野は、太一のような人間を束ねる組織を率いていたが、データを渡したあと、不審な死を遂げる。待野の孫娘で太一の恋人理穂子との死の真相と遺産探しをするうちに、太一に忍び寄る影。太一はその影と闘いながら、“もうひとつの影”被虐待児の過去の自分とも闘っていた。最初からグイグイひきこまれスリリングな早い展開と登場人物たちの解り易さなどサスペンス要素もあり主人公の内面描写も秀逸で面白かった。
2019年9月双葉社刊
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