新米教師の奮闘と成長の感動小説。教師5年目の澤木ひかりが東京郊外の新しく赴任したのが荒れた学校と呼ばれていた水柄小学校。前任の教師が5年生の修了式を待たずに鬱で休職に入ったために新しく担当することになった6年2組の22人の担任になったのだ。赴任したひかりがさっそく衝撃を受ける。ウサギをいじめて楽しそうなマーク、ボロボロの身なりで給食の時間だけ現れる大河、日本語が読めないグエン。そして起きた前副校長が殺される殺人事件。これまでの経験がまるで役に立たない現場で一人一人と向き合ううち、いつしかひかりは子どもたちの真の輝きを見つけていく・・・。貧困虐待外国人問題、厳しい現実の社会問題がもたらす教育の行方、教育現場の見て見ぬふりをする縦社会。「子どもがとる行動にはすべて理由がある」主人公が独りで行動するきらいがあるのが気に掛かるがすべての伏線が回収され一気読みができる感動作でした。
2022年2月幻冬舎刊
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