犬養刑事シリーズ。病院からの帰り道、母親が目を離した隙に 15 歳の少女・香苗が消えた。現場には中世の伝承「ハーメルンの笛吹き男」の絵葉書が残されていた。警視庁捜査一課の犬養隼人が捜査に乗り出し、香苗が子宮頚がんワクチン接種の副作用によって記憶障害に陥っていたことが判明する。数日後、今度は女子高生・亜美が下校途中に行方不明になり、彼女の携帯電話と共に「笛吹き男」の絵葉書が発見された。亜美の父親は子宮頚がんワクチン勧奨団体の会長だった。ワクチンに関わる被害者と加害者家族がそれぞれ行方不明に。犯人像とその狙いが掴めないなか、さらに第三の事件が発生。ワクチン被害を国に訴えるために集まった少女 5 人が、マイクロバスごと消えてしまったのだ。その直後、捜査本部に届いた「笛吹き男」からの声明は、一人 10 億、合計 70 億円の身代金の要求だった。
70 億の札束の持ち運びはリアリテーに欠けるが、誘拐犯の目的は医者、産婦人科協会、製薬会社、厚労省との癒着など医療の闇に切り込んでいく様子は社会派ミステリとして面白く読めた。ワクチン接種による副反応はコロナワクチンでも起きていることで考えさせられた小説でした。
70 億の札束の持ち運びはリアリテーに欠けるが、誘拐犯の目的は医者、産婦人科協会、製薬会社、厚労省との癒着など医療の闇に切り込んでいく様子は社会派ミステリとして面白く読めた。ワクチン接種による副反応はコロナワクチンでも起きていることで考えさせられた小説でした。
2016 年 1 月角川書店刊
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます